1988年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart25は、Boz Scaggsの"Heart Of Mine"。最高位は6月16日と23日付の第35位。年間チャートは圏外でした。
この1988年6月ですが、70年代後半から80年代初めに大活躍していた方々が、この時のチャートに入ってる、そんな曲がいくつかありましたが、このボズ・スキャッグスもその一人です。チープ・トリック、ロバート・プラント、リタ・フォード、ホール&オーツなど、70年代から洋楽を聞いている私にとっては大変楽しいチャートでした。
Boz Scaggsですが、皆さんご存じですよね、日本でも大人気の、AORの生みの親といっていいでしょう、音楽活動は60年代から開始していましたが、1976年に発表した名アルバム『Silk Degrees』が最高位2位を記録する大ヒット、のちにTOTOを結成するデヴィッド・ペイチ、デヴィッド・ハンゲイト、ジェフ・ポーカロなどの凄腕スタジオミュージシャンをバックに、"Lowdown" や"Lido Shuffle" のヒット曲は、世界に衝撃を与えました。
その後も、Rita Coolidgeバージョンが大ヒットした"We're All Alone"や、"Look What You've Done to Me"などのAORバラードでも名曲を発表します。"Look What You've Done to Me"についてはこちらをご覧ください→→→
1980年に9枚目のスタジオアルバム『Middle Man』を発表、続くベストアルバム『Hits! 』から、"Miss Sun" が最高位14位を記録するヒット曲となりますが、その後はしばらく、アルバムの発表が途絶えます。
1988年になって久しぶりに発表した10枚目のスタジオアルバムが『Other Roads』そのアルバムからのシングルカット曲がこの曲"Heart of Mine" です。
この曲の作者ですが、Boz Scaggsに、Bobby Caldwell、Dennis Matkosky、Jason Scheffの4人の共作。こちらも懐かしい名前、Bobby Caldwellですが、78年に、1曲だけですが、最高位9位を記録したこちらもAORで世界的にヒットした"What You Won't Do for Love" で有名ですね。また、作者にJason Scheffの名前があるのには驚きました。シカゴに加入したのが85年ですので、この時はシカゴの一員だった時ですね。
"Heart Of Mine"ですが、Boz Scaggs得意のバラード。やっぱりいい曲を作ります。Boz Scaggsのボーカルは、上手いとも言えないかもしれませんが、味のある、引き込まれるボーカルです、そのボーカルを十分活かしたこの曲ですが、残念ながら小ヒットに終わり、この曲が最後のTop40ヒットになってしまいました。