文珠川慧久の道楽帳2

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スマホなどでは電波がいいとアンテナピクトがたくさん立つの?

2015-04-05 | Android
電波強度とアンテナの本数の関係は、標準仕様が無い、規定が無い、業界取り決めも無い、要するに関係が無いということらしい。
ネットでググってみましたところ、実際に、ドコモ、au、ソフトバンクそれぞれの端末を使い電波強度に対するアンテナピクト数を実験した人のブログを見つけました。

(1)アンテナピクトの謎
(2)SoftBankのアンテナ5本の電波強度は、au2~5本ドコモ3~5本と同じ!?

これらのブログにあった図へ小生が持っている XPERIA Z ULTRA (SIMは、みおふぉん)のグローバルモデル C6833 の場合を追加してみた。上記の諸先輩方の図では、アンテナピクト5本型であるが XPERIA Z ULTRA のアンテナピクトは4本型である。まぁ、傾向が大体比較できるという感じ。ちなみに、XPERIA Z ULTRAでは、 -122.7 dBm でアンテナピクトが立ってなくてもちゃんとLTE (4G)でデータ通信できています。圏外になるときの電波強度は、これから機会があったら調べておきます。

諸先輩方がブログに記しているとおり、電波強度とアンテナピクト表示本数との規定はどこかに有るのかもしれませんが小生は見つけることができませんでした。電波強度をdBm等の数値でスマホの画面上に表示していませんから、どちらかと言うとアンテナピクトは電波強度の目安なんだろうと思います。スマホで行う通話もインターネットアクセスもデジタル通信なので、ある閾値まではきっちり使用可能で、閾値を超えて電波強度が弱くなると途端に使用不可になる傾向が強いんだろうと思います。そういう観点から言えば、サンプル数が少なすぎるので断言するのは危険ですが、ここで図にまとめてみた通りサンプルとしたソフトバンク端末がやっているアンテナピクト表示の方法は閾値の前後での電波強度の目安として役立つようにするという考え方に基づいているのかもしれませんしそうではなくたまたまなのかもしれません。

諸先輩方の一部のブログでは、アンテナピクトは電波強度を比例的に反映させるべきだとの立場をとっている場合があります。小生もざっくり言えばその通りだろうと思いますし全く同感です。

しかし、頭の体操というか勉強のためというか、細かいところまで考察してみるということをするならば、電波強度というのは測定する際に使用したアンテナの性能や受信機の性能などによって差が生じてしまいますし更に受信システム全体のどの機能ブロックのところで何を対象として測定(絶対値としての電圧?信号と雑音との比率?信号として分離できた率?あるいは別の何か?)するのかによっても差が生じてしまうんだろうと思います。更に、観測されたそれについて基準をどこに設定して評価しているのかによっても差が生じてしまうんだろうと思います。

よくわかりませんが、なんとなく、圏外落ちする電波強度の方が気になりました。XPERIA Z ULTRA (C6833)では -122.7 dBmでもLTEでちゃんと通信できるのにサンプルに使ったソフトバンク端末は圏外になってます。アンテナも違うし受信回路も処理ソフトも違うでしょうから比較することにどこまで意味があるのかという疑問はありますが、あえて比べると、違いはあるということだと思います。

基地局が密に設置されているような地域では合理的なのかもしれませんしそうではないのかもしれません、よくわかりません。田園地帯とか山の方では、むしろ端末があっさりと圏外落ちしないで電波をつかんで粘ってもらうのが途切れるかもしれませんが連絡がつくということに結果的になるかもしれないので好ましいのではなかろうかという気がしますが、それはアナログ受信機の話でありこれはデジタル受信機なので見当違いかもしれませんし、対象とする周波数帯の電波の性質にもよるのだろうという気もします。

いずれにせよ、諸先輩方の測定結果を否定するつもりは毛頭ありません。むしろもっと多くの実測データがあれば、もっと楽しく、この件に対してキャリアが行っている仕組みを想像することができるのではなかろうかと思いました。

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8 コメント

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Unknown (S5)
2020-10-10 19:46:14
同じ機種であってもキャリアが販売する端末とSIMフリーモデルでは電波の受信能力に差があるのでしょうか?
今使っている機種が山の中でアンテナが一本になる事が多くて心許ないのですが、アンテナ数よりdBmと言う数値で確認するのが適切でしょうか?アプリで通信しているBandを確認するとBand19になっています。
以前に使っていたドコモのXPERIAと比べて、今のSIMフリー機は場所によってアンテナ数が少なく表示される事が多いです。受信能力が低いのかと思うのですが、とりあえず通信出来ていれば不具合では無いと思って大丈夫でしょうか?

教えて頂ければ幸いです。
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Unknown (文珠川慧久)
2020-10-10 21:10:35
 同じ機種であってもキャリアが販売する端末とSIMフリーモデルでは、中身の構成が異なっていることが多いようです。構成の違いは、たとえば電波を扱う回路に使われているLSIが違うとか、LSIに設定するパラメタが違うとか、電波の強さを判断する基準が違うとか、電波の強さの目安を示すピクトの数とか、いろいろと違っているのが普通のようです。それらが全部同じときには、同じ機種であれば、電波の受信能力は、キャリアが販売する端末でもSIMフリーモデルでも同じだろうと類推できると思います。
 アンテナピクトの数は電波の強さの目安を示しているにすぎず、電波の強さの絶対値の数値に対応して本数が標準的に決まっているというわけではないようです。目安を示しているという意味で、携帯電話端末の電池残量ピクト表示と似たようなものでしょう。
 電波の強さをdBmなどの単位を使った数値で確認するという方法が使えるなら少しは目安としてましかもしれませんが、ましだ、という程度に過ぎず、適切とまでは言えないと思います。これも目安をパーセント表示とか残り時間表示で示すことができる携帯電話端末の電池残量表示と似たようなものでしょう。
 アンテナピクトの数と端末の受信能力とは全然関係がないと言っていいと思います。このくらいの電波の強さのときにはアンテナピクトを何本表示することにしますと端末メーカーが決めただけでしょうからね。デジタルの性質上、利用者としては携帯電話機として機能するかしないかしかないわけです。アナログ無線機ではないので、雑音の中のかすかに聞こえる相手の声を聴きとれるように修行すれば通話できるようになるといったような「できる/できない」の間の動作というものはないわけです。
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Unknown (S5)
2020-10-11 07:43:57
詳しいご回答をありがとうございます。
気に入っている機種なので、不具合ではないようで安心しました。
ロードバイクの記事も読ませて頂きました。今はサーベロに乗っていますが、以前はリンスキーにも乗っていた事があります。

本日もこれから走りに行ってきます!
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Unknown (Unknown)
2021-05-15 09:17:29
「しかし、諸先輩方の一部のブログでは、アンテナピクトは電場強度を比例的に反映させるのが絶対に正しいと書いている人もありましたが、小生には正しさの意味が読み取れませんでした。」について。

一般人のほとんどは「電波強度に比例して反映させて本数が表示されている」と思っているだろうし、私も最近までそう思っていたんだが。

だから「比例して反映させなければならない」の意見の方が正解で、あなたの方が完全にずれています。これくらいちょっと考えればすぐ分かる事。なぜこんな事が分からないんだ。
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Unknown (みるく)
2021-09-11 04:18:29
パラメータを最近4G,5G対応型に変えたのえですが電波強度が以前と変りなく、測定値が弱いです。なぜでしょうか?
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リフレクターは有効ですか (デジタル仙人)
2021-11-14 14:04:45
電波強度がいろいろと変わるときに、スマホ用にリフレクター(反射板)を準備すると、強度は改善するでしょうか。もし適切なリフレクター(製品、自作)をご存じでしたら教えてください
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RE: リフレクターは有効ですか (文珠川慧久)
2021-11-14 17:51:56
スマホは機種によりアンテナの形状及び端末内でのアンテナ設置位置が異なります。そのアンテナに対して八木アンテナ効果を期待して端末の外部に反射器(リフレクタ)や導波器を設置するという考えは理論的には成り立つ話だと思われます。しかしながら効果が得られる状態を作り出すことは現物合わせの試行錯誤が必要だろうと思われますし、効果の再現性は不確実になると思われます。
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Unknown (Unknown)
2022-03-31 08:49:15
大変貴重なお話と図をありがとうございます。

電子情報通信学会の信学技報を現在執筆しているところですが、このアンテナピクトの図を使わせて頂きます。よろしいでしょうか?

なお、アンテナの本数についてですが、デシベルですので、「電界強度」というよりは、「信号対雑音比(S/N)」として理解するほうがよいのではないでしょうか。

つまりアンテナピクトは、基地局からの信号を示しているのではなく、信号と周辺環境の雑音の比率を示しているのではないかと考えます。

いかがでしょうか。
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