ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

さよならバウスシアター

2014-04-11 12:31:22 | フェス、イベント
吉祥寺の映画館バウスシアターがこの5月末で閉館となるそうです。

これは残念ですよね。私はバウスシアターに足しげく通った訳ではありません。って言いますか、多分3回しか行ったことありません。ですが吉祥寺と言えばバウスシアター、というイメージはありました。私はさほど映画には興味がありませんでしたので、映画館としてのバウスシアターについてはよく分かりません。ですが学生時代からパンクやアングラな文化には興味があったので、バウスシアターと言えば、その総本山の一つみたいな印象は持っていました。そういう意味では何か一つの文化の終演を感じさせられるようで、とても寂しいです。

私が初めてバウスシアターに行ったのは多分1985年のクリスマス。しかも映画ではなく、パンクのライヴでした。ルーズ、ばちかぶり、リップ・クリーム、キャー、といった当時のインディーズ・シーンを賑わしていたバンド達が多数出演したオールナイト・イベント。当時、新宿ロフトや渋谷の屋根裏などに通い初めていたとは言え、いたって真面目な高校生だった私にとって、これが初めてのオールナイト・ライヴでした。開場前、キャーのリハ音がバリバリに漏れ聴こえる中、バウスシアター前に並んで待たされつつ、妙にドキドキしたのが懐かしいです。

映画館で観るパンクのライヴと言うのもなかなか素敵なものでした。電圧不足だったのか、ライヴ中に何度も中断してしまったことを覚えています。バウスシアターでライヴを観たのはこれ一度きりでしたが、あの頃の空気感と共に大切な思い出として心に残っています。キャーとばちかぶり、大好きだったな~。


そして残りの2回はつい最近。ローリングストーンズの「レディース&ジェントルメン」とジェイムス・ブラウン他の「ソウル・パワー」。いずれも映画の爆音上映でした。近年のバウスシアターと言えばやはり爆音上映ですよね。初めて体験した「ソウル・パワー」ではその音の厚みと臨場感に大興奮したものでした。



さて、バウスシアターでは、4月26日から5月31日まで、最後の爆音映画祭が開催されます。ラインナップも豪華です。「ラスト・ワルツ」、「ソウル・パワー」、「ドクター・フィールグッド/オイル・シティ・コンフィデンシャル」、「ブルース・ブラザース」、「グレイトフル・デッド・ムーヴィー」など、音楽系も充実していますし、「ロッキー・ホラー・ショー」、「ファントム・オブ・パラダイス」という2大ロック・カルト・ムービーがエントリーされているのも気になるところ。と言いつつ、個人的にはケミカル・ブラザーズの「DON’T THINK」が一番観たかったり。あとこの爆音上映の一環としてライヴ・イベントもあり、マーク・リボーによる無声映画ライヴ「紐育の波止場」と「街の灯」もかなりそそられます。

詳しくはオフィシャル・サイトをご覧ください→http://www.bakuon-bb.net/


また、この爆音映画祭をもって映画館としての使命を終えるバウスシアターですが、6月1日から10日には「ラストバウス/ラストライヴ」という最後のライヴイベントが催され、最終日は渋さ知らズオーケストラが締めるそうです。

http://www.bakuon-bb.net/program_c.php