みゆみゆの徒然日記

日本の伝統芸能から映画や本などの感想、
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長谷部浩 『菊五郎の色気』

2007年08月22日 | 本・マンガ
 題名の通り、菊五郎さんには独特の色気があると思います。私は特別な菊五郎贔屓ではないですが、菊五郎さんの舞台は面白く拝見しています。特に世話物、江戸の粋な男は一番好きですね。菊五郎さんの演じた役で印象的だったのが、紅長さん、新三、宗五郎など・・・江戸っ子ばかりです。そして、筆者や娘の寺島しのぶの「耐え忍ぶ役」もまた似合うというコメントにも納得です。私はこの本で挙げられているような菊五郎さんの政岡などの「耐え忍ぶ女」は見ていないですが、今年2月の忠臣蔵通しの昼夜2役とも切腹する、塩治判官と勘平というある意味「耐え忍ぶ」役というのはとてもはまり役だと思います。

 そして、古典の舞台だけでなく、新作や復活狂言にも意欲的で、時には俳優祭のように思いっきり楽しませてくれる菊五郎さんには「役者」を感じます。今後やってみたい役として「寺子屋」の松王、「切られ与三」の蝙蝠安を挙げていたのが印象的でした。とくに蝙蝠安が・・・・。いつか菊五郎さんがこれらの役を演じる機会があれば是非拝見したいです。

 あと、菊五郎さんだけでなく、七代目梅幸さんのお話もいろいろと収録されているのが面白かったです。

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