大学、大学院などの授業を公開するプロジェクトとしてOCW(オープン・コース・ウェア)が着実に普及し始めている。
大学等の高等機関で実施されている授業を一般公開する意義はきわめて大きい。
MITに限らず、海外の大学ではOCWが標準となりつつあります。
以前紹介したのですが、東京大学大学院の数理科学科ではもう随分前から、国内外の著名な数学者のレクチャーを録画取りして、学内で閲覧できるようになっていましたが、最近では門戸を開き、部外者でも閲覧可能となりました。広く、学問的知識を公開する大切さに大学、大学院当局が気づき始めたのです。教育の質が問われる現在では、各大学の生き残りをかけた争いが起きています。自大学、大学院の講義を広く公開することにより、教育内容、教育水準を外に対して提示することができるのです。日本でも名古屋大学の講義も「名大の授業」として視聴できるようになっています。
これは、筆者の独断ですが、京都大学は実に多くのOCWが用意されて「います。しかし中には、明らかに視聴しづらい、工夫のない講義に出会うことも有ります。(これは反面教師として適当に飛ばしています。)
各講義には、シラバス、講義ノート、宿題、課題レポート、定期試験などがUPされており、その分野の一通りの知識が得られるようになっています。
ついでに、最近では社会人に広く門戸を開け、以前からある聴講生制度とは別に、科目等履修生という制度も普及しています。この科目等履修制度と聴講生制度との根本的な違いは、講義を受講し、レポート、テストその他をこなせば、単位を認定するのが、科目等履修生制度です。国公立、私立問わず、現在では大半の大学、大学院で科目等履修生を募集しています。検定料金、入学金、受講費とそれなりの出費はありますが、単位を認定していただけるので、その学部学科に入学すれば、既習単位として認定されるメリットがあまります。検討の価値はあります。