みゆみゆの徒然日記

日本の伝統芸能から映画や本などの感想、
心に留まった風景など
私の好きなことを綴っているブログです♪

雨女の祈り・・・

2009年07月29日 | 雑感~ひとりごと
 今週土曜日に熱海で毎年恒例の薪能があります。無料で鑑賞できるので、今年も申し込みました。今年は関根祥人さんのお能もあるので例年より見たい気持ちが強くて(笑)でも1日の気になる天気予報は・・・雨。薪能は野外で夜行われるので、お天気次第では中止になったり会場が変わったりするので気がかりなのです。

 そして・・・私は何を隠そう自他共に認める雨女なのです。

 
 4年前、1年に3回薪能に行く予定を立てたのですが、3つとも雨(爆)ここ3年は熱海の薪能は雨に降られずに済みましたが、今年は怪しいなぁ・・・。ここは雨だと中止ではなく美術館内能楽堂での演能。でも能楽堂で見られるのはスポンサーのみで無料招待客はモニター鑑賞・・・。モニターは味気ないし(無料だから文句言えませんけど・・)晴れて・・・とはいいませんが、雨降らないで!と願うばかり。照る照る坊主を作っても、無駄無駄と言われそうですが、つくろうかな・・・。祥人師のお能なら普通にお金払ってでも見たいけどなぁ・・・。一緒に行くお稽古仲間は晴れ女らしいですが・・・土曜日はどうなることやら・・・。

 そういえば、思い出した・・・。私がこの美術館に初めて行ったのは高校2年の春の遠足でした。本当は伊豆方面にハイキングに行く予定のはずが・・・雨で美術館になったんだっけ・・・(汗)


 雨つながりで・・ここ最近、梅雨が戻ったみたいな変な天気ですね。各地では土砂崩れなどの被害も多いし・・・


【31日追記】
 予報は曇り・・・なんとかなりそうです・・・。でも油断は禁物(苦笑)

『トランスフォーマー/リベンジ』

2009年07月28日 | 映画(DVD含む)
 前作は映画館で見ていませんでしたが、テレビ放映された時に見たら面白かったのでこれは続編は劇場で見ようと思っていたのですが、なんだんかんだあって行けなかったりしたけれど、私がよく行くシネコンでは今週が最終週ということで今頃になってようやく鑑賞。

【あらすじ】トランスフォーマー/リベンジ - goo 映画より引用。
オートボットたちとの死闘の末に、宇宙へ逃走した悪の金属生命体ディセプティコン。新たな仲間を引き連れ、再度地球へやってきた!オートボットとディセプティコンの、新たなる闘いが始まる。

 はい、やっぱり映画館で見て正解でしたこれはターミネーター?これは三途の川・・?などのツッコミはあるにしろ(苦笑)細かいことは考えないようにしましょう(笑)いろんな要素がてんこもりで楽しめます!舞台も最後にはそんなところまで?という感じですが・・・(笑)

 妙に人間くさいロボットたちも面白いし、戦闘シーンはもちろん迫力があって面白かった!トランスフォーマーたちでは、オプティマスももちろんとってもかっこいいんですけど、バンブルビーが可愛い主人公のサムが大学進学のために家を離れるので、バンブルビーともお別れ・・を告げるところで泣いちゃったり、表情豊かな(?)車というかロボットで可愛かったです!他にもおじいさんトランスフォーマーや、ミカエラに飼いならされてしまう(?)トランスフォーマーなどの面白いキャラが増えましたが、それは人間も同じかな。サムのガールフレンドのミカエラとの関係も見所だけれど、サムの両親はさらに濃いキャラになっているし(笑)、シモンズもサムのルームメイトもどこかとんじゃっていて、人間キャラもさらにユニークなっていて面白いです。特にシモンズは結構好き(笑)
 さて、続きも絶対あるんだろうな~・・・という終わり方でしたので次も見ちゃうんでだろうな~。


 ところで、昔・・・家に『トランスフォーマー』のファミコン(ええ、ファミコンですよ・・・PSでもなくファミコンですよ~。)が家にあったことを思い出しました。この手のジャンルのゲームが苦手だったこともありますが多分1面すらもクリアしていないかと・・・ということで調べたら、いわゆる「クソゲー」として有名な作品なんですね(爆)そういわれると改めてやってみたくなります・・・(笑)

老人語

2009年07月25日 | 雑感~ひとりごと
 私は学生時代からたまに「年寄りくさい」と言われることが悩みだったりしますが(とはいえ、深刻に悩んではいませんが)またやっぱりそうなのかなぁと思ってしまいました。先日、知人に「この言葉の意味を知っている?」と聞かれました。

 「おさんどん」「旗日」「汽車」。一応、意味は理解しているし「旗日」なんて今も普通に使っていると思うのですなぜ聞かれたのかというと、

 これらの言葉を老人語というとのことで意味が通じるか訊かれたのです。初めて聞きました。wikipediaの老人語の項目によると、老人語とは現代語のうち、若年者による常用が少なくなり、使用者の中心が高齢者となった言葉、または高齢者が多用するとされがちな言葉である。とのこと。その時の流行語や死語とはまた別ですし、決してお年寄りが使う言葉ではないとのことですが・・・、やはり“老人”とつくと、ちょっと年寄りっぽくなるし、イメージが年寄りくさいよね~とその方と話していました・・・。その後も老人語一覧をチェックしてみました。普通に使用する言葉もあれば、使用している言葉ではないけれど理解できる言葉も多々ありますし、知らない言葉もありました。

 これが老人語なの?と驚いた言葉は・・・

 「衣紋掛け」・・今も着物を着る人なら、普通に使ってるよねぇ・・って衣紋掛けを使うこと自体が一般的には時代錯誤なのかしらん?(^^;ちなみに私は、着物は衣紋掛け、洋服はハンガーって呼び分けてるっていうか・・物が違うし・・・。「合羽、および雨合羽」・・・レインコートよりもカッパの方が言いやすいし。

 他には「お天道様」「勘当」「及第点」「ズボン下」「帳面」「よそいき」「晦日」なども老人語なんだと・・・。知らない言葉もあるけれど、使うことはなくても普通に分かるものも結構あります。「コール天」は私は言わないけど、おばあちゃんが言うよな~とか。あと、「赤チン」なんかは言葉というよりそのものがないですもんね。今の子は知らないだろうなあ。赤チンを使ったことがあるのって、多分私の世代くらいまでかな?言葉よりもその物が使われていないという老人語も多くあるような・・・。


 言葉は日々変っていくものですから、言葉が時代とともに変化したりなくなっていく言葉もあるのは当然だとは思いますけど・・・。やっぱり「老人」ってつくとねえ・・・(^^;。でも他にもこういうの調べたら面白そうだなぁと思います。

日食

2009年07月22日 | 雑感~ひとりごと
 今日は日本国内では46年ぶりに皆既日食を観測できるということで盛り上がっていましたが、皆さんはごらんになれたでしょうか?皆既日食が観測できるような島に行くのは無理でも部分日食を見ることができるかな?とちょっと気にしていたのですが・・・・太陽の位置さえわからないくらいに厚い雲に覆われておりましたので、まったくわかりませんでした・・・。なんとなく薄暗くなったのはわかったので(それが曇って薄暗くなっているかは不明ですが・・・^^;)体感は少しはできたでしょうか・・・。ということでテレビで様子を見ましたが、本当に綺麗で感激してしまいました!!これを実際に生で見たらすごいだろうなぁ~と思ってしまいました。

『能楽師 関根祥六・祥人・祥丸 芸三代 心を種として』

2009年07月21日 | 本・マンガ
 18日に花祥会を見に行ったときに、観世能楽堂内の檜書店で入手しました。関根祥六、祥人、祥丸の3人の足跡を追った写真集はまさに関根家ファン必携の一冊!!舞台写真はもちろん、稽古や日常の風景、そして3人それぞれの能に対する思いも綴られています。

 私自身は、この方たちに師事しているわけではないですが、「先生」と思わず呼びたくなってしまうくらい私の心に留めておきたいお言葉(格言?)の数々がこの本に詰まっています。私の師匠も常々おっしゃっていますけれど、最終的には心(内面)が芸に出てくると・・・・。まさにそのとおりだなと思いますが、これを読んでさらに強く思いました。お能は舞台もシンプルですから余計にそう思うのですが・・・関根さんたちのお能は、その最小限のお能の表現でその曲の持つ情景や登場人物の“心”をイメージでき感じ取ることができる・・・そこに私は惹かれているのです。もちろん声の良さや謡、舞などのテクニック的なところにも惚れておりますが(笑)
 
 それにしても、おチビなころの祥丸君はほんとに超かわいい・・・。さすがに初面が済んだ今はかわいいというのは失礼なので、もうかわいいとは言いませんが(笑)その年齢でもうそんなことを考えているのね・・・。祥丸君と同年代の中高生達にこの文を読ませたいです(笑)

 祥六師と祥丸君の稽古風景が表紙の写真ですが、この裏表紙は稽古前か後で祥丸君がおじぎをしてご挨拶している写真なのです。この光景は素人のお稽古でも同じ・・・師匠の真正面に正座をし、時には怒られ、時には褒めて頂き・・・緊張感溢れる時間と距離・・・。私は直接教わっているのは自分の先生からですが、先生は大きい先生に、さらにその先生もその上の先生に・・・私が教わっていることは、その上の先生たちに教わっていることと同じ・・・。もちろん玄人と私なんかのような超末端素人とは稽古の意味合いが違いますが、こうして脈々と続いてきたのだなぁ・・と感じました。

 稽古に対する心構え・・・稽古は摩擦。覚えるまでが稽古なんじゃない、覚えてからが稽古なんだ。という言葉には、はっとさせられました・・・心を入れ替えます。でも新しい曲を覚えるのって大変なんだよね~・・・(言い訳はダメだよ、自分!!)あと、正座はだいぶ慣れましたが、それでも長時間は痛いです。祥人さんは小学校1~2年の作文で舞台で座っている時の脚の痛さを「自分も痛いならきっと板も痛いだろう。ならば板と勝負だ。」と書いていたそうな・・・。恐るべし祥人少年(笑)よし、自分もこれから板と鼓と勝負だ!!(笑)それだけでなく、日々の稽古、そして稽古以外のことにも参考になるようなことがたくさんありました。もちろん謡や鼓の手を覚えることも大事ですが、自然や何気ない日常の風景を見て綺麗だなと思う感性も磨いて、それをきちんと活かせていけたらいいなぁ・・・と思っています。他にもいろいろやらねばならないことはたくさんありますけど。

 なんか本の感想というよりも自分の稽古に対する心改めを綴ってしまいましたね(笑)まあそれだけ自分の心にがつんときた言葉があったのですよね。そして、これからもこのご一家のお能をできる限り見続けていこうと改めて思いました。

松竹大歌舞伎東コース 沼津公演

2009年07月21日 | 歌舞伎
 さて年に一度の地元での歌舞伎公演の季節がやってきました。今年は仁左衛門さん率いる松嶋屋一門が東コースを担当。わが町にも松嶋屋さんがいらっしゃいます~!ということで20日はお稽古を早めに切り上げて急いで会場に向かいました。昼夜2回公演で、私が見たのは夜公演ですが・・なんと申しましょうか・・・役者さんたちの熱演が申し訳ないくらいの客入りの悪さ・・・・しかも今までこんなの見たことないよってくらいの寂しさ・・・。今日は祝日なのに、大ホール半分くらいしか人がいない・・・・何年か前の海老蔵襲名のときは平日にもかかわらず当日券もない満員御礼だったのにね・・・・松嶋屋贔屓として申し訳ないです・・・。ここのホールっていつも思うんだけど・・・隣の市に比べると・・こういう事業がものすごく下手というか・・・(こういうことだけじゃないけど・爆)もうちょっと何とかならないのかしら?学生さんたちを招待するとかさ~・・・。


一、『正札附根元草摺』
 えーと・・・これ先月の歌舞伎座でも見た舞踊だな~・・・ということはおいておいて(笑)、今回は愛之助さんの五郎と孝太郎さんの舞鶴。愛之助さんの隈取姿ってあまり見たことがないかも・・・。でもこういう愛之助さんもかっこいい!!まあ、荒事らしいかと言われるとどうだろう・・・とは思いますが・・・いいんです。眼福眼福(笑)


二、『義経千本桜』  下市村茶店の場 、同 釣瓶鮨屋の場
 何年か前に歌舞伎座で見た仁左衛門さんのいがみの権太。この巡業で久々に仁左衛門さんの権太を拝見しました。『義経千本桜』はとても長く、これもほんの一場面にしか過ぎませんが・・・これは愛嬌ある小悪党の権太が主人公の場面です。ちなみに関西では「やんちゃ」な子供のことを「あんた、ごんたいね~」と言うそうな。私には馴染みのない言葉なのですが、だからこそ、そういうことも頭に入れて見るといいかもしれませんね。
あらすじは、こちらをご覧ください。

 さて、巡業とはいえ、小金吾討死の場面の入っていたことは、後の「すし屋」の場面にも繋がり、地方でもじっくりと仁左衛門さんの作り出す「すし屋」の世界にどっぷり浸かることができました。その小金吾は権太に強請られたり、追っ手に縄をかけられ切られたり・・・平維盛の妻の若葉の内侍と子の六代を護衛する家臣の割には・・・若干の頼りなさ?もあるものの、白塗りで前髪の儚げな青年というのがこれまた愛之助さんにぴったり!立ち回りも綺麗でしたしね。そして、彼が討ち死にして、たまたま通りかかった鮨屋弥左衛門によって首を取られてしまう・・・。これがあると「すし屋」だけの単独上演よりはこちらがあった方がより理解できますね。もちろん、それだけでなく、だいぶしょうもない男の権太だけど家族思いである一面も垣間見ることができるし、あの笛の伏線もありますからね。

 そして「すし屋」の場。この鮨屋の奉公人に身をやつしている維盛と、そういう身分の高い人物とは知らずに維盛に恋してしまう権太の妹、お里。孝太郎さんってこういう役が本当ぴったりだな~と思います。かわいいわ~。「兄さん、びびびびび~」とか(笑)そして、維盛の正体や妻子がいることを知った時の悲しみ・・・このお話自体悲劇ですが、お里ってこのお話では本当に悲しい役ですね。だからこそ、前半の明るさが健気といいますか・・・。
 さて仁左衛門さんの権太は絶品ですね。同じ“ワル”でも先月の『女殺油地獄』とはまた違います。どこかやんちゃで、ダメなやつだな~と思っても憎めない・・・そんな感じ。そんな小悪党がたまには良いことを・・・と思ってしたことが後々の悲劇に繋がってしまいます。やっぱりこれは前の場面があるからこそ生きるんですね。自分の妻と子を、若葉の内侍たちの身代わりに・・・・。維盛を引き渡すようにとやってきた梶原たちに身代わりを差し出す権太。その人たちが本当は誰なのか・・・これを知ってしまっていると・・・この場面での権太の行動は見ていて本当に辛くなってしまいます・・・。そして、梶原に差し出した首が本物の維盛で、若葉の内侍も本人だと思っていた父に刺されてしまう権太。歌舞伎では、もうちょっと話を聞けばとか確認すれば・・・と思うようなことはたくさんありますが(ええ、歌舞伎は理性で見てばかりはいけません・・・。)すでに起きた悲劇の後の悲劇。こういうお話は正直好きな部類ではないですけれども、そういうことを忘れさせてくれる仁左衛門さんの権太の最期でした。
 
 その他で印象的だったのが、やはり愛之助さんの梶原景時。声が今までに聞いたことがないくらいの迫力ある声で・・・こんな一面もあるんだ~・・と感激してしまいました。前の場面が小金吾だったので余計にそう感じたかもしれません。計3役、それもそれぞれ役柄の違うお役、どれも素敵でしたので、愛之助奮闘公演といってもいい舞台です。以前より若手の中でも注目していた役者さんでしたが、こんなに良かったっけ?と思ってしまいました。もちろん座頭の仁左衛門さんをはじめ、みなさんの熱演を感じることができた舞台で、かなり満足でした。それがゆえにこの客入りの悪さは申し訳ないです・・・。皆さん、これからも続く旅公演は大変でしょうけど、お体に気をつけていただきたいです。

『玄象』 2回目は通してお稽古

2009年07月20日 | お稽古
 先週のお稽古日が今日に変更されたので、あらかじめ予定していたスケジュールに間に合うように帰るために、早くお稽古をつけていただいて帰らなくては、と早めに出発。いつもは自分の番が終わった後も勉強のためにだいたい最後まで残っているのですが・・・今日は早々に失礼させていただきました。でも先日の花祥会に用事のために行けなかったお稽古仲間のおばさまにしっかりと『道成寺』の観能報告をしてまりいました~。

 さて、今回も前回に引き続き『玄象』のお稽古です。盛りだくさんの内容なので大変です。さらに男舞の前はテンポが変わるところもあるので・・・。前回は男舞の前までのお稽古でしたが、今回はロンギから最後まで。盛りだくさんだからこそ面白い曲ではあるのですけれどね。まだ早舞に慣れていないのと、早舞の後のキリの最初の打ち出しの間がどうにもこうにもだめで間抜けになってしまいました。太鼓や大鼓に頼れない部分もありますので・・・ちゃんときっちり自分の間を取っていかないといけません。早舞は久しぶりに打ったのですが・・・あらら・・・太鼓につられてはいけない部分がすっかり頭から抜けていて、しっかりとつられてしまいました・・・。

 次回は仕上げです。お稽古もサマーバケーションになってしまいがちな今の季節ですが(去年は緊急事態が起きたためにそんな暇はありませんでしたが・・・)、会の直前のようなテンションまではもっていかなくても、だれないようにしないといけませんね。といいつつ・・・毎年この時期はお稽古中だるみ期間になってしまいます(爆)

土用の丑の日

2009年07月19日 | 雑感~ひとりごと
 今日は土用の丑の日ということで夕食は鰻を頂きました。昨日は仕事のちお能鑑賞。今日も仕事があったりしたせいか、妙に体調がだるくて午後はダウン・・・寝たらだいぶ回復したので夕方は散歩に行ったけど・・・・。
 贔屓にしている鰻屋さんの蒲焼を祖母が買ってきてくれたので、今日はうな丼です。その贔屓にしているお店は鰻が普通の半分だけしかないうな丼セットが1000円以下で食べられたりして安くておいしいので・・・私はたま~に一人でも行ってしまいます(爆)ちなみについ先週も行ってしまったのだ(爆)静岡県で鰻というと浜松を思い浮かべがちですが、東部も良いお店がたくさんあるのです。でも、私はここのお店が一番だし一筋なのだということで鰻を食べて夏ばて防止・・・になるかな?明日も稽古やら何やらハードスケジュールですし・・・。はい、これからまた自主稽古です・・・。

第15回記念 花祥会

2009年07月18日 | 能・狂言
 今日は関根祥人師主催の花祥会を鑑賞するために観世能楽堂まで行ってきました。5月に横浜で行われた関根家の会は体調不良は断念してしまったので、今日はその分も楽しんでまいりました。祥人さんの『道成寺』や祥人さんのご子息・祥丸君の初面もありますしね。同じ曲はまた見られるかもしれないけど、今日はまた特別なのです。それにしても最近の私の観能傾向は思いっきり偏っていますねぇ・・・(苦笑)いけない・・と思いつつも同じお金と時間をかけるなら・・・と思うと偏ってしまうのです・・・。


能 『俊成忠度』
 16歳になった祥丸君の記念すべき初面の舞台です。子方は能面をつけることができないので、初めて面をつけて舞うということは、大人の能楽師の第一歩という一生に一度の機会。祥丸君も緊張いているのだろうけれど(お父さまやおじいさまはもっと!なんでしょうけど)、客席も緊張に包まれていました。子方時代の祥丸君の舞台もいくつか拝見していますが、ついに初面かぁ・・と感慨深くなってしまいます。やっぱり緊張気味?ということを感じた出でしたが、凛としていてまっすぐで・・・若者らしい舞でしたね。カケリやキリの刀を持っての舞は一つ一つが決まっていて、こういうところがお父様と似ていらして、“血”を感じました。謡は声がまだ安定していないのかな?ということも思いましたが・・・これからがとても楽しみです。
 曲自体はまったく初めて見ました。同じ忠度をシテとした『忠度』も未見ですので比較はできないのですが、和歌に秀でた一面と武将の一面との二面性のうちでもとくに修羅物としての一面の方がかなり強いなと感じました。
 ですが、今回は一人の若い能楽師の新たなる出発といった爽やかさも感じた舞台でした。祥丸君、これからもがんばってください!!
 
 

シテ:関根祥丸 ツレ:山階彌右衛門  トモ:清水義也 ワキ:村瀬純
笛:松田弘之  小鼓:鵜沢洋太郎  大鼓:柿原弘和
地謡:岡久広、高梨良一、津田和忠、上田公威
   岡庭祥大、坂井音隆、斉藤剛、高梨万里
後見:寺井栄、観世清和


能 『道成寺』 赤頭、中之段数躙、無躙之崩、五段之舞
 やっと祥人さんの『道成寺』を見る機会ができました。今回は小書き(特殊演出)を全部つけての上演となります。入場時にいただいたパンフレットを読むと、足拍子や急之舞への入り方、また急之舞も常の三段から五段に、後の装束が違う・・などの変更点があるそうです。といっても常の道成寺もあまり見慣れておりませんので、比較があまりできないのが残念ですが・・・。歌舞伎の道成寺ものは華やかな舞踊ですが、こちらは歌舞伎のような華やかさとは対極の心地よい緊張感が漂っています。道成寺の鐘が狂言方によって舞台に運ばれ吊るされる・・・シテ方などは登場いていなくてもそこから舞台は始まっている・・・。この心地よい緊張感を感じることができるお能の世界が私は好きなのかもしれません・・・。(歌舞伎も好きですけど、また別腹なので・・・。)


 まず最初の見せ場は乱拍子。烏帽子をつけて舞を始め、大鼓の気迫がかったところから、一気に長時間に渡る小鼓とシテの一騎打ちの乱拍子。鼓方の掛け声(大倉と違って鋭く短い掛け声でした)や鼓に合わせて・・派手な動きではないけれど、ひとつひとつの型、動き、足裁きがとても印象的でした。一見、動きも少なく音も鼓の音と掛け声と笛のみで、見る人によっては・・・いや演じる方によってもかもしれませんけれど退屈に感じてしまうこともあるかもしれませんが・・・その動きがこの白拍子の女の情念、恨みなどを表す粘り気を感じまして、飽きることなく見ていた・・・いや・・・祥人さんの作り出す空間に吸い込まれていたといってよいでしょう・・・。ただ、とても残念だったのが・・・・急之舞に入ってから、小鼓の音も間も調子がおかしかったこと・・・。恐らく皮か調べ緒のどちらかにトラブルが起きたのだと思いますけれど、音が抜けていなかったので妙に気になってしまいました。亀井さん(忠雄さんの方)の大鼓のキレと掛け声がとってもよかっただけにかなり残念・・・。でも祥人さんの舞はすごかったですし、鐘に入る前に烏帽子を振り落とすところなんか・・・鳥肌ものでした!!もちろん鐘入りもドキドキ・・・。後場ももちろん凄かったです。(あ、後場は鼓の音は普通でした。なので、たぶん乱拍子の後でいろいろ辛かったのだと思います・・・)
 本当、今日はとてもよかったです。ええ、ますます関根祥人ファンになってしまいました。終わってほしくない、ずっと見ていたい・・・と思う能楽師さんです。

シテ:関根祥人  
ワキ:宝生閑 ワキツレ:高井松男、殿田謙吉 間:山本東次郎、山本則俊
笛:一噌庸二 小鼓:亀井俊一 大鼓:亀井忠雄 太鼓:助川治
地謡:関根祥六、関根知孝、浅見重好、木原康之
   岡庭祥大、野村昌司、木月宣行、坂口貴信
後見:武田宗和、観世芳伸、高梨良一
鐘後見;武田尚浩、角幸二郎、藤波重彦、上田公威、関根祥丸


 今日も狂言がありましたが、ごめんなさい・・・疲れていてほとんど意識を失っていました・・・。その他は一調『勧進帳』シテ:観世清和、大鼓:亀井忠雄や仕舞『姨捨』シテ:関根祥六がありました。上手な人の仕舞というものは本当に面白いということを今回も感じました。舞台の上で月の光がイメージできる・・・そんな仕舞でした。



 終演後、ロビーで花束が配られていたので、遠慮なく(笑)頂きました。帰宅後、早速玄関に飾りました。

『鬼平犯科帳スペシャル~雨引の文五郎~』

2009年07月17日 | テレビ
 今日は待ちに待った鬼平スペシャル。オープニングからエンディングテーマが終わるまでじっくり見たい数少ない時代劇というかテレビドラマです。今回も以前放送された2つのエピソードを編集したもの。スペシャルや映画でもこの手の編集の仕方はあるけれど、やはり鬼平の世界は良いですね。鬼平関連の記事を書くときには常に書いていることですけど、密偵たちや盗賊たちのドラマ、そして平蔵の情けがホロリとくるんですよね。
 今回も平蔵と舟形の宗平(伊東四朗)とのエピソードが印象的でしたね・・・。いつ死んでもおかしくないくらいに具合が悪い宗平を気遣いもてなす鬼平と、盗人は畳の上では死ねないから長屋に帰ると言い張る宗平とのやりとりが印象的でした。もちろん、最後もね。悪事には容赦ない鬼平も大好きですが、最後のシーンのああいう心遣いというか心がある平蔵が大好きなんですよね。鬼平ファンの人みんなが思っていることだと思うのですが。

 やっぱりいつ見ても鬼平はいいですね~。最近は年に1度のスペシャル放送しかありませんから、見るたびに、おまささん老けたなぁ・・・とか思ってしまいますが・・・。やっぱり鬼平は吉右衛門さん以外には考えられないし、密偵たちも他の人以外考えられないのですよね・・・・(亡くなられているから仕方ないことですが、他の人が演じた彦十はやっぱり猫八さんなんだよねぇ・・・)

 原作も何冊か読んでいるのですが、最近まったく読んでいないので、原作もぼちぼち読み進めていきましょうか。

 時代劇は結構好きですけれど(最近テレビ自体あまり見ていませんが)、これくらいかなぁ・・・エンディングもしっかりと見て聞いてしまうものって・・・。あの音楽と映像がミスマッチなようで合っていてとても好きです♪

『銀牙‐流れ星銀‐ 真・外伝』

2009年07月13日 | 本・マンガ
 『WEED』は物凄く長いので・・・読みたくてもちょっと躊躇している私・・・。こちらは赤カブトを倒した後の奥羽軍団の後日談ということで、ちょっと立ち読み(おい!)していたのですが、甲斐の3兄弟のエピソードもあったのでこれはちゃんと読まなくては!ということで買いました(笑)

 赤カブトを倒した後、父親であるリキの跡をついで奥羽軍団2代目総長となった銀は戦死者たちの遺族に悲報と最期の勇姿を語るために全国に奥羽軍幹部たちを全国に送る。そして銀自らも「弔問の旅」に出る。というお話。犬も人間には分からないような形で犬同士のコミュニケーションをとっているとは思いますけど・・・・弔問という高度なことはないだろうな・・・(もしかしたらあるかもしれないけどね・・・^^;)
 「すみません奥さん」「あの人が?私、この子達を抱えてどうすればいいの?」っていうやりとり・・・ありえません。犬は乳離れしたら母犬から離しても大丈夫だと思います・・。なんて、そういうツッコミはおいておいて・・・。

 甲斐の三兄弟のエピソードは、赤カブトとの戦いで戦死した赤虎が死の間際に回想した幼き日の記憶。テンに襲われたところをベンに助けられた・・・というエピソードは本編でも触れられていますが、より深く描かれています。いや~・・・実に任侠の世界といいますか・・・(笑)でも・・・やっぱり甲斐犬ってカッコイイよな~と思いました(我が家の愛犬は甲斐の血が流れていますのでね。)命の恩人のために忠義を尽くすところがやっぱり甲斐犬らしいといいますか・・・。
 でも甲斐だけでなく、ベン(グレート・デン)やジョン(ジャーマン・シェパード)など私が常にかっこいいな~と思う憧れの犬が登場するこの漫画はやっぱり楽しいですね。(私の好みがお分かりいただけるかと思います・・・^^;)さて、弔問の旅編はこれからも続くのでしょうか?

久しぶりの富士山

2009年07月12日 | 写真~富士山
 久々に富士山ネタ。どうしても冬以外の季節は富士山は見えにくいのですよね。見えてもはっきり見えなかったりとか・・・。まあ、私のタイミングが悪いとかいうのもあるかもしれませんが。今日は朝は久しぶりだな~と思ったらかさ雲が。昼ごろは全く見えなかったけど、夕方はうっすらですが、ちゃんと見えました。



 夕方の散歩の時に、太陽が雲に隠れていたのですが、雲が綺麗でした。ちょうど飛行機雲も見えました。

 今日はこの夏初めてセミの声も聞いたし、日焼け対策をしたにも関わらず日焼けもしたし・・・夏本番ですね~。

『本気になればすべてが変わる』

2009年07月11日 | 本・マンガ
松岡修造/著

 元プロテニスプレイヤー松岡修造氏の本です。テニスの教則本ではありません。生きる技術をみがく70のヒントという副題がある通り、高校を中退して渡米しプロになり、過酷なプロツアー生活を送り、結果を残してきた修造氏の経験を元にしたアドバイスがいっぱいつまっています。目次だけサッと目を通すだけでも、いろいろ参考になることが書いてあります。仕事でも役立つし、普段の日常生活や人付き合いにおいても役に立つでしょう。全部真似(参考にすること)ができなくても、すぐにそれが結びつかなくても、心の片隅においておきたいキーワードばかりですね。

 各メディア等では暑苦しいキャラ(苦笑)として固定化されつつありますが、かなり冷静に自分を客観視している人だなと感じましたし、さすが世界で戦ってきた人だな・・・と思いました。そして、誰もが知っている大企業の御曹司でもあるんだよな~と・・・。それは単に育ちの良さを感じるということだけでなく、もしテニスプレーヤーにならずに、会社を継いでいたら、ビジネスマンとしても凄い人になっていたんだろうな・・・ということも感じました。ということでいろんな方に読んでいただきたいお薦めの本です。

『容疑者Xの献身』

2009年07月09日 | 本・マンガ
東野圭吾/著

 映画版をDVDで見て、とてもよかったので原作を読んでみました。東野圭吾は初めて読みます。
 映画では堤真一が演じた数学教師の石神は、原作ではもっと太っていて野暮ったいイメージですが、映画を先に見てしまうとやっぱりイメージは堤さんで読んでしまいます・・・。トリックも頭に入っているので、驚きとか新たな感動というのは薄れてしまっているかもしれませんが、原作を先に読んだとしていても、映画の方はきっと納得できただろうなと感じました。ただ、工藤さんの存在感は映画だと薄くなってしまっているのが残念ですね。

 でも、映画もそうですけど、最後の石神と靖子のやりとりは泣けてきますね。彼らにとってはあれが不幸な結末っぽいけれど、でも・・・やっぱり私はあれでよかったと思うのです・・・・。でも許されないことをしてしまったわけですが・・・。うーん、奥が深いです。

 面白かったので、他の東野作品も読んでいこうと思います。早速『ガリレオ』シリーズの他の文庫版を買ってしまいました(笑)

『MW-ムウ-』

2009年07月08日 | 映画(DVD含む)
 先週見た『真夏のオリオン』に引き続き、2週連続で玉木宏主演の映画を鑑賞してきました(笑)今日は平日でレディースデーというのもありましたが、客席はほぼ女性(笑)ええ、私だけでなく、皆さんお目当ては一緒でしょうね(^^;

【あらすじ】MW-ムウ- - goo 映画より引用。
16年前、ある島の島民全員が死亡する事件が発生。その事実は、政府の手で一夜のうちに闇に葬られた。周到な隠蔽工作によって、事件は忘れ去られるはずだった。しかし、そこには、神の悪戯で生き延びた二人の少年の存在があった。そして、その二人こそ、すべての始まりだった…。

 原作を読んでの鑑賞となりましたが、あんまり期待していなかったのですが・・・やっぱりな~という感じ(^^;。内容的に設定が変わるんだろうなとは思っていましたが、変に変えたことによってなんか曖昧なアクション物になってしまったというか・・・。まあ、露骨に同性愛を描けないとは思いますが、そんなことを臭わせるシーンがないに等しい(ちょっとある?)ので、玉木宏演じる結城と山田孝之演じる賀来の二人が背負っている過去や二人の葛藤が描ききれていないので・・・賀来はいてもいなくてもいいじゃん・・・いや、これなら賀来を出さずに結城だけが一人で事を起すくらいの方がましじゃないかな、なんて思っちゃいました・・・。(お断りしておきますけど、決して・・・二人のそーいうシーンを見たかったわけじゃないですよ・・・ええ・・・。)

 まあ、原作とは別物と考えればよいんでしょうけど・・・もうちょっと何とかすれば面白くなったのではないかな?でもこういうのは難しいのでしょうね。あと、血が苦手な私としては・・かな~~~りキツイシーンがあり画面見られなかったところもありましたよ・・・。ご覧になった方はどこかお分かりかと思いますが・・・。

 まあ・・・玉木宏の悪役っぷりは堪能したからいいですけど・・・(って・・・残念ながら、それだけかも?^^;)