日々雑感 ~写真と思い~

今日と言う日は、二度と来ない。 
だから今日を大切に・・そんな私のデジカメ散歩 

*Sunset image from hushand *

2023年02月08日 | 風景


「きれいやで」 夫らしいたったそれだけの言葉と届いたのは、3枚の画像だった。 
友人たちと購入した13人乗りの釣り船で、和歌山の加太に釣りに行った早朝だった。 15年くらい前だったろうか、
波しぶきをあげながら走る船で遭遇した日の出の画像。
オレンジ色に明けていく空、濃い朝日のその格別な美しさに、思わずシャッターを押したのだろう。
それを送ってくれた夫の優しさに胸がジーンとした。 多分他の人はしてないと思う。 その日の事を思い出した。

今日、お昼を過ぎて4時頃出かける夫に「カメラ持って行き」って言ったのに、持って行かなかった。
最近、大阪港の中央突堤、駐車場に止めずに、近くに車を止めて車内で音楽を聴きながら景色を眺める。

ブログに、缶コーヒーを買って スマホで音楽を聴きながら ぼう~と時間を過ごす
ありがたですね イヤホンから 演歌 カントリー フォーク ビッグバンド

陽が落ちるのを見て帰ると言う、そんな時間が増えてきた。 ここは有名な夕日のスポットである。
9枚の画像が届いた。 カメラではそうはいかないが、スマホなのですぐに届いた。

丁度いい具合に貨物船が入って、夕日に色を添えている。 nice!


海から送られてきた朝日のあの時の思いとは少し違う。 あの頃の会話には、まだ老いと言う言葉はなかった。
しかし老いても美しいものは私にも見せたい、共有してくれる・・そんな夫の優しさは変わらない


15年前位、兵庫県作用の山里で、会社の商品の縫製をして頂いていたお宅へ夫について行ったことがあった。
病と認知症になられたご主人様が亡くなり縫製用のミシンや生地の原反などを引き取りに行ったのである。
家の前の畑から白い煙が静かに立ちのぼっていたのは、ご主人さまのものを燃やしておられたからとか。
お供えとお線香を・・と玄関に入らせてもらった時、玄関には2枚の短冊に書かれた奥さまの歌が飾ってあって、
それを読んで思わず立ちすくんだ。

 ☆  いつまでも 一緒にいようと 言いながら 夫は逝きし 我を残して  ☆ 

☆ 夫いぬ 広き母屋に ひとり聞く カナカナと 蜩の鳴けり ☆

ご主人様が亡くなられ広くなった家、一人の寂しさが溢れた歌だった。
「仲がいい夫婦やで」作用から帰ると夫は良く話してくれた。夫が行くとお餅をついて下さり山の幸を頂いた。 
ご主人が認知症になられ仕事が出来なくなった。 

素敵なカップで入れて下さったミルクティーを飲みながら、見あげた天井にびっくりした。
毛筆で書かれた奥様の手紙の文字を読みながら涙が出た。 愛情いっぱいの一枚一枚。
用事で出掛ける時に「ソノは今あなたの好きな煙草を買いに行っています、帰るまで待っていてくださいね」
「今日は郵便局に行って来ます、帰りには美味しいおやつを買って帰りますから楽しみにしていてくださいね」 
家をあけるとき必ず毛筆で手紙を書いたそうで、ご主人亡き後その紙を壁や天井にまで沢山貼ってあったのだ。
老いた夫婦の飾らない本当の愛が溢れていた。 その思い出の中で暮らしている八千草薫似の奥様だった。

立派なお仏壇は、私たちが来るからではなく、手入れがしてあるのが分かる、庭のお花や好物のお供え、
愛情いっぱい感じるお仏壇であった。 感動で胸がいっぱいになった。
奥様の短歌が何枚もかけてあった。 私ももし後に残ったらこんな風に、夫のゴルフや釣りや卓球やら撮った写真
部屋中に飾ってそんな中に暮らして行こうかなぁ・・それもいいなぁと思った。

作用の帰りにはいつも、私の好きなアザミ、ススキや山の花を摘んでプレゼントと持ち帰ってくれた。
奥様の話といい、大自然の中を行き来する道々、ひと時を思い出しながら言葉が出て来なかった。
いつか連れて行ってやりたいと、夫が言ってくれた意味が分かった気がした。

夫の撮った夕日の画像を眺めながら、作用のあの一日が甦った。


* 立春とは名ばかりで・・ *

2023年02月06日 | 雑感


この時期便りを書くとき、決まりの書き出しがある、立春とは名ばかりで・・。 
節分の翌日は立春・・中々寒中お見舞いが出せなかった方たちに今書いている。 
厳しい寒さのなかではあるが、梅やそして芽吹く季節・・その先には桜が・・そんな楽しみもあるはず。

この頃掃除したり用事をしているときご機嫌が良ければ、いえご機嫌にと言い聞かせる時にも必ず
と言っていいくらい、鼻歌交じりに出る歌がある、早春賦である。 
言葉の響きがとにかくいい、なんとなく古めかしく感じる文字も素敵。早春賦、背筋が伸びる、気がする。 
そして歌いながら迷うのが、春は名のみの~風の寒さ・・や? よ? 検索! ・・である、毎年検索している

1升の後悔、4日は恵方巻き朝昼晩食べた。 私も主人同様大好きで、「もう1つで最後!」を何度か繰り返す。
いっぱい食べたし、夫の一病息災・・願いは届くかも。
妹も10本巻いておうじょうしたようだ、常々炭水・・控えているのに。

そんな折、特定検診の催促状届いていた。 健診の時一緒に人間ドックも受けるのだが、まだ受診していなかった!
少しでも体重を減らしたい・・乙女、いえおばば心。 
終わった後、大仕事したご褒美みたいに美味しいものいっぱい買って帰り食べるのに、なんのこっちゃない。

同居して4キロだったっけ体重落ちて喜んでいたのに、みんなでの暮らし、慣れて気持ちが楽になったのかな。
体重減ったわと喜んで、安心して食べると言うていたらく、いけんいけん!

日曜日、みんながいない何時間かがあった、もうそれは私には最高の時間、至福の時である。 
2月は逃げると言いながら、やっていなくて気になっていることもある。
毎日が日曜じゃん、と言うが、いや・・そんなもんじゃない、主婦は。 
過去ブログに、落ち着かない私にミキメリーさん【気になる事は 今日のうちに】と書いて下さっていた。
そうよね、はい。 
それがね・・2人暮らしの時は、何時間でもPCの前に座っていたのに、今や8時過ぎたら何度も居眠り
デスクから転げ落ちそうになる(落ちたことがある) 何度背後で笑っているだろう、夫は。 

芽吹く春もいいが、春を待つ冬枯れの景色もいい。 写真撮りに行きたいなぁ・・過去写真に頼っているし。
読みたい本も届いた。 それにしても日が経つのが早すぎる、でもまだ22日もある!

今年は心がけている、せっかちな私。 物事をするとき、大きく息を吸いふぅっと吐く、何度かする。 
そして心の中で(落ち着け・・落ち着け)呪文を唱える。 それでもいい加減、良い加減は春より遠い。

                                    


* 節分に ボケて一升の 福笑い・・? * 

2023年02月03日 | 行事


「今年の恵方は南南東やねんね、位置を確認してな」残業から帰ったばかりの娘に言った。
スマホにコンパスのアプリ入れているが(私がなんでもやってはね)今年の方角は、165度あたりらしい。

節分・・母がやっていたように、結婚してから欠かせない行事である。 
3人の子供たち、所帯を持ち人数がどんどん増え・・一升のお米で20本と言うのが定番となっていた。 
長男家族が鹿児島へ行ったのに同じように作っている。 2人暮らしの時、ご近所の高齢の1人暮らしの方にも
2本づつ。 夫は会社の方にも、長女の所にも次の日のお弁当用にとお持ち帰り。 

何よりも夫は昔から朝昼晩でも食べられる巻き寿司が大好物、うまいうまいの福顔になるのだ。
1升がもう頭にこびりついている。 ボケるのも甚だしい、1人暮らしの方は息子さんが持ってきてくれる事に
なったとか、娘さん夫婦と同居になったからもういいよ、嬉しい報告を頂いたのに。 

えらいこっちゃである、巻き寿司12本、若ものや孫の為にサラダ巻き5本、トロ鉄火5本。
夕食が丸かぶりだけではないので、夫以外は、初めてハーフにした。 包丁入れたら縁起が悪いとか言うが。
持病ある高齢者2人、お正月のお雑煮同様、恵方巻き丸かぶりで救急搬送なんてね、その方が問題。

「はい、3階へ上がる階段の辺りが南南東・・願い事しながら、黙って丸かぶり」仕切ろうとする私。
シーンとした瞬間、「干ぴょうぬいていい?」下の孫が小さい声で言う。 黙って・・を気にするのが面白い。
丸かぶりの後は思い思いに食べた。 昨日夜旅先から帰り、ちょっとバタバタの1日だった。
「今年は買ったらどうや」朝夫が言ってくれたが、「4、500円から1700円位まであるねんよ」「巻く巻く」
「何で20本?」と千葉の妹に言われたのに、1升しか頭になかった私、一升に失笑 
3人分3本買うと言っていた妹も、感化されたのか頑張って作ったようだ。 うん、手作りいいね。

いつも鬼の面に、豆まきが恒例だが、今時豆巻きは近所迷惑、コロナ禍もあり部屋で巻いていたが今年は無し。
鰯はヒイラギに刺してベランダの鉄柱に張り付けた。 以前は玄関横近所の猫さん、ジャンプで食べてた。

孫達にまたうんちくを語る。「年の数に1つ足して、満年齢やね」 みんなで必死に数を数える、
「黙っといて」数えながら娘が言う。「じいじ数えてあげる74個?」 「食べるの大変やね高齢者」

母が欠かさなかった年中行事には、みんなで顔を合わせて同じものを食べて笑顔にする魔法の時間。
「家族の和が大事」いつもそう口にしながら、それを自分の生き甲斐のように生きてきた母、思えば有難かった。
賑やかな夜だった。 みんなが大きなことにならないように・・穏やかな1年でありますように。 特に夫には。

なんとなんと 巻き寿司しか頭になく1枚も写真撮ってない  豆と巻き寿司は昨年の画像である。
カーテンの隙間から・・もうすぐ満月かな・・白いまーるい月が見えた。



* 逃げる2月 如月は・・ *

2023年02月01日 | 雑感


如月・・響きが好きだ。
1年中で一番寒い時期、それだけになんだか身が引き締まる思いになる。 気がする。
2月を制するものは 1年を制するとか言われた。

若い時は、逃げる2月は追われずに追っかけて! がんばる~とか気負って言っていた。
今・・思いはあるが、そこまでの気力はない、体力的にも自信がない。
12月生まれで、夏は汗かきだし大の苦手だった分、冬は・・寒いのはどうってことなかったのに、
寒いものは寒い、弱くなった。 2人分でない同居の家事の動きの多さが有難いかも、大変は大変だけど。
自分のペースで無理をせず、きっちり行こう、出来れば上機嫌で、今日一日を。

何年もまえ、小雑誌に『2月はバレンタイン・レッドで 心身の風邪を吹きとばしたい月 
アドレナリンの分泌をうながし興奮を高める赤色を身に着けると 意外なほど元気が出る』
等と書いたメモが残っている。

さぁ、私。 2月をどんな色に染めようか、しっかりしないと逃げるぞ、2月、と1年前の今日書いていた。

スタートは・・・

久能山東照宮になった。