貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

揶揄句?????

2021-10-26 11:43:37 | 日記
令和3年10月26日(火)
草臥て 
  宿かる比や 
      藤の花

◎旅の道の困難さに疲れ切った芭蕉が、
愚痴をこぼしているような文章と俳句。
 自分が好んで行っている旅に
疲れ果てた芭蕉は、
それでも藤を仲間に引き入れて俳句を詠んで、
じっと疲労を耐えて見せている。
 たそがれ時の藤の花は頼りなさそうに
見える。
「此や」の切れ字「や」は、嘆きの心を
示していて、「藤の花」を装飾している。
 吉野にて花を見た後の満足が、
疲労と宿探しによって少し削られ、
さらにたそがれの色も定かでない藤によって
揶揄されている。