徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

それどころじゃない/第3節 湘南戦

2013-03-17 23:12:18 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス11~14


土曜日はBMWスタジアムで湘南戦
63分にようやく八反田の同点ゴールが決まった瞬間、ゴール裏の誰もが「それどころじゃない」と思っただろう。
ゴールが決まるのは「それどころ」だし、ハチにとってはめでたいリーグ初ゴールであるからしてもっと「それどころ」なのだが、祝福する暇もなくプレーヤーはセンターサークルに駆け戻り、ゴール裏は必死でコールを続けた。
前節のショッキングな完敗、昨年10月27日の鹿島戦以来リーグ戦で未勝利が続く「それどころじゃない」状況なのは誰もが感じていたはずだ。思えばアフシンのチームは他クラブならばもっとシビアな責任問題に発展してもおかしくないような状況が毎年起こる。一昨年は3ゲーム連続で0-4で負けるという怪記録を作り、昨年の夏も未勝利記録を更新しかけた。
それがよりによって今起こっているわけだ。

とはいえシーズンが始まったばかりのこの時期、スタートダッシュに全力を傾けなければいけない類のチームを除けば、まだ戦力的にも戦術的にも不安定なチームが少なくないのも仕方がない。「今のうちに(今の)清水と対戦したいチームは多いだろうなあ」と思うのも、まあ自虐的な意味だけではなく、当たり前だと思うのだ。この日の湘南などはまさにそんな類のチーム(戦力が安定しない序盤に勝ち点を稼いでおきたい降格候補)で、そんなチームが対戦するには(まったく戦力と戦術に安定感のない)今の清水は格好のカモだったはずである。
2トップ2ボランチで役割の明確にし、ロングボール主体でとにかくゲームの主導権を奪いたい清水とそれを受けて、ゲームバランスの重心は重く(低く)、前線のカウンターチャンスを狙う湘南。戦術というよりも戦略といった方が相応しい、闘争心だけが問われるゲームになった。批判を受けて…なのかどうかはわからないけれども、結果が出ない状況に、アフシンは戦術に微調整を加え、ある意味でプレーヤーに「譲歩」した。もはや、アフシンを言い訳にはできない。彼ら自身がそこで戦う気持ちを見せられるのか、ということである。
前節のようにアフシンにスレトス解消の罵声を浴びせるような野暮な闖入者はいないゴール裏で歌い、コールし続けた。
それが彼らをもう一歩動かす力になると信じている。これは精神論ではない。いかに自分たちも走って(声を出して)いるのかということである。声を出すこと以外にゴール裏の存在意義はないのだから。
(しかし、この日のお隣さんがとんでもなく音痴で正直難儀した…)

タイムアップ後のゴール裏は静寂のあと、拍手とブーイングが入り混じった。
前節のショッキングな完敗はひとまずこれで払拭できただろうか。基本的にロングボールという形にはなってしまったが、ゴール前の迫力は増した。しかし、とにかく10月27日の鹿島戦以来リーグ戦での未勝利は継続している。
リーグ戦次節は30日の広島戦。来週はナビスコカップ予選が2ゲーム組まれている。ということで、20日のナビスコカップ予選も行かんとなあ…一応指定シーチケだけど、やっぱし状況が状況だけにゴール裏行こうか。
まだ「それどころじゃない」わけです。

八反田「そうですね。初ゴールだったのでもっと喜ぶかなと思ってましたが、それどころじゃなかったです。僕自身はゴールを決められてうれしかったですが、チームが勝てなくて残念です」(J's Goal 3月16日付

何だか緩いアウエイ感のある平塚駅前でホルモン焼きで呑んでから地元へ。
焼肉屋の兄ちゃんは「湘南の暴れん坊」みたいな感じの兄ちゃんだったし、商店街の喫煙所近辺には如何にもな感じのヤンキーがたむろしていたりしていたんだが、彼らみたいな人たちは湘南のゴール裏には行かないのかなあ。