経典には次のような言葉があります。
「過去を想うな。未来を想うな。ただ今日まさにすべきことを熱心になせ」
要するに今していることに熱意をもてと教えています。
「棚からぼた餅」という言葉があります。
例えば期待してなかった親の遺産が入ったり、想わぬ出来事があって売り上げが
増えたりして、「ラッキー」というようなことであります。
ところで商売で成功し、財をなした人も、往々にして「棚からぼた餅みたいなもんです」
といわれます。
自分は何も特別なことをしたんじゃない。幸運に恵まれただけだ、と謙虚さを表しているわけです。
しかしこの言葉は、やはり本当のことをいっていると思います。
成功した人は、棚という設備を作り、商品を生み出してそこに載せ、それを世の中に広めた、
つまりユサユサとゆすったんですね。そうすると、ぼた餅という利益が落ちてきたんです。
つまり「棚からぼた餅」というのは、成功者にとって、得るべくして得た利益なのです。
これにはそれまでに長い努力があり、熱意によって生み出されたものです。
よく、私はついてないとか、チャンスが巡ってこないとか言う人がおられます。
こういう人は得てして、棚にぼた餅を置くことをしないですね。
「どうせ無理」と、何もしない人にチャンスは巡ってきません。
チャンスを掴む人は「きっとできる」と確信を持っている人であります。
「私は運がない」 「ついていない」 という人は、自分が弱いということをアピールしているのであり
だからかばって欲しいという心理の表れです。
「今日、まさになすべきことをなせ」という経典の言葉を噛みしめて熱意を持ちたいものですね。