今回はチョウの幼虫の出てくるシーンばかりとなりますので、苦手な方はご注意ください。
さて、前回の脱皮時に15匹の集団になっていた2齢の幼虫は、その後13匹と2匹に別かれたが、相変わらず集団で行動する。1齢の時に16匹の集団であったが、1匹はその後行方不明となっていた。これは熱心に葉を食べているうちに、葉の小さな断片と一緒に落下し戻ってこないことが原因と思われる。
幼虫は、一斉に餌のウスバサイシンの葉を食べて、一斉に休むといった行動を繰り返すうちに、5-6匹程度の集団になったり、また元の大きな集団に戻ったりしている。
次のビデオは30倍のタイムラプス撮影をしたものを編集しているので、食餌の実際の時間はわかりにくいが、幼虫が食餌をする間隔はおよそ1時間40分で、1回の食餌にかけている時間は25分程度である。
ヒメギフチョウの2齢幼虫の食餌(2023.5.4, 7:30~16:48 30倍タイムラプス撮影したものを編集)
1齢幼虫では試してみることもなかったので判らなかったが、2齢幼虫を軽く筆先で突つくと、他のアゲハチョウの仲間と同様だが、ヒメギフチョウの場合黄色い臭角を出して反応する。
触れると臭角を出して反応するヒメギフチョウの2齢幼虫(2023.5.4, 22:42 撮影)
2齢になって3日目ごろになると幼虫は目に見えて成長し、ウスバサイシンの葉を食べる量も増えてくる。卵の採集地から持ち帰ってきた大きめのウスバサイシンの2枚目の葉も食べ尽くしそうになってきたので、この葉を切り取って、自宅で以前から鉢植えにして育てていたウスバサイシンの株に幼虫と共に移すことにした。
次の動画はこの2枚目の葉の表面に4匹がいて、葉裏に残りの幼虫がいるが、ほぼ同時に葉を食べ始める様子がわかる。
ヒメギフチョウ2齢幼虫の食餌(2023.5.5, 6:32~9:08 30倍タイムラプスで撮影後編集)
幼虫を移した鉢植えのウスバサイシンの株には中程度の大きさの葉が3-4枚出ていたが、幼虫はその葉を少し食べてから葉裏で静止し、そのまま葉を食べなくなった。
移動後、鉢植えの新しいウスバサイシンの葉裏に集合して静止する(2023.5.5, 19:35 撮影ビデオのキャプチャー画像)
これは2回目の脱皮の準備である。撮影を続けていると2齢への脱皮後4日目の5月6日の朝、葉裏に集合していた9匹の内、最初の1匹の脱皮が始まり、続いておよそ7時間後にはすべての幼虫が3齢になった。
他の幼虫は葉表に集合していたが、同様に3齢へと脱皮した。
ヒメギフチョウ2齢幼虫の脱皮 (2023.5.6, 7:06~14:16 30倍タイムラプスで撮影後編集)
脱皮後のヒメギフチョウの3齢幼虫は前回と同様、淡い色をしていて、頭部も白っぽいが、すぐに黒く変化していく。この3齢幼虫もまた自身の脱皮殻をたべることはなかった。
以下次回
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