文珠川慧久の道楽帳2

turezure naru mama ni

サイクリング:サイクルコンピューター: LEZYNE MEGA XL

2019-06-16 | GPS
     

良い点

(1) スマホアプリ(GPS Ally v2)の中でGoogleマップを表示させて、行きたい場所を指定すると、現在位置から指定場所までのルートが表示されます。ルートが複数あればそれらが表示されるので、ルートを選んだ後 GO ボタンを押すと、スマホアプリから LEZYNE 本体へ Bluetooth 経由で情報が送られて、 LEZYNE 側でルートナビゲーション機能が利用可能になります。LEZYNE 側で表示される地図にはOpen Street Mapが使われますが、道だけが表示されて地名などは表示されませんから、ひたすら指定場所へと道を行くことに集中することになります。これは手軽で便利で良いです。

(2) 普段は Garmin eTrex30x を利用しているのですが、LEZYNE はそれより本体重量が軽いので良いです。何が良いかというと、ロードバイクは1gでも軽くしたいという方向性に合っていること及び少しでも軽い方がガタガタ道の振動で嵌合部分が緩む方向の加速度も少ないことが期待出来るからです。eTrex30xはガタガタ道で結構外れやすいので丈夫で長めのストラップを付けておいてストラップの紐をハンドルやステムに巻いて落下を防止しています。

(3) 現在走行中の道の勾配がパーセント表示されるのでおもしろい(Garmin eTrex30xには無い機能)です。ただし勾配情報は LEZYNE の GPS ログには残りません。さらに、困ったこと(10)も参照のこと。

(4) ケイデンスセンサーモードにしたXOSSとスピードセンサーモードにしたXOSSと心拍センサー状態のガーミン vivoactive HR J を LEZYNE MEGA XL に接続して使用可能でした。


困ったこと

(1) ナビゲーション機能及びGPSログ機能に期待してLEZYNE MEGA XLを買いましたが期待を裏切られました。ナビゲーション機能をONにしてサイクリングすると、ほぼ必ずと言いたいくらい途中でハングアップしてしまいます。ナビ画面に従って走行していると、それが原因で道を間違えます。サイクリングの開始時にGPSログをONにするわけですが、ハングアップしたらそのGPSログがオシャカになります。ハングアップすると速度の値がハングアップした時点で固まり変化しなくなるので、注意を払っていると LEZYNE MEGA XL のハングアップしたことがわかります。短い距離ということなのかそれとも短い時間ということになるのかわかりませんが、短いときには LEZYNE MEGA XL のナビゲーション機能を稼働させておいても全てが正常です。どのくらいが短い範疇に入るのかについては未検証です、というかそんな検証を利用者が行うなんてナンセンスなのでやっておりませんが、15 km くらいだとハングアップしてませんが、25 km くらいだとハングアップしてます。ファームウェは 2019-05-20時点で最新版にしてあります。これはとても困ります。小生はGarmin eTrex30xを併用していますが、Garmin eTrex30xもハングアップすることがあります。しかしGarmin eTrex30xのハングアップする頻度は、小生の感覚でいうと、年に1度くらいですし、ハングアップする前までのGPSログはちゃんと残っておりしかもいったん電池を抜いて再起動すれば、その続きがGPSログに加わってくれます。Garmin eTrex30xに比べると LEZYNE MEGA XL のGPS記録機能およびナビ機能は実用的な品質にないなと感じます。

(2)地図がなくて使えないことがある。LEZYNE MEGA XL は地図データを持ってません。これから行く先の地図データをOpenStreetMapから部分的にダウンロードしてLEZYNE MEGA XL 本体へ格納するという操作が必要なのです。日本全土の地図データを格納するメモリー容量は提供されていないため、行く先だけに制約されることになります。また、現在メモリーに格納してある地域がどこだったのかを確認する方法が提供されていないため、どこの地域を格納したか覚えていない時には、最初からやり直しです。小生がやってしまうのは、行き先の地図はすでに格納済みだと思って、行き先でナビ機能をONすると地図が表示されない、すなわち地図をダウンロードしてないという失敗です。どうせ輪行などで遠征してサイクリングなんてしないから、そんな失敗関係ないと思って、LEZYNE MEGA XLを買いましたが、遠征の楽しさを知ってしまい、失敗ばかりしている感じがしている今日この頃です。日本全土の地図が入っていないというのは、遠征してサイクリングする人にとっては、致命的な機能不備になりえます。

(3) Garmin eTrex30x に比べてGPSの感度が悪いのだと思います。その根拠は、eTrex30xをポケットに入れて通勤電車に乗りますとGPSログは最初から最後まで線路の上をなぞるのですが、LEZYNE MEGA XL を同様にポケットに入れて通勤電車に乗りますとGPS情報を受信できていない区間が6 kmくらい続くところがあります。吊革につかまっている状態や窓側席や通路側席など様々な乗車位置で eTrex30x と LEZYNE のGPSログをそれぞれ10回程とって比べてみた結果です。上空の開けた道路をロードバイクで走行しているときには、アスファルトの路面からのGPS信号の乱反射の影響を受けないためには、GPSの感度が良すぎるのはかえってよろしくないということもあるようですが、自転車での実運用においても、GPS感度がeTrex30xより悪いんじゃないかと気になることが多かったです。

(4) LEZYNEは心拍情報がGPSログに残らないので面白くありません。ちなみに Garmin eTrex30x や vivoactive HR は心拍情報がGPSログに残ります。

(5) LEZYNEは現在走行中の道の勾配情報がGPSログに残らないので面白くありません。ちなみに Garmin eTrex30x や vivoactive HR は勾配情報を提供してくれません。

(6) スマホが圏外の場所では、新たに行先を指定して、現在位置からのナビゲーションをやらせることができません。これはまさに LEZYNE の基本設計ですから、こういうものです。

(7) Garminマウントと互換性のない LEZYNE 独自仕様のマウントです。GarminマウントをISO規格化して業界で共通にしてもらいたいものです。

(8) LEZYNE は乾電池でなく充電式なので、充電がきれたら電池交換では対応できず充電しないといけないから困ることがあります。Garmin eTrax30x は単三乾電池(エネループでもOK)式で20時間使えますから LEZYNE よりも便利です。

(9) LEZYNE は GPS 信号を受信した状態でないと地図が表示されません。地図を調べるのにはスマホを使い、ナビゲーションのときにだけ LEZYNE の画面で地図を見るという基本設計なので、これはこういうもんなのでしょう。Garmin eTrex30x は GPS 信号を受信できない室内でも地図で任意の場所を表示することが可能です。

(10)大観山への途中椿ラインを走っているときに景色を撮影するべく自転車を降りて歩道へ自転車を持ち上げたときに、ひっかかってしまいチェーンが外れてしまいましたので、自転車を転地逆にしましてハンドルとサドルを地面につけてチェーンをもとにもどしました。それ以降 LEZYNE MEGA XL の勾配表示の値が例えば "-15387" など異常値を示すようになってしまいました。ハンドルマウントから LEZYNE MEGA XL 本体を取り外して八の字(時々 iPhone から指示されるやつ)を描いてみたり、電源を入れなおしてみたり、何度もやりましたが異常が続きました。電源を入れなおすと勾配の値がゼロを示すこともあるのですが少しすると再び異常値を示すようになるのでした。ちなみに記録中のGPSデータは蒸発してしまう場合もありましたし、新しく作られる場合もありましたから、サイクリングから帰ってきてPCに接続して中身をみると複数のGPSファイルができている状況でした。ウェブサイトの LEZYNE ROOT でこれを一本にまとめることはできませんでした。その後サイクリングが終わるまでの間に、一時間に一度程度合計で3回くらい、電源を入れなおしてみました。すると、もうサイクリングも後半になったころにやっと正常値を示し始めました。ファームウェアは 12.01.09.64 (version 9.64)です。2019-06-16にLEZYNEのホームページでファームウェアアップデートを点検したところ最新ファームウェアは version 10.25 になっていることがわかりましたのでアップデートしておきました。LEZYNEという企業は、未完成の製品を売っておいて顧客を利用した製品テストを実施して、ファームウェアアップデートで製品を完成させていく会社のように見えるのは小生だけでしょうか。まぁ、未完成製品を売っておいてファームウェアアップデートで製品を完成させることなく倒産してしまうよりもましかもしれませんが。



応用

iPhone で GPS Ally v2 を起動しておき、これから行く地点を iPhone 側で指定して「ここへ行く(Go)」とやる。LEZYNE MEGA XL は地図を表示してナビをしたり様々な計測値を表示させるいわゆる iPhone というか GPS Ally v2 のフロントエンドです。LEZYNE には道しか表示されません、川も鉄道も観光スポットも一切表示されません。それに比べて eTrex30x は iPhone の地図アプリには及びませんが川も鉄道も観光スポットなどが表示されます。eTrex30xでもeTrex30xに地図を表示して、これから行く地点をスクロールして画面に表示させて、ここへ行く、という使い方ができますが、eTrex30xの地図のスクロールはとてもゆっくりなので、 iPhone で地図を出してここへ行くと指定する方が実用的です。要するに eTrex30xとLEZYNE MEGA XL はどちらか一つあればいいという道具ではなく補間し合うものです。



通常時は eTrex30x をナビゲーション用途に使い、LEZYNE MEGA XL をサイクルコンピューターとして小生は使っています。サイクルコンピューターとして使う際の画面表示を下の写真で示します。左上から下に、GPS/電池残量、現在の時速(km/h)、高度(m)、勾配(%)、気温(℃);右上から下に、現在時刻、心拍(毎分拍)、カロリー(Cal)、今回ログ開始以降の走行距離(km)、総走行距離=オドメータ(km)です。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (CycleTV)
2019-06-23 17:15:51
私もLEZYNE使っています(SUPER GPSですけど)が、MEGAはハングアップする話しはたまに聞きますね。
勾配については気圧と移動距離で算出しているため、遅れ気味で不正確なのであえて残らないようにしているのではないでしょうか?むしろログをアップロードした先で標高から算出可能なのに表示しないのが問題ですね。私はログをSTRAVAにアップロードしているので、STRAVAでは勾配が算出して表示されます。
SUPER GPSでは地図が表示されず通るべき道の線が1本あるだけなんですが、慣れるとこれでほぼ間違えずに走れます。ただ地図表示には関心がありますね。
返信する
RE: Unknown (CycleTV) (文珠川慧久)
2019-06-23 22:56:59
コメントをしていただきありがとうございます。ログをストラバにアップロードして勾配を眺めてみました。半原越を愛川側へ向かうとすぐに勾配25%という箇所があることがストラバでみてわかりました。愛川側から半原越に近づく方が全体的に勾配が急なこともストラバで確認できました。道路地図の表示なしでGPS軌跡だけを頼りにナビに使っている知人がいるので慣れればできるのかもしれないと思いましたが実感がわきませんでした。CycleTV様も慣れればできるとおっしゃいますので、本当に慣れることができるのだろうと思うように傾いてまいりました。
返信する

コメントを投稿