箕面市北部の止々呂美地区で、特産の栗「銀寄(ぎんよせ)」の出荷が始まりました。集荷場となるJA大阪北部止々呂美特産物センターでは、各農家から集まった栗の選別作業に追われています。
止々呂美地区では、山の斜面を利用して栗の栽培が行われており、現在は約20軒の農家が栽培を行っています。
栽培されている栗の多くは、「銀寄(ぎんよせ)」という品種で、江戸時代に広島から持ち帰った栗を歌垣村(現在の能勢町)近隣で増殖させたことが栽培の始まりとされています。
銀寄の名前の由来は、歌垣村で大干ばつが起こった際に、この栗を丹波国亀山藩に出荷したところ、多くの銀札(当時の貨幣)を得られたことから、その名で呼ばれるようになったと言われています。
(選別作業を行う)
銀寄の特徴は、どっしりとした大きい粒と、美しい光沢を放つ皮です。味は、芳醇な甘みがあり、秋の味覚の栗ご飯や高級洋菓子のマロングラッセなどにも用いられます。
(美しい輝きを放つ大粒の銀寄)
今年の出荷量は、約1~1.5トン程度を見込んでいます。JA大阪北部止々呂美特産物センターでは、銀寄を含む栗の選別作業を、9月28日(月曜日)から開始しました。出荷作業は10月初旬まで行われる予定です。
選別作業は、まず虫がつかないように燻蒸を済ませた栗をベルトコンベアーに乗せます。その後、作業員たちが、銀寄以外の他品種の栗、虫食いや傷みなどがある不良品を素早く取り除きます。選り分けられた銀寄は選果機にかけられ、つぶの大きさ別にM、L、2L、3Lの4つのサイズに分けた後、段ボール箱に詰められます。
(左:ひび割れ、中:傷あり、右:虫食い)
(大きな選果機。栗はコンベアを登り、大きさで分けられます。)
選別された銀寄は、予約販売のほか、その日の集荷量によってJA大阪北部農産物直売所で販売しています(予約販売の受付は9月20日で終了しました)。価格は税込みで、Mサイズが1キログラム980円、Lサイズが1キログラム1,650円、2Lサイズが1キログラム2,300円、3Lサイズが1キログラム3,300円となっています。
(丁寧に、かつ素早く選別が行われていました)
当日、選別作業を行った古川春子(ふるかわはるこ)さんは「選別作業では、虫食いや割れがないか、他品種が混じっていないかをチェックします。銀寄はどんな料理に使用しても美味しいですが、中でも栗おはぎや栗ようかんがおすすめです。ぜひ秋の止々呂美の味覚、銀寄を試してみてください」と話しました。
(栗おはぎが食べてみたくなりました・・・。)
【お問い合わせ先】
○JA大阪北部止々呂美特産物センター
住所:箕面市下止々呂美424
電話:072-739-0193
○JA大阪北部萱野支店
住所:箕面市萱野4-3-16
電話:072-722-5451
<とっても大粒で美味しい銀寄を食べてみてね!