ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

長見ダム

2021-06-07 14:19:52 | 島根県
2021年5月23日 長見ダム
 
長見ダムは左岸が島根県浜田市弥生町栃木、右岸が同市長見町の周布川水系周布川本流中流部にある中国電力が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
1951年(昭和26年)の電気事業再編令で誕生した中国電力(株)は戦後の復興を受けた電力需要拡大に対処するため各所で電源開発を進めます。
島根県では江の川本流で1953年(昭和28年)に浜原ダムと明塚発電所、1956年(昭和31年)に神戸川に来島ダムと潮発電所の運用が開始されます。
これに続いて1961年(昭和36年)に完成したのが周布川ダムと周布川第1発電所、長見ダムと周布川第2発電所です。 
まず周布川ダムで取水された水が約4.2キロの導水路で周布川第1発電所に送られ最大9800キロワットのダム水路式発電を行います。
この放流水を再び長見ダムで取水し約3キロの導水路で周布川第2発電所に送り最大4700キロワットのダム水路式発電を行います。
 
県営大長見ダムのすぐ下流に周布川第1発電所があります。 
 
発電所から周布川沿いの市道を1.5キロほど西へ向かうと長見ダムに到着します。
ラジアルゲート4門を備えたいかにも発電ダムといった風。
一番奥には河川維持放流用のサイフォン式放流管があります。
 
島根の中国電力のダムは雪対策のためか?どこも管理橋は被覆されています。
 
手前は除塵機。
集められたごみが積み上げられています。
 
上流から。
 
ゲートをズームアップ。
 
銘板は『長見堰堤』。
 
総貯水容量は35万9000立米ですが、堆砂が進み有効貯水容量はわずか8万5000立米。
 
ダムサイトに置かれた巡視艇
クレーンで昇降されます。
 
概要版
情報収集のためこの手の案内板はありがたいですね。
 
 
(追記)
長見ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。

1740 長見ダム(1643)
左岸 島根県浜田市弥栄町栃木
右岸 島根県浜田市長見町
周布川水系周布川
20.2メートル
57.5メートル
359千㎥/85千㎥
中国電力(株)
1961年
◎治水協定が締結されたダム


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