8年程前に森のイスキアの佐藤初女さんの事を知って、お会いしたいと思っていた。どうやって訪ねていけばいいのかと思いながら年月が過ぎていた。1週間前ひょんな事から佐藤さんの講演会が軽井沢であることを教えてもらい、ぜひ行きたいとお願いした。入場券はすでに売り切れで、教えてくださった方が昨年甲府でもあり二度目だからと自分の分を譲ってくださった。
少し背中の丸まった84歳の初女さんは、静かなゆったりとした東北訛りの口調で「食は命、心をこめて作る料理は魂に響く」・「何気なく暮らしていると大事なことを通過してしまう」・「今を生きる。今より大事な事はない。今の時を感謝で生きる」など心に響く言葉を話された。食べ物はストレートに心が伝わるとも言われ、食に関わっている私には本当に貴重な時間であった。会場が暖かい癒しの空間のようで心地良かった。出口で見送ってくださった初女さんと握手して、ミューを「イスキアの心に近づけたい」などと言ってしまった。