玉三郎さんによる泉鏡花強化月間(withおもだか屋&海老蔵)の7月歌舞伎座。帝劇の帰りに、立ち見覚悟で幕見に並んで見てきました。幸い『天守物語』は座ってみることができました。立ち見は5年ほど前の『末摘花』(勘三郎さんの末摘花に玉三郎さんの光源氏)以来。さすがに疲れました・・・^^;
『山吹』
幕見だからでしょうか?!でも幕見も何回もしていますが、台詞が全く聞こえてきません・・・。注意深く聞いているのですけど、それでも全然聞き取れなくて・・・。特に藤次の声が・・・。ずっと立っていたので疲れる→聞こえない→分からない→疲れる・・・の悪循環にはまり・・・
疲れましたが、それでも不思議で美しい雰囲気を味わえました。話は難解でしたが・・・。笑三郎さんの縫子はとても素敵でした。段治郎さんは、歌舞伎座ではかなり珍しいシャーロック・ホームズのような洋装でした。珍しいものを見ました・・。(大正時代の話です。)
『天守物語』
こちらは映画で何度か(レンタルでですけど・・・)、そして3月末の朗読会で玉三郎さんおひとりによる『天守物語』を鑑賞しました。(その時の感想の記事はこちらからどうぞ)歌舞伎を見始めてから=玉三郎さんのファンになってから念願の生舞台『天守物語』です。
舞台はやはり幻想的で、最初の“釣り”の場面から非日常・間界な世界に誘い込まれます。簑を纏った富姫さまは美しすぎます。「案山子から借りてきたのだよぉ〜」「誉められてちと重くなった。」色っぽい・・・。幕見なので、オペラグラスで見つめっぱなしです・・・。富姫は間で幻想的な存在でありながら、お百姓さんのこと、武士のことなどリアリスティックに見つめている存在でもあると思いました。
前半は亀姫たちとの楽しい場面。亀姫は春猿さん。赤い振り袖が可愛いです!!首などちょっとグロテスクだったりしますが、舌長婆(門之助さん)の長い舌で首をなめ回すシーンは面白いです。亀姫との関係は、ちょっと妖しくもあるけど、とても面白かったです。
そして後半は図書之助(海老蔵)との恋模様を描きます。富姫の「涼しい言葉だねぇ」「帰したくなくなった・・・」という言葉に相応しい海老蔵の図書之助です。麗しいし、綺麗!!!いつも感じるような台詞の違和感などはあまり感じませんでしたし、とてもぴったりでした。
二人の目が見えなくなってから、死を決意し、そして再び目が見えるようになり明るくなるシーンは、ものすごく幻想的で綺麗でした。
非人間的世界と人間世界の交わり、不思議さ、美しさを感じた『天守物語』でした。朗読公演では、鏡花作品の言葉の美しさを感じ、今回のこの舞台では、視覚的な美しさも感じることができました。また原作を読み直してみようと思います。(『山吹』も読まないと・・^^;。)
『山吹』
幕見だからでしょうか?!でも幕見も何回もしていますが、台詞が全く聞こえてきません・・・。注意深く聞いているのですけど、それでも全然聞き取れなくて・・・。特に藤次の声が・・・。ずっと立っていたので疲れる→聞こえない→分からない→疲れる・・・の悪循環にはまり・・・
疲れましたが、それでも不思議で美しい雰囲気を味わえました。話は難解でしたが・・・。笑三郎さんの縫子はとても素敵でした。段治郎さんは、歌舞伎座ではかなり珍しいシャーロック・ホームズのような洋装でした。珍しいものを見ました・・。(大正時代の話です。)
『天守物語』
こちらは映画で何度か(レンタルでですけど・・・)、そして3月末の朗読会で玉三郎さんおひとりによる『天守物語』を鑑賞しました。(その時の感想の記事はこちらからどうぞ)歌舞伎を見始めてから=玉三郎さんのファンになってから念願の生舞台『天守物語』です。
舞台はやはり幻想的で、最初の“釣り”の場面から非日常・間界な世界に誘い込まれます。簑を纏った富姫さまは美しすぎます。「案山子から借りてきたのだよぉ〜」「誉められてちと重くなった。」色っぽい・・・。幕見なので、オペラグラスで見つめっぱなしです・・・。富姫は間で幻想的な存在でありながら、お百姓さんのこと、武士のことなどリアリスティックに見つめている存在でもあると思いました。
前半は亀姫たちとの楽しい場面。亀姫は春猿さん。赤い振り袖が可愛いです!!首などちょっとグロテスクだったりしますが、舌長婆(門之助さん)の長い舌で首をなめ回すシーンは面白いです。亀姫との関係は、ちょっと妖しくもあるけど、とても面白かったです。
そして後半は図書之助(海老蔵)との恋模様を描きます。富姫の「涼しい言葉だねぇ」「帰したくなくなった・・・」という言葉に相応しい海老蔵の図書之助です。麗しいし、綺麗!!!いつも感じるような台詞の違和感などはあまり感じませんでしたし、とてもぴったりでした。
二人の目が見えなくなってから、死を決意し、そして再び目が見えるようになり明るくなるシーンは、ものすごく幻想的で綺麗でした。
非人間的世界と人間世界の交わり、不思議さ、美しさを感じた『天守物語』でした。朗読公演では、鏡花作品の言葉の美しさを感じ、今回のこの舞台では、視覚的な美しさも感じることができました。また原作を読み直してみようと思います。(『山吹』も読まないと・・^^;。)