<エスパルスで一番大事な部分が失われてしまうと。そこを失ってまで選手を獲得しようとは思わなかったということが現実的な話しです。(中略)一番大事な部分をスポイルしてまで無理して獲得することは長期的に考えて良くないのではないかと思いました。>
<今回、実際にヨーロッパの選手も多く売り込みがありました。うちが点が獲れていないということを世界が知っている(笑)ということで、世界中のエージェントからセンターFWの選手の売り込みが来ていました。>
(Sの極み BarKen2月1日付)
遅まきながらSの極みのBarKenに掲載された原靖強化部部長インタビューを読む。さすがに1月の無料(登録)期間を過ぎた直後にシモーネさんもデカいタマを投げてきたという感じの全エスパルスサポーター必読クラスの重要インタビュー(ということで現在は再び有料)。
それはともかく、それぞれの現場のディテールは判らないけれども、インタビューを読む限りチームの今後の方向性について、見立てはそんなに間違っていなかったかなという印象を持った。
「サッカーどころのサッカー文化」は優秀な若手を輩出(集結)し続けるのが文字通りの生命線であったわけで、それはこれまでの静岡、清水、藤枝を支え、全国に発信してきた原動力でもあったわけだ。
健太体制直前のエスパルスはそれまでの静岡サッカーのプロパーで何とか生きながらえてきた側面があったけれども、健太の功績のひとつは「健太だったらJ2に落ちても構わない」という“言質”を取ったことにある。そして健太はノボリを引退させ、2000年前後の黄金期のエスパルスを解体した。それは20年以上に渡る清水のサッカーの解体でもあったと思う。それと同時期に兵働、岩下、岡崎(はそれほど期待されてなかったが)、淳吾、矢島、本田といった優秀な若手選手が大量に加入し続けた。結果的にはタイトルは獲れなかったものの、その過程もさることながら彼らは実に魅力的なチームに成長していった。
このチームの成長が見えないなんて、魅力的に見えないなんて、どれだけ節穴なんだろうとずっと思っていた。
まあ、成長なんてのは「結果」が出ない限りは余程の慧眼の持ち主か、サポーターでない限りは見えないわけだが。
ということで、サッカーどころのエンタテイメントというのは、単に強さを誇るだけではなく、そういうヴィジョン(もしくは幻想)を抱かせるチームを指す。思えば静岡のサッカー文化というのは、ずっと“青田買い”の文化なのだ。
アフシンも健太のようにチームを解体した。解体したどころか就任前に大崩壊していたチームに参加しただけでもアフシンの男気を感じたものだし、コンセプトに合わないプロパーや稼働率の悪いスターを切ったところで逆恨みするなんて筋違いも甚だしいと思うのだけれども、とにかく、結果的に健太と同じようにアフシンもチームを構築する以前にまず解体せざるを得なかったのだと思う。勿論「体制」が整ってきたアフシンももはや簡単には言い訳できなくなった。
今年も節穴共の順位予想はきっと低評価だろう。
しかし、まあ、就任時のアフシンが自分のチャレンジを「旅」と表現したように、金に物を言わせたファーストクラスの旅よりもヒッチハイクの旅の方がエンタテイメントとしては面白いわけさ。水滸伝が「その後」よりも梁山泊に豪傑が集結するまでが「神髄」と言われるように。前のチームのように仲良しクラブで大崩壊した轍を踏まないように、チャレンジする連中が集まって欲しい。そんなわけで、オレたちはまだ旅の途中です。
<Put your boots on and Join me for an unforgettable journey.>(アフシン・ゴトビ 2010.12)
<今回、実際にヨーロッパの選手も多く売り込みがありました。うちが点が獲れていないということを世界が知っている(笑)ということで、世界中のエージェントからセンターFWの選手の売り込みが来ていました。>
(Sの極み BarKen2月1日付)
遅まきながらSの極みのBarKenに掲載された原靖強化部部長インタビューを読む。さすがに1月の無料(登録)期間を過ぎた直後にシモーネさんもデカいタマを投げてきたという感じの全エスパルスサポーター必読クラスの重要インタビュー(ということで現在は再び有料)。
それはともかく、それぞれの現場のディテールは判らないけれども、インタビューを読む限りチームの今後の方向性について、見立てはそんなに間違っていなかったかなという印象を持った。
「サッカーどころのサッカー文化」は優秀な若手を輩出(集結)し続けるのが文字通りの生命線であったわけで、それはこれまでの静岡、清水、藤枝を支え、全国に発信してきた原動力でもあったわけだ。
健太体制直前のエスパルスはそれまでの静岡サッカーのプロパーで何とか生きながらえてきた側面があったけれども、健太の功績のひとつは「健太だったらJ2に落ちても構わない」という“言質”を取ったことにある。そして健太はノボリを引退させ、2000年前後の黄金期のエスパルスを解体した。それは20年以上に渡る清水のサッカーの解体でもあったと思う。それと同時期に兵働、岩下、岡崎(はそれほど期待されてなかったが)、淳吾、矢島、本田といった優秀な若手選手が大量に加入し続けた。結果的にはタイトルは獲れなかったものの、その過程もさることながら彼らは実に魅力的なチームに成長していった。
このチームの成長が見えないなんて、魅力的に見えないなんて、どれだけ節穴なんだろうとずっと思っていた。
まあ、成長なんてのは「結果」が出ない限りは余程の慧眼の持ち主か、サポーターでない限りは見えないわけだが。
ということで、サッカーどころのエンタテイメントというのは、単に強さを誇るだけではなく、そういうヴィジョン(もしくは幻想)を抱かせるチームを指す。思えば静岡のサッカー文化というのは、ずっと“青田買い”の文化なのだ。
アフシンも健太のようにチームを解体した。解体したどころか就任前に大崩壊していたチームに参加しただけでもアフシンの男気を感じたものだし、コンセプトに合わないプロパーや稼働率の悪いスターを切ったところで逆恨みするなんて筋違いも甚だしいと思うのだけれども、とにかく、結果的に健太と同じようにアフシンもチームを構築する以前にまず解体せざるを得なかったのだと思う。勿論「体制」が整ってきたアフシンももはや簡単には言い訳できなくなった。
今年も節穴共の順位予想はきっと低評価だろう。
しかし、まあ、就任時のアフシンが自分のチャレンジを「旅」と表現したように、金に物を言わせたファーストクラスの旅よりもヒッチハイクの旅の方がエンタテイメントとしては面白いわけさ。水滸伝が「その後」よりも梁山泊に豪傑が集結するまでが「神髄」と言われるように。前のチームのように仲良しクラブで大崩壊した轍を踏まないように、チャレンジする連中が集まって欲しい。そんなわけで、オレたちはまだ旅の途中です。
<Put your boots on and Join me for an unforgettable journey.>(アフシン・ゴトビ 2010.12)