貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

気色調う小川のお地蔵さん

2019-08-30 09:02:39 | 日記

気色調う小川のお地蔵さん

令和元年8月30日

 久し振りに焼津市へ。

 海蔵寺参拝!

 山門は、幼稚園併設で、封鎖

されている。

 丁度休憩時間で園児達が元気

よく遊んでいる。

 見守っておられる先生に、

「参拝したいのですが・・・」

と声をかけると、

「どうぞ!」と

開けてくださる。

 園児達とも挨拶を交わしながら、

参拝。

 本堂左の松2本とドウダン

ツツジの処に芭蕉句碑がある。

 

句は、

「春もやゝ 気色とゝのふ

     月と梅」 はせを 。

 安政6年(1859)、焼津港から

讃岐へ向かう途中遭難した福寿丸

で、ただ一人一枚の板子にすがっ

て2日2晩泳ぎ続け、助かった

のが天野甚助さん。

 甚助さんはその板子をいつも

お助けを祈っている小川のお地蔵

さま(海蔵寺)に奉納。

 八雲は焼津で天野甚助老人から

この体験談を聞き、「漂流」

(『日本雑記』に所収)という作品を

書き残す。

 この板子は、長い間海蔵寺に保存

されていたが、現在は焼津小泉八雲

記念館に展示。

 室町時代のお話が

「小川(こかわ)の地蔵」。

 沖の海で毎晩なにか光るもの。

ある日、吉平という漁師が鰯を

とるために網をしかけ、引き揚

げる。

 ずっしりと重たいものが

網にかかったのが、1メートル

程の木のお地蔵さん。

 急いで引き揚げ、合掌。

 小さな仮のお堂を建て祀る。

 お地蔵さんの頼みで海蔵寺に

祀られる。

 村人の願いを叶え、後に

川除地蔵とも呼ばれる。