ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

フジロック 初日を振り返る

2019-08-08 19:31:32 | フジロック
もう、来週はサマソニだというのに、未だフジのことが頭から離れない。これがフジロスってやつですか?

という訳で、我がブログなりに、今年のフジロックを纏めてみたいと思います。まずは7月26日、初日から。

晴れ間の見える良い天気から始まったこの日。ついに始まるフジロックへの期待に胸を膨らませ、ロックの桃源郷への入り口となる入場ゲートをくぐったあの瞬間は、毎年のこととは言え、言葉では言い尽くせない感慨と昂揚に溢れていました。

今年もフジロックに来たなー!!!




さて、そのフジロック初日、私の観たアクトは、以下のような感じ

RED HOT CHILI PIPERS(green)
SHAME(red)
SABRINA CLAUDIO(red)
KING GIZZARD & THE LIZARD WIZARD(white)(序盤間に合わず)
GARY CLARK JR.(white)
SOUL FLOWER UNION(heaven)(少しだけ)
CINNAMON(orange)(観たり観なかったり)
THE WATERBOYS(heaven)
TYCHO(white)(最後少しだけ)
THE LUMINEERS(heaven)
MATADOR! SOUL SOUNDS(palace)
CUMBIA KID meets CHONTA DJ(palace)(前半のみ)



朝から河原でゴンちゃん探しに熱中してしまい、オープニングの数分は見逃してしまいましたが、今年の一発目はレッド・ホット・チリ・パイパーズ!! スパイスの効いたバンド名から、何かと話題のこのバンド、やっぱりこれを観ないと今年のフジは始まりません!AC/DCやクイーンを始め往年のロック名曲から、アヴィーチーなど最新のヒット曲まで、スコットランドの伝統楽器バグパイプでロックする。苗場にロックなバグパイプの音色が轟く爽快感!ステージングなどエンタメ的にも優れ、最後はフィールドに降りての熱演も。ただただ楽しかった!



続いてレッドマーキーにて、サウス・ロンドンの新鋭ロック・バンド、シェイム。今時のオルタナな雰囲気を醸しているかと思いきや、これが意外とストレートにパンキッシュなロック・バンドで、過激なオアシスって感じで格好良かった!特に上半身裸のヴォーカリストさんは、独特のチンピラ風情を醸していていかしてましたね〜。果敢に観客の中に飛び込んでいったりも。




シェイムからそのままレッドに居座ってのサブリナ・クラウディオ。こちらは最前列、ほぼど真ん中の被りつきで堪能させて頂きました。米期待の新しき歌姫、甘味で官能的なジャジーR&Bをじっくりと聴かせてくれました。容姿も歌声も共にセクシー。妖艶でありながら、清楚で可愛らしいイメージも。トロリとした歌唱に聴き惚れました。まだ22歳だそうですから、大人びていながらも何処か初々しくもあり、そこがとても魅力的でした。そしてリズム隊を中心に、バックバンドもとても良かった。これからの活躍がとても楽しみ!!



サブリナ・クラウディオを最後まで堪能したおかげで、キング・ギザードを観にホワイトへ辿り着いた時には既に、オーストラリアを代表するサイケの魔王は、とてつもない程カオスなステージを繰り広げていました。極彩色な映像をバックに、フリーキーなロックを畳み掛ける。アヴァンギャルドで、メタルでパンクなサイケデリック・ロック。ただ、最新作で見せたデルタ・ブルースからの影響みたいなものが希薄だったのはちょっと残念かな…。でも凄いライブだった!!



そしてそのままホワイトに居座ってのゲイリー・クラーク・ジュニア。私がこの日、最も楽しみにしていたアクト。ほぼデビュー曲と言っても良い「Bright Lights」から始まったそのステージ。2曲目以降は「What About Us」、「Feed The Babies」、「Low Down Rolling Stone」、「I Got My Eyes On You (Locked & Loaded)」、「Gotta Get Into Something」、「This Land」と、新作からの曲を連発。これが格好良い!多様なジャンルを飲み込みながらも、その芯にはプリミティブなグルーヴが息づいている。そして何と言ってもギターソロ!痺れましたね〜。決して派手ではない。いたってクール。ですが一音一音に思いを乗せるがごとくのピュアなブルース・フィーリングは流石としか言いようがありません。そんなゲイリーのギターソロが最もマジカルに響いたのは、新作の中でも私が一番好きな「Pearl Cadillac」。ファルセットを聴かせるソウルフルな歌声もさることながら、グイグイと昂揚感を上げていくかのごとくなギターソロは圧巻でしたね。あれを苗場の山の中で、生で聴けた喜び!!そして最後はビートルズ「Come Together」のカヴァーで大盛り上がりに終了。まさにゲイリー・クラーク・ジュニアの今、それは同時にブルースの未来。そんなライヴでした。



さて、ゲイリーの後は、終盤少しだけでもジャネール・モネイを観にグリーンへ走るか?っていう選択肢も有ったのですが、ジャネールは単独公演で堪能したのでこの日は諦め、いよいよ奥地へと足を伸ばすことに。やっぱり私にとってのフジロックって、ホワイトの先なんですよね。アヴァロンでタナカクマキチさんの舞茸天丼を食べて、いよいよフィールド・オブ・ヘヴンへ。1年振りの天国。帰って来たな〜!!って感慨深かったですね。ちょうどソウル・フラワー・ユニオンが「ソウルサバイバーの逆襲」をやっていて、懐かしいー!!!って思ったり。しばしロータスカフェでアイスココアを飲みながら聴くという、極上の時間。

さらにオレンジへ行くと、レッド・ツェッペリンのトリビュートバンド、CINNAMONがライヴをやっていたり。ヴォーカリストさんの歌声がロバート・プラントに凄く似ていて驚きましたね。あと、新アトラクションの迷路にも挑戦しましたが、ほとんど迷いませんでした…。そうこうしているうちにヘヴンではウォーターボーイズの始まる時間に。


ウォーターボーイズを観るのは5年前の初来日以来2度目。明るい時間帯のグリーンで観た前回より、暗くなったヘヴンで観た今回の方が断然良かった!! ケルトの空気を纏い、ソウル・ミュージックの味付けをした彼らのロックン・ロールは、ベテランの醸す渋みと共にヘヴンの雰囲気にぴったりでした。昔と変わらぬマイク・スコットの歌声も良かった。最新作のボーナストラック、全編日本語の「下北が好きです - Shimokita Ga Suki Desu -」もやりましたしね。生で聞く『そうですね、そうそうそうそうそう…』に、思わず顔がほころびました〜。最新作からは「Where The Action Is」も格好良かった!やっぱりこういうロックな曲でのマイク・スコットは、年齢を重ねても格好良い!! 女性コーラス隊を含むバンドの一体感と、ブラザー・ポールのオルガンも良かった!!そして最後は名曲「Fisherman's Blues」。マイク・スコットがアコギを弾き、スティーブ・ウィッカムのフィドルがあのメロディを奏でる、もうそれだけで泣けました。


さて、ヘヴンで聴く「Fisherman's Blues」に感涙した後は、ホワイトへ戻り、ティコのエレクトロニカを少しだけ堪能し、夜のボードウォーク散策へ。ボードウォークへ入った瞬間に、グリーンの方から地鳴りのような歓声が聞こえて、あ、ケミカル・ブラザーズが始まったな、と。ですが他所は他所。こっちにはこっちの楽しみがある。光が瞬く夜の森を抜ければ、モダン・アメリカーナの最高峰、ザ・ルミニアーズのライヴが待っている!!


という訳で、この日のメインはヘヴンでルミニアーズです!! オープニングの「Sleep On The Floor」から、瑞々しくもふくよかなバンドグルーヴ、そして独特の高揚感を持ったウェスリー・シュルツのヴォーカル。やはりヘヴンの夜にルミニアーズは最高でした!!大地から沸き上がるような土っぽいリズムにヘヴンが揺れた「Cleopatra」、ピアノの愛らしいタッチに導かれる「Submarines」、ファルセットからのブレイクが堪らなく味わい深かった「Dead Sea」。ストリングスとコーラスが物悲しくも雄大に木霊する「Scotland」、そして「Life in the City」や「Leader of the Landslide」といった新曲の素晴らしさには新作への期待が膨らむばかり。今回のステージは、鍵盤や弦楽器を含めた6人編成。現在、ルミニアーズの正式メンバーは、ヴォーカル&ギターのウェスリー・シュルツに、ドラムスのジェレマイア・フレイテスの2人だけなので、残りのメンバーはサポートメンバーなのでしょうけど、まるでファミリーのような雰囲気が素敵でした。ちなみに、ベーシストは、リヴォン・ヘルム界隈で鳴らしてきたことでも知られるバイロン・アイザックスでした!そんなメンバー6人が 横一列に並んでの「Flowers in Your Hair」は、スピード感とカントリー・フレイバー横溢で最高でしたね〜。そしてみんな大好き「Ho Hey」ですよ!一緒に歌いましたよ!ヘヴンならではの親密感と一体感が最高でした。そして終盤、ウェスリー・シュルツのソウルフルな歌声に酔いしれた「Slow It Down」。ラストは、テンポを自在に操るがごとくな「Big Parade」。もちろんアンコールもありました。大合唱になった名曲「Stubborn Love」に感動。さらにトム・ペティのカヴァー「Walls」まで。素朴な土っぽさと、モダンな洗練を併せ持つ、まさに現代のアメリカーナ。素晴らしいライヴでした!!





いやはや、初日から大充実の1日でした。ベストアクトはルミニアーズです。あれほどのライヴはなかなか観れませんよ!!


しかもこれで終わりじゃないんです。帰りにパレスによって、マタドール!ソウル・サウンズの激アツのファンクショーを堪能して帰路につきました。

フジロック万歳!!


さて、次回は豪雨のフジロック。

お楽しみに!!