昭和の大横綱である、北の湖さんが突然亡くなってしまった。大鵬に及ばぬものの、ガチンコ相撲で、見ていて気持ちが良かった。人によって、「可愛さがない。」だの「憎まれっ子」だの、ケチを付けるが、それだけ強さが際立つ名横綱だった。道産子でぶっきらぼうだが、礼儀正しい人だった。人を逸らさず、何事も真剣に対処するひとだった。相撲に対して最後までまじめであったのは、最後のコメントに集約されている。亡くなる直前、横綱白鵬が「猫だまし」で勝ったとき、「横綱がするようなことではない。いかがなものか。」小兵力士が、上位の者に仕掛ける奇襲作戦を、横綱がするとは、面子も何もありはしないのかという、厳しい批判のコメントだった。相撲協会の理事長にふさわしい発言だ。歴代の理事長の中では春日野(元横綱栃錦)理事長につぐ名理事長だった。八百長問題や、リンチ事件等、難題にその手腕を問われた。自己に責任ありとすれば、潔く職を辞する姿勢にも人柄が現れている。その真面目さ、生真面目さが却って徒となり、痛みを堪えすぎてしまわれたのだろう。誰か箴言を呈する人物が身近にいれば、また違った展開があったであろうが、今となっては如何ともしがたい。我慢強さがかえって徒となったとしたら、痛恨の極みだ。
北の湖さん、貴方は相撲界の至宝だった。不世出の大横綱の呆気ない死に、唯々悄然とする。
どうぞ、安らかに。
北の湖さん、貴方は相撲界の至宝だった。不世出の大横綱の呆気ない死に、唯々悄然とする。
どうぞ、安らかに。