ガロア関連の図書も,最近増えたように思う。
ガロアについて,貴方はご存知ですか。
フランスが生んだ天才数学者であり,若くして決闘により命を落とした血気盛んな若者であった。
悲運が重なり,才能を充分生かさせることなく,亡くなった。しかし彼の残したガロア理論は現代数学に多大な影響を残した。
それまで数学が対象にしていた物は,図形であり,方程式,関数であった。ところが,カロアはある種の「操作」あるいは「操作の構造」を数学の対象として取り上げた。この点が画期的であった。
ガロア拡大体,より基本的には群論の、萌芽といってよいほど、彼の論文は時代を遥かに超越していた。
アカデミーに提出した論文が紛失したり,査読の学者が亡くなって,論文が日の目をみることが遅滞したり,と散々な目にあったガロア。
そんなガロアが想像だにしなかったことが起こりました。それは思いもかけない分野でした。
皆さんが,毎日お世話になっているDVD,CDあるいは,通信の訂正機能には,リードソロモン符号訂正理論が使われています。このリードソロモンの理論的背景に,ガロア理論(有限体理論)が使われているのです。この理論も,早いものでもう50年の歴史があります。
筆者からすると,そろそろ次のブレークスルーが起こる頃。皆さんの果敢なチャレンジを心待ちしています。