文珠川慧久の道楽帳2

turezure naru mama ni

拡大鮮明化

2020-08-27 | 写真・カメラ・レンズ
女優の沢口靖子さんがテレビドラマ「科捜研の女」榊マリコを演じています。大好きなキャラのおひとりです。監視カメラ映像に写っていた人物や車両のナンバー等が小さいので拡大して判読を試みますがモザイクがかかったようにしかならずダメなときに、「拡大鮮明化」と称して、あたかもモザイクをかける前の状態のように加工する場面があります。まるでドラえもんの道具のようで愉快です。

モザイクをかけるときのアルゴリズムが分かっていて、モザイクをかける対象の画像の特徴が分かっていて、画像の特徴は当該アルゴリズムを通すとどういう結果になるのかが分かっていれば、モザイクをかけた画像から元の画像に戻すことはある程度できるに違いありません。モザイクのかかった画像を目を細めて観察して、感を使ってある程度復元できるようになった老練な専門家もいると聞きます。対象画像の特徴をどのようにしてアルゴリズム化(情報化)したら可逆過程にすることができるのかがポイントではなかろうかと妄想しています。

そんなとき、Topaz Gigapixel AI というアプリケーションソフトウェアがあることを知りましたので、興味深く、試用版をダウンロードインストールしてみました。Topaz Gigapixel AI (version 5.14)をインストールしたときの状態のまま何も設定せずに湘南軌道の機関車のJPEG写真を試しに処理してみました。BeforeとAfterを画面上に縦横同じサイズで表示したところ何も変わりありませんでした。即ち不自然で変な処理にはなっていないという意味でさりげなく優秀なのではなかろうかという印象を持ちました。そして部分を拡大してみますとこんなふうに鮮明化されてました。もともと低解像度の情報しか存在していないところへ、画像処理アルゴリズムによって情報を加えることで拡大鮮明化を実現しているのだとしたら、そのアルゴリズムの出来がいいんだろうと思います。



右側が元の画像の一部分で、左側がTopaz Gigapixel AI (version 5.14)というアプリケーションソフトウェアに自動的(AI)に加工させた結果です。

おもしろい結果です。

ちなみにこのケースは、結構いい感じに拡大鮮明化できた方だと思いますが、湘南軌道が水無川を渡っていたときの橋脚の残骸写真の画像に対しては全くの無力というか元の画像を壊す結果でした。