ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

篠原ダム

2023-01-09 17:46:00 | 大分県
2022年11月18日 篠原ダム
 
篠原ダムは左岸が大分県由布市庄内町櫟木、右岸が同市狭間町小野の一級河川大分川本流にある九州電力(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
1914年(大正3年)に大分市周辺で電源開発を進めていた大分水力電気(株)により篠原発電所が建設されますが、当時は規模の小さな取水堰堤による水路式発電でした。
同社は1916年(大正5年)に九州水力電気(株)に併合され、さらに電力国家管理法による日本発送電(株)の接収を経て、戦後の電気事業再編政令により九州電力が篠原発電所を継承します。
九州電力は戦後の電力不足を補うために各地で積極的な電源開発を進め1957年(昭和32年)に完成したのが篠原ダムで 、ダムの完成により篠原発電所の出力は最大8000キロワットに増強にされました。
なお正式名称は『篠原ダム』ですが、地元では櫟木(いちのき)ダムと呼ばれ一部の地図等でも櫟木ダムの記載が見られます。

今回は夕刻の訪問となり、ダム直上からの見学に留まりました。
クレストローラーゲート6門を備え、右岸に取水口があります。



ダム湖は総貯水容量166万3000立米ありますが、堆砂が進み有効貯水容量は40万6000立米。


今回は時間がなくダム直上からの見学のみ。
ダム便覧にはダム下からの写真が掲載されていますが、現在はダム下の河原に下りるルートはなさそうで再訪しても見学ポイントは限られそう。

(追記)
篠原ダムはは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え 事前放流を行う予備放流容量が配分されました。

2753 篠原ダム(1938)
左岸 大分県由布市庄内町櫟木
右岸     同市狭間町小野
大分川水系大分川
22.7メートル
96メートル
1663千㎥/406千㎥
九州電力(株)
1957年
◎治水協定が締結されたダム


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