ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

コージー大内@渋谷タワーレコード

2012-06-03 12:07:28 | インストアイベント
インストア・イベント観覧記その10 コージー大内@渋谷タワーレコード

5月30日、渋谷タワーレコードにてコージー大内さんのインストア・イベントを観てまいりました。今年4月に2ndアルバム「ばってんブルース」を発売した、話題のブルースマン、コージー大内さん。ギター弾き語りによるカントリー・ブルースを軽快かつディープに披露してくれました。

失礼ながら音を聴くのもライヴを観るのも初めてだったのですが、驚きました! コージー大内さんは九州の大分県日田市出身だそうで、ブルースを日田弁で歌う。いわゆる和製ブルースな訳ですが、標準語や関西弁とは明らかに違う九州の方言と米南部のブルースというミスマッチ感が新鮮。しかしミスマッチとは言え、私のような東京人にとって日田の方言が持つイントネーションはすこぶるいなたく、その言葉で歌われるカントリー・ブルースというのもなかなか味わい深い。北九州のローカル線をテーマに失恋を歌った「おんぼろトレイン」や、故郷大鶴村での家族の暮らしを歌った「大鶴村のサイレン」など、地方の生活感が伺われる歌詞も秀逸。

なかでも「ブルースん奴隷」という曲には引き込まれましたね~。コージー大内さんはライトニン・ホプキンスを師と仰いでるそうで、この曲なんかはドロリとしたライトニン臭が感じられて良かったですね~。やはりポイントは日田弁。聞き慣れない方言がまるで呪文のようにブルースに纏わりつく、その響きにはある種の秘境感を持った怖さすら感じられる。これぞブルースの魔力ですよ。痺れましたね。

素朴な語り口が印象的なMCも相まって、これまでの和製ブルースとは一味違う土っぽさが感じられるコージー大内さん。そんな彼のブルースは「弁ブルース」と呼ばれてるそうです。