ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

大川瀬ダム

2017-03-21 15:14:43 | 兵庫県
2017年3月17日 大川瀬ダム
 
大川瀬ダムは兵庫県三田市の加古川水系東条川にある多目的重力式コンクリートダムで農水省の『国営東播用水農業水利事業』によって1991年(平成3年)に建設されました。
完成後も川代ダムや鴨川ダム、呑吐ダムなどとの広範な連携が必要なことから近畿農政局が管理する農水省直轄ダムとなっています。
自己流域の貯留に加え、篠山川にある川代ダムから川代導水路を通じて貯留を行い、大川瀬導水路で呑吐ダムへ、鴨川導水路で鴨川ダムへ送水する中継施設として建設されました。
大川瀬ダムは北神戸地域への農業用水を直接供給するほか、呑吐ダムを経由して播磨平野への農業用水を供給しています。また呑吐ダム、鴨川ダムを通じて上水道用水の供給も行っています。
さらに2016年(平成28年)4月から河川維持放流を利用した大川瀬ダム小水力発電が完成し最大出力199キロワットの発電を行っています。
 
県道75号を南西に走ると右手に大川瀬ダムが見えてきます。
まずは下流から
3門の青いラジアルゲートが青空に映えます。
 
右岸の管理事務所で大川瀬ダムと鴨川ダムのダムカードをもらった後ダムを見学します。
右岸から上流面。
 
下流面。
 
アングルを変えて
左岸が吞吐ダムへの大川瀬導水路の起点となります
手前の小さな白い建物が昨年増設された小水力発電所です。
 
減勢工と下流の眺め。
 
ダム湖
特に名前はなく周囲は別荘地になっています。
 
天端はダムの管理道路で一般車両は通行禁止ですが、通行条件を満たす地域住民へ許可されています。
取水設備は表面取水式、選択取水式。
 
減勢工右側は鴨川導水路の起点となっています。
 
左岸の『カド』。
 
左岸高台から
奥が管理事務所。
 
大川瀬ダム個別でダムを見るのではなく、川代ダム、吞吐ダム、鴨川ダム等との水の流れを理解しながら大川瀬ダムを見学するとこのダムの役割がより一層よくわかるかと思います。
 
(追記)
大川瀬ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1515 大川瀬ダム(0856)
兵庫県三田市大川瀬
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
加古川水系東条川
AWP
 
50.8メートル
164メートル
千㎥/千㎥
農水省近畿農政局
1991年
◎治水協定が締結されたダム


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