ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

村田ダム

2016-04-12 08:00:00 | 宮城県
2016年4月9日 村田ダム
 
村田ダムは宮城県柴田郡村田町の阿武隈川水系荒川にある灌漑用アースダムで1979年(昭和54年)に宮城県の事業により建設され、村田町が管理を行っています。
1966年(昭和41年)に阿武隈川水系松川上流の蔵王山中で温泉が湧出し、松川の水質が農業に適さない強酸性となってしまいました。これに対処し、代替水源として宮城県が建設したのが村田ダムです。
水質改善を目的とする灌漑ダムとしては、同じ蔵王の強酸性の水質を真水化する目的の山形県の生居川ダムやかん水対策として建設された千葉県の荒木根ダムや平沢ダムなど数例しかなく珍しい目的のダムの一つといえます。
 
村田町中心街から県道14号を北上し、ダムへの標識に従って町道を西に進むと村田ダムが見えてきます。
堤体に『村田』と書かれています。
 
天端も含めてダムへは立入禁止。
 
上流面はロックフィル。
 
洪水吐。
 
左岸から。
 
少しアングルを変えて。
 
右岸にある取水設備
日本で初めて傾斜式シリンダーゲートを採用した設備らしい。
 
追記
村田ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに13万3000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0300 村田ダム(0304)
宮城県柴田郡村田町足立
阿武隈水系荒川
36.7メートル
182メートル
1660千㎥/1507千㎥
村田町
1979年
◎治水協定が締結されたダム


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