9時から公開と言う事なのに、9時に家を出てどうすんのよと思っていた。
ゴルフや釣りなら、アラームより先に目覚めてしまうのに。 責立てて起こすほど私もテンション高くないしと。
夫一人では恰好つかないだろうし、話相手がいないとつまらないだろうと思うから、興味ありげに夫に併せて行くのだ。
想定外・・とはこういう事だろう。 なんと大阪港まで来たら駅から降りた人たちがすでに行列を作っているではないか!
岸壁に向かう列に並ぶ。 「5列で並んでください!」 迷彩服の隊員さんがハンドマイクで叫びながら整理する。
岸壁まで来て驚いた。 なんじゃこりゃ!
桟橋を何度往復したら乗船できるのだろうかと思うと、気が遠くなりそうだった。 膝が持つか不安だったから
並ぶ中で「ほーっ」と皆が思わせたのは、艦内へ入り200人くらいが乗れそうな大きなエレベーターで甲板へ上がって
行くその光景を見たからである。
自分も乗れるんや・・そう思うと、気持ち嬉しい。 そうでも思わなければ、行列について行けない。
夫は自身のブログに「家内が段々寡黙になって来た」と書いてあった。
最終、テントの下で、荷物検査、やっと乗船、ペットボトルは試飲させられる。 危険物でないことの証明の意味だろう。
海遊館の自転車置き場に着いたのが9時15分、護衛艦に乗ったのが11時25分ざっと2時間待ちに参った。
今なお並んでいる人には申し訳ないが、エレベーターに乗った時、待っていた事からの解放感と少しだけ優越感みたいな。
護護衛艦「かが」一般公開 大阪港天保山
全長240m、幅38m。 ヘリ五基搭載。 甲板と言う気がしないほど。
このヘリに乗れるので、長い行列。
新鋭のヘリや、形が面白い赤いラインの入った消防車、男性は特に心躍らせながらカメラに収めていた。
甲板からの眺めは絶景だった。
いつもはマーケットプレイスや岸壁からマンションのような高さの豪華客船を見上げていたので、高い所から見下ろす
のは実に爽やかだった。
この時は2時間の待ち時間の苦痛等忘れていた。
豪華客船の時は、近すぎて岸壁いっぱいで撮れない全長を、渡し舟に乗り撮ったり、対岸の此花区USJ近くへ夫と車で
周り撮ったりしていただけに、まさか護衛艦甲板からその真逆な姿を見るなんて。
甲板ではまだ経験の浅い青年たちが、見学者から質問を受けては一生懸命に答えている姿が健気でそしてまぶしかった。
どんな夢を持ち、どんな訓練を重ね今この場にいるんだろうかと思うと、親御さんの気持ちを感じながら胸がつまる。
夫にこそっと「記念にこの子と写真撮りたいわ」「言えよ」言おう言おうと近寄ったが、勇気がでなかった。
夫が「ちょっと座ろう」 日章旗の前で男性の長いおトイレへの列を前に、座り込んだ。
気で持たせているのに、座ってしまったら逆に歩けなくなるのではと思ったが、夫も腰に来ているだろうと素直に休んだ。
立ち上がるとき、立てなくて夫が両手を差し出した。 「いっせーの」夫の号令で立とうとしたが立てない。
夫の手に全体重をかけて立ち上がったが、夫の方が私の重さに転びそうだったので恥ずかしいやらで大笑い。
しかし、背にもたれている時不思議な気がした。 私、今護衛艦の甲板で船にもたれているのよ、それってあり得ないこと。
やはり、来て良かった、もう最後と違うかな、こんな体験。
サンタマリアが通る。 今日はこっちが高いぞ。
船首側の巨大エレベーターで、甲板から下へ降りる。
船主側のエレベーターで下へ降りる。
「ありがとうございました」
尚も・・行列は続く。
2時間待ってやっと乗れた訳だが、夫は時間もう少し後の方が良かったん違うかとか言うが、どんどん気温も
上昇するだろう、今でよかった、今で。
小さな子供、高齢者のご婦人など同じ行列に並ぶのはお気の毒な気がした。
さすがに護衛艦のブイ、でっかい!
皆さん、どんな情報で来られたのだろう。 TVでも見なかったし、やっぱりこういう情報は抑え気味なのかなぁ。
昼間のニュースを見たら、また近場の人は来るのかも知れない。
それでいい加減かも知れない。 まだまだ大阪港から、人が護衛艦見学に向かう。 ずらりと並んだバイクの数もすごいものだ。
もう足が悲鳴をあげて・・終わったと思ったらよけいに。 レゴのキリンのそばに空いていた空いた椅子見つけてドテ!
夫が自転車置き場に先に私のを取りに行ってくれた。
まぁね、他府県からご苦労されてこられる人々を思えば、自転車で来れる距離にあることを有難く感謝しないと。
ニュースで見学者は2万1千人と言っていた。
何よりもお天気に恵まれて、隊員の方も見学者にもいい大阪初入港、公開になったことであろう。
還暦の頃、老いていく自分たちが、心がけて生きていく為の「か・き・く・け・こ」を聞いたことがある。
*** 感動・興味・工夫・健康・恋 ***
夫の元気や気力について行けないことも多いが、趣味もなく家から出ることがないと言う方もいる中で、
あてはまる数も多いであろう夫に、何でも興味を持ち私を引っ張ってくれようとする事に感謝しなければいけない。
少しでも長く、一緒にで歩けるように・・私、努力しないと・・ね。
(ありがとう・・お父さん)
(のち、体調を崩し・・書けなくて水曜の午後やっと元気になって更新)