ピーター・バラカンさんがオーガナイズする音楽フェスティヴァル『Peter Barakan's LIVE MAGIC!』、いよいよ開催まで一週間を切りました!
という訳で、その魅力的な出演アーティストを「ルーツな日記」的に一部ご紹介。ではどうぞ!
JON CLEARY & THE ABSOLUTE MONSTER GENTLEMEN / MO HIPPA
10月25日(土)のメインを務めるジョン・クリアリー&ザ・アブソリュート・モンスター・ジェントルメン。イギリス出身ながら今やニューオーリンズを背負って立つピアニストの一人として人気を博すジョン・クレアリー。昨年は5月にトリオで、9月から10月にかけてソロでと2回にわたって来日するなど、ここ日本でもその人気は折り紙付き。そして今回は6年振りにアブソリュート・モンスター・ジェントルメンを率いての来日です。そう、私も6年前に彼らのライヴを観たんですけどね、ホント最高でしたよ!タイトに引き締まったリズム、そこに濃密に絡み付くジョン・クレアリーのピアノ。そのバンド一体となったグルーヴは変幻自在にして強靭この上ない。これが現行のニューオーリンズ・グルーヴか!と感激したものです。そしてその来日と同じ08年にリリースされたのがジョン・クリアリー&ザ・アブソリュート・モンスター・ジェントルメン名義のライヴ盤「MO HIPPA」(写真)。バンド名義では今のところこれが最後の作品となっています。ニューオーリンズをベースにソウル、ブルース、ラテンなど、洗練された大人の“粋”を感じさせるサウンドの奥から、野性味溢れるディープな味わいが見え隠れする。まさにモンスター・ジェントルマンなライヴ盤。もちろんジョン・クリアリーのピアノもたっぷり楽しめますし、彼のホワイト・ソウルな歌声も渋い魅力なんですよね~。
さて、今回のメンバーはあの頃に比べるとドラマーがエディ・クリスマスからジェリービーン・アレクサンダーに変わってまして、以下の4人となるようです。
ジョン・クリアリー(ピアノ、ヴォーカル)
ダーウィン"Big D" パーキンス(ギター)
コーネル・ウィリアムズ(ベース)
ジェフリー“ジェリービーン”アレクサンダー(ドラムス)
ま、変わったとは言え、ジェリービーン・アレクサンダーはパパ・グロウズ・ファンクなどでも知られる、現在のニューオーリンズを代表するドラマーの一人ですし、元々エディ・クリスマスの前にアブソリュート・モンスター・ジェントルメンに在籍していたオリジナル・メンバーですからね、鉄壁のグルーヴを聴かせてくれること間違いないでしょう。
また10月26日の日曜日には、ジョン・クリアリーのソロ・ピアノによる出演も予定されていますので、彼の鍵盤捌きをたっぷり堪能することが出来そうです。果たしてどんな技、どんな曲が飛び出すのか?楽しみですね。一方、ダーウィン"Big D" パーキンスとジェフリー“ジェリービーン”アレクサンダーは別バンド、ブークー・グルーヴでも出演しますので、そちらではどんな演奏を聴かせてくれるのか?こちらも楽しみです。
https://www.youtube.com/watch?v=4hBtH2WNa1s
JJon Cleary & The Absolute Monster Gentlemen - Tipitina (Live @ The Maple Leaf)
JERRY DOUGLAS / EVERYTHING IS GONNA WORKOUT FINE
10月26日(日)のメインはこの人。カントリー、ブルーグラスなどルーツ系愛好家の皆様に、ドブロ奏者と言えば誰?と問うたなら、恐らく100人中100人がジェリー・ダグラス!と答えるのではないでしょうか?そう思う程、もはやドブロの代名詞と言っても良さそうな名手中の名手、ジェリー・ダグラス。彼を最終日のメインに選んでくれるなんて、流石はピーター・バラカンさんですよね! 70年代以降、デヴィッド・グリスマン、エミルー・ハリス、ベラ・フレック、ガイ・クラーク、T・ボーン・バーネット、スティーヴ・アール、ポール・サイモン、エルヴィス・コステロなどなど、挙げていったら切りがないですが、とにかくありとあらゆるアーティストに客演しているこの人。近年はアリソン・クラウスのバンドに参加していると言うと話が早いでしょうか? ライナーのクレジットにこの人の名前を見つけると、それだけでなんかテンション上がっちゃうんですよね。で、思わずドブロと言いますか、スライド・ギターの音色を追っかけてしまったり。いわゆる職人というか、匠ですよね。
ですがもちろんそういった客演としての名演だけではなく、自身のソロ作でも名作を残しています。エリック・クラプトン、マム フォード&サンズ他が参加した2012年のソロ作「TRAVERER」も記憶に新しいですが、写真の「EVERYTHING IS GONNA WORKOUT FINE」は79年の1stソロ作「FLUXOLOGY」と82年の2nd作「FLUXEDO」の2枚をほぼ網羅して再編集された1枚。とにかくスピーディーで爽快なブルーグラスが楽しめます。圧倒的な技で疾走する若きジェリーのドブロをたっぷりと堪能できます。バックにはトニー・ライス、リッキー・スキャッグス、ダロル・アンガー、サム・ブッシュ、ベラ・フレックなど、凄腕達が参加し、溌剌としたセッションを繰り広げています。
さて、そんなジェリー・ダグラス。もちろん今回は彼をメインにしたバンドでの来日です。その名もすばりジェリー・ダグラス・バンド。メンバーは以下の通り。
ジェリー・ダグラス(ドブロ、ヴォーカル)
ダグラス・ベローテ(ドラムス)
ダニエル・キンブロ(ベース)
クリスチャン・セデルマイヤー(フィドル)
ちなみにドラムスのダグラス・ベローテは、ジョー・サンプルのザディコ・プロジェクト、クレオール・ジョー・バンドで来日していたダグ・ベローテ。確か、一時期ジョン・クリアリーのバンドにも参加していたはず。なんとなくジェリー・ダグラスのバンドにダグ・ベローテがいるというのは意外な感じがしたのですが、どうでしょうか? ちなみにジェリー・ダグラスは25日の土曜日にも出演します。
https://www.youtube.com/watch?v=cMiMovyQ1qQ
Jerry Douglas Solo 7-27-2014
STANLEY SMITH / IN THE LAND OF DREAMS
25日(土)に登場するスタンリー・スミス。テキサスが生んだ個性派集団アサイラム・ストリート・スパンカーズのメンバーだったこの人。今でこそオールドタイムをヒップにミクスチャーしたアコースティック・バンドは数多く活躍していますが、アサイラム・ストリート・スパンカーズこそ、その元祖のような存在だったのでは無いでしょうか?スタンリー・スミスはそのスパンカーズにデビュー時から在籍していたクラリネット奏者でした。もちろんギターも弾きますし、歌も歌う、曲も書きます。そのスパンカーズ時代に名を挙げたのは確かだと思いますが、それ以前からモーズ・アリソンやジョン・ハートフォード、タジ・マハール、ジェームス”ヤンク”レイチェルなどとも共演を重ねていたと言う大ベテランです。そして写真のアルバムはスパンカーズ在籍時の2002年、57歳にしてリリースした初のソロアルバム。年輪を重ねた渋みの中から哀愁が滲み出てくるような、そして何処かロマンチックでもある、長く心の奥底に染み入る愛すべき一枚です。
https://www.youtube.com/watch?v=GScx2xOEr64
STANLEY SMITH - Sitting on the dock of the bay
BOUKOU GROOVE / A LIL BOUKOU IN YOUR CUP
先程、ジョン・クリアリーの流れでチラッと触れたブークー・グルーヴ。26日の日曜日に登場です。なんだかんだ言って私、正直このグループについては良く知らないんです…。イベント・サイトの紹介文によりますと、「ジョン・クリアリーのバンドで初来日したギタリスト、ダーウィン “Big D” パーキンズとフロリダのキーボーディスト、ドニー・サンダルが2010年に結成したユニット」だそうです。今回の来日にはドラムスにジェリービーンが参加するようですが、彼はサポートということでしょうかね? 写真は2012年リリースのデビュー・アルバム。サウンド的にはニューオーリンズと言うより、もっとアーバンな黒いファンク。1曲目「A Lil' Boukou In Your Cup」からP-FUNK的なコーラスに引き込まれ、2曲目「Stay Broke」以降もセクシーなR&B感の強い楽曲が続きます。ファルセットを駆使したドニー・サンダルの歌唱がソウルフルで格好良い! そしてビッグDと言えば巨漢で知られるギタリストですが、彼が弾く繊細なブルース・フィーリングも素晴らしい!ドニー・サンダルの鍵盤もあわせてライヴでどんな演奏を聴かせてくれるのか楽しみです。ちなみにこのアルバムにはゲストでジョン・クリアリー、ジュニア・マーヴィン、サム・ブッシュ、テレンス・ヒギンスなども参加していますが、残念ながらジェリー・ビーンは参加していないようです…。
https://www.youtube.com/watch?v=pgzZRtC-rB4
Boukou Groove Original "Cant Take My Eyes Off Of You"
さて、ライヴ・マジックにはピーター・バラカンさん選りすぐりの邦アーティストも沢山出演します。細野晴臣さん、高橋幸宏 さん、久保田麻琴さんといった誰もが知る大物達から、知る人ぞ知る逸材や、これからを担う若い才能まで。そんな中から「ルーツな日記」的に気になるアーティストをいくつか動画でご紹介。
https://www.youtube.com/watch?v=AOoqb1Sf3YM
Black-Eyed Susan / Mari Nakamura 中村まり
これからの邦ルーツ・シーンの旗手と言っても過言ではない中村まりさん。私が初めて彼女を知ったのは数年前、エイモス・ギャレットの来日公演でした。確かアンコールだったかな?で彼女がステージに呼ばれ。エイモスのギターをバックにマリア・マルダーの「Midnight at the Oasis」を歌ったんです。その歌声を聴いて、こんな風に歌える日本人シンガーがいたんだ!と驚いたものです。まさに日本のオールド・タイム・レディでしたね。動画は今年の青山CAY公演から「Black-Eyed Susan」。
https://www.youtube.com/watch?v=DaLPap44Iow
Taro&Jordan at Thumbs Up,Yokohama 2013-02-11
一度生で観たいと思っていた、タロー&ジョーダン。アメリカでブルーグラスを学び、帰国後も多方面で活躍する日本が誇るフラットマンドリン奏者、井上太郎さんと、カナダ最高の音楽賞であるジュノ・ アワードの受賞暦もあるというギタリスト、ジョーダン・マコンネルによるアコースティック・デュオ。ジョーダン・マコンネルは“アイリッシュビートの天才ギタリスト”だそうで、ブルーグラス出身の井上太郎さんとの相乗効果はこの2人ならではの新鮮なサウンドを生み出していますね。ライヴならではのスリリングな演奏が楽しみです!
https://www.youtube.com/watch?v=mhgKsu3EhOE
濱口祐自at音倉
先日、渋谷タワーレコードでピーター・バラカンさんによる「LIVE MAGIC!」の予習会のようなイベントがあったのですが、そこでピーターさんが熱く紹介されていたアーティストの一人がこの濱口祐自さん。和歌山県の勝浦から現れたフィンガー・ピッキングの達人だそう。来年2015 年に還暦を迎えるそうですが、今年、久保田麻琴さんのプロデュースによりメジャーデビューを果たしたそうです。色々と引き出しは多そうな彼ですが、とりあえずこの味わい深いアコースティック・ブルース、どうですか?いらっしゃるところにはいらっしゃるもんですね。
https://www.youtube.com/watch?v=jTV7zIZJYPs
Sgt. Tsugei's Only One Club Band - I Saw Her Standing There / In My Life (Beatles Cover)
ご存知、センチメンタル・シティ・ロマンスの告井延隆さん。こちらも先のピーター・バラカンさんのイベントで紹介されていたのですが、これも驚きました。なんと、ギター1本で鮮やかなビートルズ・カヴァーを聴かせてくれるんです。特に「I Saw Her Standing There 」、ベースラインを含めたバッキングから歌メロ、ギターソロまで一度に一人で弾きこなしつつ、このドライブ感は天晴です。
https://www.youtube.com/watch?v=XzncQZb0mZY
M1 The Call Performed by MONSTER大陸
2012年に結成されたばかりですが、僅かな間にメキメキと存在感を表しつつある、まさに未来の怪物バンド、その名もMONSTER大陸。こちらもライヴが凄そうですね。バンドの演奏力、そして千賀太郎さんのハープのキレが半端ありません!!
https://www.youtube.com/watch?v=HDVrMeIuhq4
【Rei】John Lee Hooker / BOOM BOOM
弱冠21歳の若きブルース・ウーマン、Rei。4歳よりクラシックギターをはじめ、5歳でブルーズに出会ったそう。これは超新星でしょう!
いや~、楽しみですね!!2日間、大小3ステージで繰り広げられるルーツ系音楽の祭典『Peter Barakan's LIVE MAGIC!』。ここで紹介した以外にも、トーキング・ヘッズ絶頂期のライブ・パフォーマンスを捉えたライヴ映画「Stop Making Sense」の爆音上映があったり、ピーターさんによる伝説の音楽番組「ザ・ポッパーズMTV」の再現があったりと、色々と盛り沢山。フードもニューオーリンズ名物のガンボやベニエなど、このイベントならではの味を楽しめそうで、まさに一日中どっぷりと浸かれそう。
オフィシャルサイト→http://livemagic.jp
という訳で、その魅力的な出演アーティストを「ルーツな日記」的に一部ご紹介。ではどうぞ!
JON CLEARY & THE ABSOLUTE MONSTER GENTLEMEN / MO HIPPA
10月25日(土)のメインを務めるジョン・クリアリー&ザ・アブソリュート・モンスター・ジェントルメン。イギリス出身ながら今やニューオーリンズを背負って立つピアニストの一人として人気を博すジョン・クレアリー。昨年は5月にトリオで、9月から10月にかけてソロでと2回にわたって来日するなど、ここ日本でもその人気は折り紙付き。そして今回は6年振りにアブソリュート・モンスター・ジェントルメンを率いての来日です。そう、私も6年前に彼らのライヴを観たんですけどね、ホント最高でしたよ!タイトに引き締まったリズム、そこに濃密に絡み付くジョン・クレアリーのピアノ。そのバンド一体となったグルーヴは変幻自在にして強靭この上ない。これが現行のニューオーリンズ・グルーヴか!と感激したものです。そしてその来日と同じ08年にリリースされたのがジョン・クリアリー&ザ・アブソリュート・モンスター・ジェントルメン名義のライヴ盤「MO HIPPA」(写真)。バンド名義では今のところこれが最後の作品となっています。ニューオーリンズをベースにソウル、ブルース、ラテンなど、洗練された大人の“粋”を感じさせるサウンドの奥から、野性味溢れるディープな味わいが見え隠れする。まさにモンスター・ジェントルマンなライヴ盤。もちろんジョン・クリアリーのピアノもたっぷり楽しめますし、彼のホワイト・ソウルな歌声も渋い魅力なんですよね~。
さて、今回のメンバーはあの頃に比べるとドラマーがエディ・クリスマスからジェリービーン・アレクサンダーに変わってまして、以下の4人となるようです。
ジョン・クリアリー(ピアノ、ヴォーカル)
ダーウィン"Big D" パーキンス(ギター)
コーネル・ウィリアムズ(ベース)
ジェフリー“ジェリービーン”アレクサンダー(ドラムス)
ま、変わったとは言え、ジェリービーン・アレクサンダーはパパ・グロウズ・ファンクなどでも知られる、現在のニューオーリンズを代表するドラマーの一人ですし、元々エディ・クリスマスの前にアブソリュート・モンスター・ジェントルメンに在籍していたオリジナル・メンバーですからね、鉄壁のグルーヴを聴かせてくれること間違いないでしょう。
また10月26日の日曜日には、ジョン・クリアリーのソロ・ピアノによる出演も予定されていますので、彼の鍵盤捌きをたっぷり堪能することが出来そうです。果たしてどんな技、どんな曲が飛び出すのか?楽しみですね。一方、ダーウィン"Big D" パーキンスとジェフリー“ジェリービーン”アレクサンダーは別バンド、ブークー・グルーヴでも出演しますので、そちらではどんな演奏を聴かせてくれるのか?こちらも楽しみです。
https://www.youtube.com/watch?v=4hBtH2WNa1s
JJon Cleary & The Absolute Monster Gentlemen - Tipitina (Live @ The Maple Leaf)
JERRY DOUGLAS / EVERYTHING IS GONNA WORKOUT FINE
10月26日(日)のメインはこの人。カントリー、ブルーグラスなどルーツ系愛好家の皆様に、ドブロ奏者と言えば誰?と問うたなら、恐らく100人中100人がジェリー・ダグラス!と答えるのではないでしょうか?そう思う程、もはやドブロの代名詞と言っても良さそうな名手中の名手、ジェリー・ダグラス。彼を最終日のメインに選んでくれるなんて、流石はピーター・バラカンさんですよね! 70年代以降、デヴィッド・グリスマン、エミルー・ハリス、ベラ・フレック、ガイ・クラーク、T・ボーン・バーネット、スティーヴ・アール、ポール・サイモン、エルヴィス・コステロなどなど、挙げていったら切りがないですが、とにかくありとあらゆるアーティストに客演しているこの人。近年はアリソン・クラウスのバンドに参加していると言うと話が早いでしょうか? ライナーのクレジットにこの人の名前を見つけると、それだけでなんかテンション上がっちゃうんですよね。で、思わずドブロと言いますか、スライド・ギターの音色を追っかけてしまったり。いわゆる職人というか、匠ですよね。
ですがもちろんそういった客演としての名演だけではなく、自身のソロ作でも名作を残しています。エリック・クラプトン、マム フォード&サンズ他が参加した2012年のソロ作「TRAVERER」も記憶に新しいですが、写真の「EVERYTHING IS GONNA WORKOUT FINE」は79年の1stソロ作「FLUXOLOGY」と82年の2nd作「FLUXEDO」の2枚をほぼ網羅して再編集された1枚。とにかくスピーディーで爽快なブルーグラスが楽しめます。圧倒的な技で疾走する若きジェリーのドブロをたっぷりと堪能できます。バックにはトニー・ライス、リッキー・スキャッグス、ダロル・アンガー、サム・ブッシュ、ベラ・フレックなど、凄腕達が参加し、溌剌としたセッションを繰り広げています。
さて、そんなジェリー・ダグラス。もちろん今回は彼をメインにしたバンドでの来日です。その名もすばりジェリー・ダグラス・バンド。メンバーは以下の通り。
ジェリー・ダグラス(ドブロ、ヴォーカル)
ダグラス・ベローテ(ドラムス)
ダニエル・キンブロ(ベース)
クリスチャン・セデルマイヤー(フィドル)
ちなみにドラムスのダグラス・ベローテは、ジョー・サンプルのザディコ・プロジェクト、クレオール・ジョー・バンドで来日していたダグ・ベローテ。確か、一時期ジョン・クリアリーのバンドにも参加していたはず。なんとなくジェリー・ダグラスのバンドにダグ・ベローテがいるというのは意外な感じがしたのですが、どうでしょうか? ちなみにジェリー・ダグラスは25日の土曜日にも出演します。
https://www.youtube.com/watch?v=cMiMovyQ1qQ
Jerry Douglas Solo 7-27-2014
STANLEY SMITH / IN THE LAND OF DREAMS
25日(土)に登場するスタンリー・スミス。テキサスが生んだ個性派集団アサイラム・ストリート・スパンカーズのメンバーだったこの人。今でこそオールドタイムをヒップにミクスチャーしたアコースティック・バンドは数多く活躍していますが、アサイラム・ストリート・スパンカーズこそ、その元祖のような存在だったのでは無いでしょうか?スタンリー・スミスはそのスパンカーズにデビュー時から在籍していたクラリネット奏者でした。もちろんギターも弾きますし、歌も歌う、曲も書きます。そのスパンカーズ時代に名を挙げたのは確かだと思いますが、それ以前からモーズ・アリソンやジョン・ハートフォード、タジ・マハール、ジェームス”ヤンク”レイチェルなどとも共演を重ねていたと言う大ベテランです。そして写真のアルバムはスパンカーズ在籍時の2002年、57歳にしてリリースした初のソロアルバム。年輪を重ねた渋みの中から哀愁が滲み出てくるような、そして何処かロマンチックでもある、長く心の奥底に染み入る愛すべき一枚です。
https://www.youtube.com/watch?v=GScx2xOEr64
STANLEY SMITH - Sitting on the dock of the bay
BOUKOU GROOVE / A LIL BOUKOU IN YOUR CUP
先程、ジョン・クリアリーの流れでチラッと触れたブークー・グルーヴ。26日の日曜日に登場です。なんだかんだ言って私、正直このグループについては良く知らないんです…。イベント・サイトの紹介文によりますと、「ジョン・クリアリーのバンドで初来日したギタリスト、ダーウィン “Big D” パーキンズとフロリダのキーボーディスト、ドニー・サンダルが2010年に結成したユニット」だそうです。今回の来日にはドラムスにジェリービーンが参加するようですが、彼はサポートということでしょうかね? 写真は2012年リリースのデビュー・アルバム。サウンド的にはニューオーリンズと言うより、もっとアーバンな黒いファンク。1曲目「A Lil' Boukou In Your Cup」からP-FUNK的なコーラスに引き込まれ、2曲目「Stay Broke」以降もセクシーなR&B感の強い楽曲が続きます。ファルセットを駆使したドニー・サンダルの歌唱がソウルフルで格好良い! そしてビッグDと言えば巨漢で知られるギタリストですが、彼が弾く繊細なブルース・フィーリングも素晴らしい!ドニー・サンダルの鍵盤もあわせてライヴでどんな演奏を聴かせてくれるのか楽しみです。ちなみにこのアルバムにはゲストでジョン・クリアリー、ジュニア・マーヴィン、サム・ブッシュ、テレンス・ヒギンスなども参加していますが、残念ながらジェリー・ビーンは参加していないようです…。
https://www.youtube.com/watch?v=pgzZRtC-rB4
Boukou Groove Original "Cant Take My Eyes Off Of You"
さて、ライヴ・マジックにはピーター・バラカンさん選りすぐりの邦アーティストも沢山出演します。細野晴臣さん、高橋幸宏 さん、久保田麻琴さんといった誰もが知る大物達から、知る人ぞ知る逸材や、これからを担う若い才能まで。そんな中から「ルーツな日記」的に気になるアーティストをいくつか動画でご紹介。
https://www.youtube.com/watch?v=AOoqb1Sf3YM
Black-Eyed Susan / Mari Nakamura 中村まり
これからの邦ルーツ・シーンの旗手と言っても過言ではない中村まりさん。私が初めて彼女を知ったのは数年前、エイモス・ギャレットの来日公演でした。確かアンコールだったかな?で彼女がステージに呼ばれ。エイモスのギターをバックにマリア・マルダーの「Midnight at the Oasis」を歌ったんです。その歌声を聴いて、こんな風に歌える日本人シンガーがいたんだ!と驚いたものです。まさに日本のオールド・タイム・レディでしたね。動画は今年の青山CAY公演から「Black-Eyed Susan」。
https://www.youtube.com/watch?v=DaLPap44Iow
Taro&Jordan at Thumbs Up,Yokohama 2013-02-11
一度生で観たいと思っていた、タロー&ジョーダン。アメリカでブルーグラスを学び、帰国後も多方面で活躍する日本が誇るフラットマンドリン奏者、井上太郎さんと、カナダ最高の音楽賞であるジュノ・ アワードの受賞暦もあるというギタリスト、ジョーダン・マコンネルによるアコースティック・デュオ。ジョーダン・マコンネルは“アイリッシュビートの天才ギタリスト”だそうで、ブルーグラス出身の井上太郎さんとの相乗効果はこの2人ならではの新鮮なサウンドを生み出していますね。ライヴならではのスリリングな演奏が楽しみです!
https://www.youtube.com/watch?v=mhgKsu3EhOE
濱口祐自at音倉
先日、渋谷タワーレコードでピーター・バラカンさんによる「LIVE MAGIC!」の予習会のようなイベントがあったのですが、そこでピーターさんが熱く紹介されていたアーティストの一人がこの濱口祐自さん。和歌山県の勝浦から現れたフィンガー・ピッキングの達人だそう。来年2015 年に還暦を迎えるそうですが、今年、久保田麻琴さんのプロデュースによりメジャーデビューを果たしたそうです。色々と引き出しは多そうな彼ですが、とりあえずこの味わい深いアコースティック・ブルース、どうですか?いらっしゃるところにはいらっしゃるもんですね。
https://www.youtube.com/watch?v=jTV7zIZJYPs
Sgt. Tsugei's Only One Club Band - I Saw Her Standing There / In My Life (Beatles Cover)
ご存知、センチメンタル・シティ・ロマンスの告井延隆さん。こちらも先のピーター・バラカンさんのイベントで紹介されていたのですが、これも驚きました。なんと、ギター1本で鮮やかなビートルズ・カヴァーを聴かせてくれるんです。特に「I Saw Her Standing There 」、ベースラインを含めたバッキングから歌メロ、ギターソロまで一度に一人で弾きこなしつつ、このドライブ感は天晴です。
https://www.youtube.com/watch?v=XzncQZb0mZY
M1 The Call Performed by MONSTER大陸
2012年に結成されたばかりですが、僅かな間にメキメキと存在感を表しつつある、まさに未来の怪物バンド、その名もMONSTER大陸。こちらもライヴが凄そうですね。バンドの演奏力、そして千賀太郎さんのハープのキレが半端ありません!!
https://www.youtube.com/watch?v=HDVrMeIuhq4
【Rei】John Lee Hooker / BOOM BOOM
弱冠21歳の若きブルース・ウーマン、Rei。4歳よりクラシックギターをはじめ、5歳でブルーズに出会ったそう。これは超新星でしょう!
いや~、楽しみですね!!2日間、大小3ステージで繰り広げられるルーツ系音楽の祭典『Peter Barakan's LIVE MAGIC!』。ここで紹介した以外にも、トーキング・ヘッズ絶頂期のライブ・パフォーマンスを捉えたライヴ映画「Stop Making Sense」の爆音上映があったり、ピーターさんによる伝説の音楽番組「ザ・ポッパーズMTV」の再現があったりと、色々と盛り沢山。フードもニューオーリンズ名物のガンボやベニエなど、このイベントならではの味を楽しめそうで、まさに一日中どっぷりと浸かれそう。
オフィシャルサイト→http://livemagic.jp