☆秀吉の小田原征伐の時代、北条方についていた支城が一つ、成田家の忍城は、石田三成率いる二万の軍勢を前にして、降伏か戦うかの決断を迫られる。
領民から「でくのぼう」の「のぼう様」と慕われていた成田長親は、暫定的に当主となり、500人の兵での、勝ち目のない戦いをはじめるのだった。
狂言師・野村萬斎演じる成田長親は、子供や農民と戯れて日がな一日を過ごすような飄々とした人物、その大きな生きるテーマみたいなものも見えないのだが、それは、もしかして、こちら(私ね)の許容範囲を超えた人物として描かれているからかも知れない。
ただ、その妙な魅力は、こちらの興味を惹きつけ続ける。
対する石田三成(上地雄輔)だが、大谷吉継(山田孝之)が好意的に言うとおり、「わっぱ(子供)のような正義を振りかざす」、義を重んじるなかなかの好人物として描かれている。
が、この石田三成も、成田長親とは違った意味で、ずいぶんと簡単に「城の水攻め」を決めたり、長親の、挑発の意味の田楽踊りに対し、射殺を命じたりと、いまいち、キャラクターの整合性に欠ける時もあった(そもそも、歴史上の人物は往々にしてつじつまの合わないことをするものだが)。
しかし、最近の邦画は、CG技術の普及により、作品の予算の大小は問われず、戦場となる忍城近辺を、リアルな大スペクタクル映像で見せてくれる。
主に特撮のほうを担当しただろう、ダブル監督が一人・樋口真嗣の力が大きいように思えて、
忍城の家臣らや領民たちの人物抽出を見事に成し遂げ、忍城側の人々の中規模な集団のスケールを見事に描いた犬童一心監督の手腕もなかなかだ。
ただ、「豪快過ぎる<水攻め>」の映像に、<3・11の津波>を思い出しちゃう人もいるかも知れないな。
私は、最近、<3・11>について書いていないが、私にとっての<3・11>は、最終的に原発問題となっており、いまだに、ただの一人の死者も出していない福島原発の放射能を騒ぎ立てる人々に呆れているからだけだ。
そして、そんな苦難の中、成田長親のような笑いを愛する生き方こそが、人々が幸せを掴む一つの最重要な答えだと考えている。
悲観的になったってしょうがない、笑って戦いましょうよ、って!
故に、このブログ、最近、笑いを重視している。
いい感じのメンバーたち^^
成田長親の、最後の、姫(宮崎あおいと双璧に可愛い榮倉奈々)に関しての決断は、その表情を含めて、物語に大きな余韻を残す・・・。
(2012/11/03)
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一群の総大将が蛙の裃。
もしかしたらゲン担ぎみたいに何かの意味があるかもしれないのだけど、ひょろうんとした感じの長親に似合ってて感心しました。
ふじき78さんのブログ読んで思ったけど、榮倉奈々はめんこいですな。
この間、「女王の教室」みたいなドラマの主演していたけど、こっちの方面の役のほうがはるかに似合っていますね^^