気色調う小川のお地蔵さん
令和元年8月30日
久し振りに焼津市へ。
海蔵寺参拝!
山門は、幼稚園併設で、封鎖
されている。
丁度休憩時間で園児達が元気
よく遊んでいる。
見守っておられる先生に、
「参拝したいのですが・・・」
と声をかけると、
「どうぞ!」と
開けてくださる。
園児達とも挨拶を交わしながら、
参拝。
本堂左の松2本とドウダン
ツツジの処に芭蕉句碑がある。
句は、
「春もやゝ 気色とゝのふ
月と梅」 はせを 。
安政6年(1859)、焼津港から
讃岐へ向かう途中遭難した福寿丸
で、ただ一人一枚の板子にすがっ
て2日2晩泳ぎ続け、助かった
のが天野甚助さん。
甚助さんはその板子をいつも
お助けを祈っている小川のお地蔵
さま(海蔵寺)に奉納。
八雲は焼津で天野甚助老人から
この体験談を聞き、「漂流」
(『日本雑記』に所収)という作品を
書き残す。
この板子は、長い間海蔵寺に保存
されていたが、現在は焼津小泉八雲
記念館に展示。
室町時代のお話が
「小川(こかわ)の地蔵」。
沖の海で毎晩なにか光るもの。
ある日、吉平という漁師が鰯を
とるために網をしかけ、引き揚
げる。
ずっしりと重たいものが
網にかかったのが、1メートル
程の木のお地蔵さん。
急いで引き揚げ、合掌。
小さな仮のお堂を建て祀る。
お地蔵さんの頼みで海蔵寺に
祀られる。
村人の願いを叶え、後に
川除地蔵とも呼ばれる。