『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[映画『SOMEWHERE』を観た]

2011-05-22 22:56:52 | 物語の感想
☆うん、分かる分かる、映評ブロガー・セレブとして名高い私の、『パイレーツ・オブ・カリビアン』の新作の感想を聞きたいんだろう?

 でもね、私、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズを一作も見たことがないんだわ^^;

 一週間程前に、前三作を借りてきて見ようとも思った。

 そして、私も新作の公開日に感想をエントリーし、お祭り気分に参加しようとはしたのだが、忙しくて見ることが出来なかった・・・。

   ◇

 さて、『SOMEWHERE』である。

 ハリウッドの映画スター・ジョニー(スティーヴ・ドーフ)の、空虚なセレブ生活の日々を描いた作品だ。

 見る前の作品イメージとしては、別れた妻に引き取られていた娘・クレア(エル・ファニング)との交流を通し、ジョニーの中に何かが目覚めていく・・・、てな雰囲気だったが、思ったよりも、娘パートはメインではない。

 あくまでも、ジョニーの、酒と女とパーティーの日々が淡々と綴られる。

 本人が、物語の最後のほうで自分を「空っぽな男だ」と嘆くが、物語も、とてつもない「透明感」で進んでいく。

 内容がないよう、であった。

 しかし、それが、凄まじく面白かった。

 傑作だ。

 例えるのが難しいが、その面白さは、北野たけしの作品の「静」の部分の映像の惹きつけ方と似ていた。

 エロチックな描写も多数あったが、ソフィア・コッポラの撮り方の吸引力は、そちら方面ではなかった。

 先ず、興味を引かれたのが、冒頭から始まる「回転」の図である。

 そして、「描写欠落」がある。

 ジョニーは、黒のフェラーリを荒野で大きく円を描き乗り回す。

 でも、その「コース」の半分しか見えなくて、画面から隠れているときは、爆音だけが聞こえる。

 ホテルの一室ではベッドに寝転がり、双子のポールダンスの踊り子に、プライベートショーを夜な夜な演じさせている。

 極上の金髪娘は、絶妙にヒップを揺らし、ポールをグルグル回る。

 二人とも可愛いし、エロかった^^

 しかし、ホテルの一室に設えられたポールが、どのように固定されているかに興味がいくも、画面はけしてそこを映さない。

 そんなトコには興味を向けるべきではない、と作り手は考えている。

 ジョニーは、日々の中で、虚ろに生きている。

 パーティーでホロ酔い、花瓶の置かれた小さな机に腰を下ろそうとする。

 だが、そこには何かが置かれていたようで、ジョニーはお尻の下に手をあてている。

 なにやら、ジョニーは尻に敷いてしまったモノをどかしている素振りをするのだが、画面は、ジョニーの上半身しか映していない。

 つまり、そこでのポイントは、ジョニーの間の悪さと言うか、怠惰さを表わしたいと作り手は考えていて、ジョニーの表情を捉えさえすればいいのだ。

 都合2度のポールダンスのときも、ジョニーの表情は丹念に撮られている。

 ジョニーがベランダで物憂げに外を見ると、大きな広告ポスターが見えるも、そのキャッチコピーは読めない。

 ジョニーの新作映画の記者会見では、多くの質問が投げかけられるが、その質問への答えが為される前に、画面はカットされる。

 もっとも、ジョニーの返答は、なんの起伏もないものであろうことは予想できる。

 そんな具体例は、作品中、枚挙に暇がない。

 当たり前、作り手は意図して、そのような描写をしているのだから。

 だが、訪れたクレアが、スケート教室でフィギュアの演舞をしている時は、カメラは縦横無尽に動き、その「回転」を充分に見せてくれる。

 ジョニーも、女(だろう)へのメール返信を打ちつつも、クレアの氷上のダンスに表情を崩す。

 このシーンが、ジョニーの空虚と、クレアの寂しさの交差点なのだろう。

    ◇

   

 クレア役のエル・ファニング・・・、11歳の役どころだが、ロウティーンにしか見えない。

 華奢でもあるのだが、「いい女」にも見えてしまう。

 「美少女」と呼ぶには成長してしまっている感もある。

 実の姪っ子にも思うのだが、この年頃の、体は大人になりつつも心は子供のまま、の、その奔放な仕草が、私は、実は苦手だったりもする^^;

 で、子供の心で、多くの大人の現実(母の家出など)を知らしめられて、涙を流すシーンなどには痛々しさを感じさせられる。

 ただ、イベントでの肩を露出したドレスを着たクレアには、その美しさにハッとさせられたね。

 ホテルプールでの一人シンクロ風、水面足出しもボリュームがあって美しい。

 後半での水着姿も可愛いし、水中シーンもいい。

 その後の、犬を愛でるシーンもいい。

 「犬を愛でるシーン」に代表される、セレブの日常の中での、普通の女の子らしさの、計算された抽出には脱帽するしかない。

   ◇

 貧乏な私だが、金のあり余るハリウッドセレブと、表面上の生活には違いがないのが、なんか面白かった^^;

                                                      (2011/05/22)
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[東日本大震災 (福島での私の思い・49 「二本松・川俣・浪江・飯舘・南相馬(完結篇/その①)」)]

2011-05-22 10:47:26 | 保守の一考
☆・・・ごめん、今回では、終わりません^^;

 帰京時から、時間を遡る構成を目論んだのですが、「放射能ヒステリー」の方への「憑き物落とし」の文章に入ると、どうしても長くなってしまい、終わらせられなかった。

 でも、面白いよ!^^v

   ◇

 ・・・二本松へ戻ってきた私は、混雑している<ヨークベニマル>の駐車場に車を停めた。

     

 私の今回の旅は、急遽出発だったので、旅費はほとんどなかった。

 水道料金に用意していた11,000円+αをポケットにねじ込んでやってきていた。

 ・・・しかし、そもそも、母親と二人で住んでいる家の水道料金が一万円越えっちゅうのは高すぎるでしょうよ。

 ババァ、絶対に「源泉かけ流し」ってな雰囲気で風呂に入り続けていたりしてやがんだ!

 それはさておき、私は、せめて、この近辺の、うまい日本ソバでも食って帰ろうと思った。

 先ずは、通りを挟んだ向かいの、店が集まっているエリアに行く。

 <デニーズ>があったが、そこでの食事はあまりにも地方色に欠けるのでやめたが、『バクマン!』キャンペーンをやっているようだ。

バクマン。 1-11巻コミックセット (ジャンプコミックス)
小畑 健
集英社


 <GEO>があったので、何故かスルスルと入って行ってしまい、その、アダルトビデオコーナーの中古販売の棚を物色してしまった。

 一枚580円で、三枚買うと1000円だそうだ。

 な、なんと、明日花キララの以下の作品が580円で売っていた。

AV女優、お貸しします。SP-01 [DVD]
クリエーター情報なし
プレステージ


 これは凄まじくお買い得だろう。

 他にも、中山エリスら、可愛さバリバリの娘らの作品もあった。

 私は悩んだ。

 悩んだ末に、「やっぱ、水道代が先決だよな・・・」と断念した。

 被災地に想いを寄せるのも大事だが、私の日々の生活も大事だった。

 つーか、そもそも、被災地近郊のアダルトコーナーで中古AVを物色すること自体が根本的に間違っていよう・・・。

 二本松近辺の方! 明日花キララ、早い者勝ちだぜ!!

 しかし、この近辺、食い物屋がなかった。

 <ヨークベニマル>で、なんか買うか、と店内に入る。

 お客さんが凄かった。

 別に買いだめに走っているわけではなく、これが、いつもの状態なのだろう。

 品揃えも豊富で、でも、私の近所のスーパーと見映えが何ら変わりなく、意外であった。

 結局、何も買わずに出て来てしまったが、生鮮食品のホタテがやたらと旨そうだったのが記憶に残っている。

 <ヨークベニマル>を出ると、東北道のインターチェンジが目の前なので、しょうがないので帰京することにした。

   ◇

 二本松へ向かう中での川俣町の田舎の道行きは、短くもあったが、強烈な精神の揺れ動きを経験した数時間の後だったので快適だった。

 前にも言ったのだが、この県道では、一部に田植えの風景が見られた。

 また、前にも書いたが、この川俣町は、一部が計画避難地域である。

 後から知ったのだが、どうやら、この県道117号線エリアは、幾つかの山に遮られて、高い放射能が検出されていないらしいのだ。

 地図上では、確かに、600~700メートル級の山々で東が壁になっている。

 放射線は障害物等はものともしないが、放射性物質は物体で遮られる。

 (ちなみに、建屋内で原発事故収束作業にあたっている方々は防護服を着ているが、あれはあくまで防塵付着防止の意味しかなく、放射線を遮っているわけではない。ただ、先月、アメリカの会社から一着15万円の完全放射能防護服を200着提供されたと言うニュースがあったが、最近のニュースを見ていても、それが福島原発建屋内で使用されている気配はない。おそらく、菅らがパフォーマンスするときに使われるのかな)

 さて、川俣町についてだが、・・・その代わり、だ。

 田植えを可能にした山々の東側では、放射性物質が行き場を失い、かなり高い放射線数値が検出されている。

 そもそも、この辺は山が多く、原発に向かって開けた渓谷では、飛散してきた放射性物質の「吹き溜まり(ホットスポット)」となっているようだ。

 NHKのニュースでやっていた。

 マスコミ報道は、危険を煽るが、そこで示された数値は信用に値する。

 その番組では、とある「市民」の方が、放射線数値を「面(エリア単位)」ではなく、「点の集積(場所・場所)」で非常に詳細に測っていた。

 「80マイクロシーベルト」が、20キロ境界線外での最高数値だった。

 自然界での放射線数値では非常に高い。

 だが、人体には全く影響がない。

 番組では、その数値でもって、住民に、「あなたたちはこんな高い数値が出ている場所で避難しているんですよ!」と脅していた。

 だが、人体には全く影響がない。

 よく積算放射線量が危険だとも言われるが、その科学的な根拠は、ない。

 積算放射線量が危険視されるのは、数ヶ月・数年単位のものでは、ない。

 危険は数十年間の問題で、それもまた、可能性の話でしか、ない。

 チェルノブイリやスリーマイルで、事故後、多くの後遺症で苦しむ住人が出たとも言われているが、その科学的な根拠は、ない。

 関連性は、俗説としてしか語られて、いない。

 ただ、民族的な特質で、ウクライナ人にはヨウ素が慢性的に欠乏しており、そこへ、事故によって漏れ出した放射性ヨウ素を、被曝した住人が吸収、甲状腺ガンの死亡者が大量に発生してしまった事例はある。

 別のNHKニュースでも言っていたが、「放射性ヨウ素」を原因とする以外での、原発事故での大量死は事例が、ない、そうだ。

 さて、先ほど、番組の中で<放射線数値を「面(エリア)」ではなく、「点の集積(場所・場所)」で非常に詳細に測っていた>方の話を書いたが、

 それは面白い。

 よく、東京は安心だと思っていると言うか、信じ込んでいる方と言うか、信じたいと考えている方に出くわすが、それは、そんな国による「面(エリア)」の報告、検知機器を持っているネット「SOHO」メディアの方の居住地の「偶然にも安全だった点(ドット)」での報告でしかない。

 そういった、福島を差別し、自分らは安全だと思っている方の常識には呆れるばかりだが、

 つい最近、長野の野菜から基準値超えの放射線数値が検出されたよね。

 貯水池から放射能が検出されたのも記憶に新しい。

 東京は、けして、騒いでいる方の常識で言うところの「安心の地」ではない。

 チェルノブイリの時は、遥か彼方からジェット気流で、放射能が飛んできていたのである。

 福島原発からの放射能なんて、もう、東京の人がパニック状態になるほど飛散していて、そこら中にホットスポットを形成しているよ。

 そのような想像力がない人間があまりにも多いので、私は暗澹たる思いに駆られるし、

 私が言いたいのは、それでも、全く人体に影響のある数値ではないんだよ、という事なのである。

 東京の人のメンタリティは、自分を安全の高みにおいて、被災者を見下す(差別する)という醜い心情の発露でしかない。

 それから、いまだに「東電は、政府は、国民の安全に不利益なことを隠している」と言ってる方がいるが、不利益は現在、全て、放射線量に集約できるので、

 もう、個人レベルで調べられるんだぜ・・・。

   ◇

 全然、終わらない。

 帰京の時から、南相馬の海岸へと話をフィードバックしていく斬新な構成を目論んだのだが、話が全く進まないので、更に続きます^^;

                                                    (2011/05/22)
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