日々雑感 ~写真と思い~

今日と言う日は、二度と来ない。 
だから今日を大切に・・そんな私のデジカメ散歩 

* 絵本”ちょっとだけ”  福音館書店 *

2010年09月07日 | 詩・エッセイ・短歌・小説

なつめの4歳の誕生日のちょうど1か月前の25日に、送られてきた絵本、福音館書店さんの絵本”ちょっとだけ”
ブロ友のあいさんから、彼女のイラスト入り、そして素敵な声でお話が朗読されたCDも一緒に届いた。

絵本に出てくる主人公の名前が”なっちゃん” 生まれた赤ちゃんは弟、まさに我が家と同じ境遇な内容なのである。
あいさんがお知りあいの方から見せてもらったとき、「なっちゃんと重なって・・」とすぐに注文して下さったらしい。
読み聞かせにいい絵本、それはもちろんだが、共感し涙がとまらなくて、子供の心を知るうえで大人が教えられる絵本だと思った。

その頃我が家ではなつめのことで、ひとつの悩みを持っていた。 ブログに書いたかどうか。
4月から保育園へ行くようになったなつめは、すんなりだったり行くのが嫌行かないと泣きじゃくったりする日もあった。
親と子の葛藤の日があったり落ち着いたり、それを繰り返しながら、やっと保育園に慣れてきた頃届いたCDだった。

ある朝、なつめはみんなの目の前でおもらしをした。 園へ出かける前にまたしたので、病的なものかも知れないしと、
親たちはお医者さんへ連れて行った。 尿自体に異常は見られず、様子をみて1週間後に見せに来るようにと言われた。 
なつめのおむつは早くとれたし、夜だって滅多にすることもなく、なんの苦もないなつめだったのに。
園の先生にも言いおむつの準備もしていたが、園ではしないのだ。 そのくせ園を出た途端におもらしをしたことがあった。

親に手をやかせると言うのは、逆に言えば自分に手をかけて欲しい心の現れではなかろうかと思ったりした。
自分中心の(特に生まれたときから大人たちの愛情をいっぱい受けてきたから)生活から弟が出来周りの視線は自ずと弟に。
その辺次女は結構なつめを気遣い接していたが、乳幼児には必然的に手をかけなければいけない訳で。
保育園へ行くようになって、自由奔放な家庭から団体生活へ、それだけでも慣れない環境で不安もあるだろう。
その上に弟の存在でどうしようもなく複雑な心の持って行き場、ママは弟の世話に心が揺れていたのだろうか。 
気をつけているつもりでも、大人のかんたに向ける眼差しは当然ながら違ってしまう、私もそうであったかも知れない。
みんながそんなことにも心しながら過ごしたが、何度もおもらしをすると親も苛立ったりもして思い悩んだ。

子供は親に気づかせる為に、態度や行動でなんらかのサインを送ったりするものである。
それに気づいてあげないと、表面は解決しても子供の気持ちは形を変えて行動に現れたりすると聞いたりする。
しっかりしているようでも、幼ない胸には園での思いに加え、親に目を向けさせようとする心理がそうさせたのだろうか。
誰もがなつめの心の中を知りたいと思った。
みんなが心しながら10日ほどで治まったが、今でもあの時なつめの状態は不思議でならない、特に神経過敏な子だから。

そんな事があっていただいた絵本、BGMの中で読み語りをするあいさんの声いっそう涙がとまらなかった。 
なつめにあいさんのCDを聞かせたり、本を読み聞かせたり、もちろんなつめ自身も本を読んだり。

主人公なっちゃんが、弟が出来てから今まで手をつないでもらっていた外を歩くときも、のどが渇いて飲み物が欲しくなった時も、
パジャマを着る時も、弟で手がいっぱいな様子にはじめて自分で牛乳を入れたり、パジャマのボタンをはめたり、
髪をくくるときだって弟の世話をするママを見てなんでも自分でやってみる健気さ。
いつもは押してくれる公園のブランコだって忙しいママを思ってそのことを一生懸命に理解しながら健気にがんばるなっちゃん。  
そんな姿、イラストがとっても可愛くて切なくて涙を誘う。
でもそんななっちゃんを決しママは知らない訳では無くて、決して忘れている訳ではないのだ。
がんばるなっちゃんだが寝る時だけは、ちょっとだけママに抱っこを要求する。
なっちゃんの心をとらえているママは、しっかり抱っこしてあげてなっちゃんはママの匂いのする胸の中で眠りに・・。
泣けてしかたなかった。 子供って本当は分かっているのだなぁ下の子ができたらこうしないといけないって。
つい 「お姉ちゃんでしょ」「お姉ちゃんになったんだから」言葉で簡単に辛抱や我慢をさせていたりする。

あいさんが送って下さる前に電話があり、なつめのお友達の名前を聞かれたので一番に答えた名前は「ゆなちゃん」
絵本の中では赤ちゃんを「かんたくん」に、公園で会ったお友達の名前は「ゆなちゃん」と読んで下さっていた。
あいさんのやさしく細やかなお心遣いには、本当に感激で感謝だった。

子供にはお兄ちゃんやお姉ちゃんになった自覚、切ないけれど頑張ろうとする姿、実際子供はこんな心も持ち備えている。
一緒になって読み聞かせももちろん素晴らしいが、親も下の子に手をかけながらも、本当はしっかり上の子の心情や行動に
何よりも気をつけながら愛情を注ぐようにする心の大切さ、そんなことを教えているような気がする。

園のプールでいっそう日焼けして真っ黒ななつめは今、運動会に向けて習うことがらを家でシュミレーションし始めている。
弟を全面可愛がる気持ちにはまだ抵抗があるようだが、元気いっぱい園へ行ってる。 親も子も精進である。

三人のお子さんを子育て中の作者瀧村有子さん、イラストレーターの鈴木永子さんは初めて本の挿絵を描かれたと言う。
お二人の素敵なお話と挿絵が素敵なハーモニーになって、愛の溢れた絵本である。
著作権のこともあり福音館書店の編集者さんにお電話させていただいたら、表紙、裏表紙の写真は結構ですと了解を得、掲載。
内容と挿絵は載せられないが、プレゼントにもいいのではないだろうか。
来月二人目が生まれる甥っ子のところに、送ってあげたいと思っている。

敢えて7日、あいさんに感謝を込めて紹介させてもらった。



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4 コメント

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素敵な本 (まほ)
2010-09-10 15:26:16
みくさん、ごぶさたです。
この記事を読み、
先日、はじめっ子(長男・長女)、間っ子、末っ子、ひとりっ子の区別と性格を思いました。
どんなに親が平等に愛をそそいでも、環境は性格を創ると。

特にはじめっ子は、自分のことよりも人のことを気遣うと。
それはほめられたうれしさをよく知っているから自分を抑え、下の子に・・・となると。

あいさんのお心づかい、細やかですね。
そうして、この日を選ばれご紹介いただいたことも、
素晴らしいです。

あいさんのお心をちゃんと受け取っておられる・・・そこが素晴らしいと思います。

なっちゃんの出来事、サインでしたね。
そういう思いを想像するって大事だと、
そうしてきずなも深まっていくのでしょうね。

わが子を見ても第一子は
はじめっ子の性格あたってますし、
第二子は末っ子で甘え上手ですわ。
返信する
☆まほさんへ☆ (みく)
2010-09-13 03:43:39
コメントありがとうございます!

PCに向かうタイミングを失い、お返事が大変遅れて申し訳ありません!

>どんなに親が平等に愛をそそいでも、環境は性格を創ると。
本当にそうですね、三人の子供を見てもそう思います、平等に愛をもまたむつかいしし。
はじめっこ、長女の場合全くそうです、なつめも今はまだ自分がって所がありますが、
内には秘めたる思いやりの心がいっぱいあるはず、じっくり楽しみとしています。
子供のサインを、どれだけ気づいてやれるか、でもこれって仰る通り、
親子ばかりでなくみんなを繋ぐサインでもあるかと思いました。

本当に素敵な本です、大切にしたい思い出の一冊になりました。
それにあいさんが届けて下さったタイミングはとても嬉しく感激でした。
七日は私にとっても忘れられない日となるように思います。
感謝と祈りを込めて、この日に。 

はじめっこ、間っこ、末っ子、ほんと我が家もご多分にもれずですが、
それぞれの性格を認めながら、仲良くいい方向に発揮してくれて、
親の至らぬ子育てをカバーしてくれているようで、ほんと有難いです
子供から学ぶこと多いですね。 いつまで経っても親であり子である訳で、生涯勉強ですね。

まほさんの努力の足跡は、きっと大きな心の肥やしになっておられることでしょう、
愛と言う水やりと、目標を持つと言う肥料で。
返信する
あいさんの優しさには (ちゃこママ)
2010-09-13 23:58:45
涙が出ますね~
これは本当に記念になる大切な一冊になりましたね

かんたくん…
何処かで聞いたお名前だとズッ~と思ってました
我が家の孫に「かんた」と名前が付いてからズッ~と
やっと胸のつかえがおりました(笑)

みくさんのお孫さんと同じ名前だなんて
不思議なご縁で嬉しくなってしまいます

絵本「ちょっとだけ」
幼い子供の心
我が家はまだ1人目ですが私もしっかりと
心しておこうと思います

本当に改めてあいさんの優しさを感じます
絵本を読まれるあいさんの
あの優しいお声が聞こえてきそうです

返信する
☆ちゃこママさんへ☆ (みく)
2010-09-15 06:32:12
コメントありがとうございます!
お返事遅くなりました。

お孫さんに、かんたくんおられましたか、ずーっと・・? すっきりして良かったです。
初孫さんの一日一日の成長に、目を細めておられることでしょう。

この本、ほんと名前がなっちゃん、次に生れたのが弟だったこと、
それに複雑な心境のなつめ、そんな行動の表れ、ぴったりの本でしたね。
本屋さんに無くて、わざわざ注文して下さってね、とても有難い本との出逢いでした。

もう少ししたら、もっとなつめも理解できるでしょうね。
まだまだいっぱい抱っこしてもらいたい4歳、つい下の子が出来ると、ついつい下へ手をかける。
お姉ちゃんなんだからと、言ってしまう。 
かんたは、誰よりもなつめが大好きで一緒に遊んでもらうと最高に喜ぶんです。
なつめが最近少しづつ変わって来たような、遅まきながらめばえたのでしょうか。
今までかんたは片思いだったので、はしゃぐ2人を見ているととても微笑ましいです。

あいさんの優しい声で、本当に素晴らしいですよ。 お聞かせしたいくらいです。
2人目が出来たときの親のあり方や大切さ、初めの子の心を知るにとてもいいご本です。

「絵本ナビ」って検索すると、登録すれば色々な本を立ち読み出来たりしますので
贈ったりするときにはとても便利ですよ。 
いつもいつも書店へは行けないので。

少し朝晩が涼しくなりましたね、かんたと私ちょっと風邪をひいてしまいました。
ちゃこママさんもお気をつけ下さいね。
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