軽井沢からの通信ときどき3D

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雲場池の水鳥(6)キンクロハジロ

2021-02-26 00:00:00 | 野鳥
 今回はキンクロハジロ。名前に三つの色の名を持つ水鳥であり、雲場池では、マガモ、カルガモと並んで個体数の多い種である。マガモ、カルガモ、オオバンなどは、時には陸に上がって歩いているところを見かけるが、このキンクロハジロが歩いている姿は見たことがないので、苦手なんだろうと思う。

 一方、潜水は得意で、10秒以上もぐり、池の底を泳ぎ回り、かなり遠くにひょいと浮かんでくることが多い。こうした特徴から、カイツブリの仲間かと思っていたが、次に紹介するように、カモの仲間だという。

 いつもの「原色日本鳥類図鑑」(小林桂助著 1973年保育者発行)の記述を見ると、次のようである。

「中形のカモにて腹、脇及び翼鏡白くその他は黒。嘴峰38~42mm、翼長189~208mm、尾長49~57mm、跗蹠30~35mm、♂の頭頸部は紫黒色で後頭の羽毛長く冠羽をなす。♀は頭頸部黒かっ色、背、胸はかっ色を帯びる。嘴は青灰色。飛行時翼鏡の白色特に顕著。
 欧州およびアジアでは大体北緯40度以北で繁殖し、我国でも北海道には繁殖するものがある。冬期はアフリカ・フィリピン・印度にまで渡来するが我国では冬季も各地に見られる。湖沼、河口、入江などの比較的浅い所に群生し、巧みに潜水して魚や水底の貝類を食す。本州中部以北には年により夏期も少数残留するものがある。
 北海道(繁殖)・本州・伊豆七島・四国・九州・対馬・屋久島。に分布する」

 雲場池には5月下旬までいて北に戻っていったようであったが、10月には再びやってきて、マガモと並んで最も長期間見ることができる種である。
 期間が長く、個体数も多いので写真もたくさん撮ることができた。

 先ず♂の姿から。名前の由来の黒と白がはっきりしているのは♂の方である。名前にあるもう一つの色、「キン」は眼の虹彩が黄色いからだという。なるほどという感じがする。


雲場池のキンクロハジロ♂ (2020.5.13 撮影)

 横から見ると長めの冠羽がはっきりと見える。

雲場池のキンクロハジロ♂ (2020.5.13 撮影)

雲場池のキンクロハジロ♂ (2020.2.29 撮影)

雲場池のキンクロハジロ♂ (2020.1.12 撮影)


雲場池のキンクロハジロ♂ (2020.1.22 撮影)


雲場池のキンクロハジロ♂ (2020.3.22 撮影)


雲場池のキンクロハジロ♂ (2019.2.19 撮影)

雲場池のキンクロハジロ♂ (2020.5.13 撮影)

雲場池のキンクロハジロ♂ (2020.5.13 撮影)

 続いて♀。こちらは名前の由来となる「白」は見当たらない。

雲場池のキンクロハジロ♀ (2020.2.10 撮影)

雲場池のキンクロハジロ♀ (2020.2.21 撮影)

雲場池のキンクロハジロ♀ (2019.2.19 撮影)

 得意の潜水をするところ。10秒以上は潜っていて、少し離れたところに浮き上がる。餌は魚や貝とされているので、普段意識することはないが、雲場池にもそうした生き物が生息していることになる。



潜水して餌を探すキンクロハジロ♂ (2020.11.6 撮影)

 ♂ ♀ペアでいることも多い。

雲場池のキンクロハジロ♂・♀のペア (2020.3.22 撮影)


雲場池のキンクロハジロ♂・♀のペア (2020.3.17 撮影)

雲場池のキンクロハジロ♂・♀のペア (2020.2.3 撮影)

雲場池のキンクロハジロ♂・♀のペア (2019.2.19 撮影)

 最後は少し多めの群れになっているところ。


雲場池のキンクロハジロ (2020.10.27 撮影)

雲場池のキンクロハジロ (2020.11.3 撮影)

雲場池のキンクロハジロ とカルガモ(2020.10.27 撮影)

雲場池のキンクロハジロ (2020.10.27 撮影)

 このキンクロハジロたちは、5月中旬まで我々の目を楽しませてくれる。







 

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