ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード 全米 Top40 1984年12月15日付 チャカ・カーン Chaka Khan - I Feel for You

2020-12-13 20:46:27 | 1984年ビルボードTop40
1984年12月15日付ビルボード All American Top40、2週目の1位はDaryl Hall & John Oatesの"Out of Touch"。Daryl Hall & John Oatesですが、1976年に初めてのTop40ヒット"Sara Smile"が4位を記録、その後沢山のヒット曲を重ねています。この時点で"Rich Girl"を皮切りに5曲のNo.1ヒット、この曲でなんと6曲目の1位となりました。

2位は4位からアップ、Duran Duranの"The Wild Boys"。Duran Duranですが、1982年に初めてのアメリカでのヒット"Hungry Like the Wolf"がいきなりの3位を記録、84年には"The Reflex"が初めての1位を記録します。この曲で通算4曲目のTop3ヒット、5曲目のTop5ヒットになりました。
3位は11位からジャンプアップ、Madonnaの"Like a Virgin"。Madonnaですが、初のTop40ヒット"Holiday"から4曲連続のTop40ヒットで、最高位4位の"Lucky Star"に続く2曲目のTop5ヒットです。
4位は3週間の3位からダウン、Chaka Khanの"I Feel for You"。Chaka Khanですが、ソロでは1978年の"I'm Every Woman"の21位が最高位。Rufus and Chaka Khanとしては"Tell Me Something Good"の3位、"Sweet Thing"の5位に続く2曲目のTop3ヒットで3曲目のTop5ヒットです。
5位は7位からアップ、The Honeydrippersの"Sea of Love"。The Honeydrippersですが、ロックファンの方々がはご存知ですよね。 Led Zeppelinのリードシンガー Robert Plantが中心となって結成されたスーパースターの共演によるロックグループ。結成されたのは1981年ですが、その時とはメンバーを変えて、1984年に1枚だけEP盤をリリースしました。そのEP盤からのシングルが5位に上がってきました。

この週4位は3週間の3位からダウンしたChaka Khanの"I Feel for You"。ワムとホール&オーツを抜けず3位止まりでしたが、年間チャートはなんとホール&オーツの"Out of Touch"を上回る第5位。Hot100には26週、Top40には17週エントリーした超ロングヒットでした。

Chaka Khanですが、ソウル・ファンクバンドのRufusの一員として1973年にレコードデビュー、1974年にStevie Wonderが書いた曲"Tell Me Something Good"が3位を記録する大ヒット、さらに、1975年に"Sweet Thing"が第5位のヒットとなります。
バンドの活動の中でも、彼女の迫力あるボーカルは目立っていましたね。途中からRufus featuring Chaka Khanとも表記されることが多くなります。

1978年にはバンドの活動を続けながらソロデビュー、初のソロシングル"I'm Every Woman"は全米第21位のヒットとなります。
この曲は、迫力ある彼女のボーカルが際立つ素晴らしい曲でした。もっとヒットしたような気がしていました。
その後もRufusとして、ヒット曲を出しますが、Rufusとしては1982年に"Ain't Nobody"が最高位22位を記録したのが最後のヒットでした。

Rufusの活動停止後、ソロ活動に専念しますが、ソロ活動5枚目のアルバム『I Feel for You』からのファーストシングルがこの曲"I Feel for You"です。

この曲、いろんな話題があります。まずはこの曲の作者はPrince。この時のチャートでのPrinceの活躍は凄いものでしたね。
そして、まだこの当時は珍しかったRapが冒頭に入ります。Rapは、私は好みではないのですが、この曲は、曲の冒頭に、効果的にRaspが入り、カッコ良かったです。
そして、ハーモニカ、すぐわかりますが、このハーモニカを演奏しているのはスティービー・ワンダーです。
原曲のPrinceバージョンは、彼のアルバム『Prince』に入っています。やっぱりChaka Khan versionの方が良いかな。


そして彼女の初のソロヒット曲 "I'm Every Woman"です。
最高位は21位と大ヒットとは言えませんが、いい曲でした。彼女のボーカルの凄さが良くわかります。
この曲、1993年にWhitney Houstonがカヴァーして、全米4位の大ヒットとなりますので、ご存知の方もいるのではないでしょうか。


今週 先週 song / artist
1 1 OUT OF TOUCH / DARYL HALL & JOHN OATES
2 4 THE WILD BOYS / DURAN DURAN
3 11 LIKE A VIRGIN / MADONNA
4 3 I FEEL FOR YOU / CHAKA KHAN
5 7 SEA OF LOVE / HONEYDRIPPERS
6 6 NO MORE LONELY NIGHTS / PAUL MCCARTNEY
7 9 COOL IT NOW / NEW EDITION
8 2 WAKE ME UP BEFORE YOU GO-GO / WHAM!
9 10 WE BELONG / PAT BENATAR
10 5 ALL THROUGH THE NIGHT / CYNDI LAUPER
11 8 PENNY LOVER / LIONEL RICHIE
12 16 VALOTTE / JULIAN LENNON
13 13 I CAN'T HOLD BACK / SURVIVOR
14 20 ALL I NEED / JACK WAGNER
15 21 BORN IN THE U.S.A. / BRUCE SPRINGSTEEN
16 23 RUN TO YOU / BRYAN ADAMS
17 14 STRUT / SHEENA EASTON
18 18 WALKING ON A THIN LINE / HUEY LEWIS & THE NEWS
19 22 DO WHAT YOU DO / JERMAINE JACKSON
20 12 BETTER BE GOOD TO ME / TINA TURNER
21 17 IT AIN'T ENOUGH / COREY HART
22 24 HELLO AGAIN / CARS
23 28 YOU'RE THE INSPIRATION / CHICAGO
24 27 UNDERSTANDING / BOB SEGER & THE SILVER BULLET BAND
25 26 WE ARE THE YOUNG / DAN HARTMAN
26 15 PURPLE RAIN / PRINCE & THE REVOLUTION
27 33 JAMIE / RAY PARKER JR.
28 30 CENTIPEDE / REBBIE JACKSON
29 34 THE BOYS OF SUMMER / DON HENLEY
30 37 EASY LOVER / PHILIP BAILEY & PHIL COLLINS
31 32 STRANGER IN TOWN / TOTO
32 45 I WANT TO KNOW WHAT LOVE IS / FOREIGNER
33 35 (PRIDE) IN THE NAME OF LOVE / U2
34 38 THE BELLE OF ST. MARK / SHEILA E.
35 40 LOVERBOY / BILLY OCEAN
36 29 I DO' WANNA KNOW / REO SPEEDWAGON
37 39 TENDER YEARS / JOHN CAFFERTY & THE BEAVER BROWN BAND
38 42 BRUCE / RICK SPRINGFIELD
39 19 CARIBBEAN QUEEN / BILLY OCEAN
40 52 LOVE LIGHT IN FLIGHT / STEVIE WONDER
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シーナ・イーストン Sheena Easton - Strut(1984年の洋楽 Part48)

2020-12-10 20:57:51 | '84年洋楽
1984年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart48はSheena Eastonの"Strut"。
最高位は11月24日付の第7位。年間チャートは1985年の第46位でした。

さて、Sheena Eastonですが、イギリススコットランド出身の女性ボーカリスト。
デビュー曲"Modern Girl"がイギリスでヒット、その後アメリカでは"9 to 5 (Morning Train)"の方が先にヒット、なんと初ヒットでNo.1を記録、年間チャートでも12位の特大ヒットとなります。

Sheena Eastonですが、まずはポップス系の明るい曲、"9 to 5 (Morning Train)"と"Modern Girl"が2曲連続でヒットします。
その後はバラード路線、"For Your Eyes Only"が、映画音楽ではありましたが、最高位4位の大ヒット、その後に出た"You Could Have Been with Me"は最高位15位とあんまりヒットはしませんでしたが、バラードの名曲でした。
彼女の曲は、ノリの良いポップス、そしてバラードと、両方でヒットしました。私としてはどちらかというとバラード系の曲が好きだったですが、ポップス系の曲にもとっても良い曲がありました。その中の1曲がこの曲"Strut"です。

1984年にリリースした彼女6枚目のアルバム『A Private Heaven』からのファーストシングルが"Strut"。
このアルバムからイメージチェンジしましたね。元気なポップス路線から、妖艶な大人のポップスへのチェンジだったでしょうか。
このイメージチェンジは成功し、久し振りの年間チャート50位以内に入るヒットとなりました。

さて"Strut"ですが、この曲を作ったのはなんとCharlie Doreなんですね。実は、この日の記事では、"Strut"ではなく別の曲を紹介する予定でしたが、音時さんの記事でこの曲の作者がCharlie Doreだと知ってしまって、それならばこの曲、紹介するしかありませんね。

そう、Charlie Doreといえば全米Top40ファンの間では有名な一発屋です。
1980年に"Pilot of the Airwaves"という曲で、最高位は13位、年間チャートは77位のかなりのヒットとなりました。
こちらをご覧くださいませ→→→
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ビルボード 全米 Top40 1984年12月8日付 ワム! Wham! - Wake Me Up Before You Go-Go

2020-12-06 20:53:24 | 1984年ビルボードTop40
1984年12月8日付ビルボード All American Top40、1位の交代がありました、2位から上がっての1位は、Daryl Hall & John Oatesの"Out of Touch"。Daryl Hall & John Oatesですが、1976年に初めてのTop40ヒット"Sara Smile"が4位を記録、その後沢山のヒット曲を重ねています。この時点で"Rich Girl"を皮切りに5曲のNo.1ヒット、この曲でなんと6曲目の1位となりました。

3週間の1位からダウンしての2位はWham!の"Wake Me Up Before You Go-Go"。Wham!ですが、イギリス出身のポップデュオ、母国イギリスではこの時点で既に5曲のシングルヒットを持っていましたが、アメリカでは初めてのTop40ヒットで、いきなりのNo.1獲得です。
3位は前週と変わらす、これで3週目の3位、Chaka Khanの"I Feel for You"。Chaka Khanですが、ソロでは1978年の"I'm Every Woman"の21位が最高位。Rufus and Chaka Khanとしては"Tell Me Something Good"の3位、"Sweet Thing"の5位に続く2曲目のTop3ヒットで3曲目のTop5ヒットです。
4位は7位からアップ、Duran Duranの"The Wild Boys"。Duran Duranですが、1982年に初めてのアメリカでのヒット"Hungry Like the Wolf"がいきなりの3位を記録、84年には"The Reflex"が初めての1位を記録します。この曲で通算5曲目のTop5ヒットになりました。
5位は6位からアップ、Cyndi Lauperの"All Through the Night"。Cyndi Lauperですが、デビューアルバム『She's So Unusual』から、ファーストシングル"Girls Just Want to Have Fun"の2位を皮切りに、次の"Time After Time"が1位、この曲でなんと4曲連続のTop5ヒットとなりました。

この週3週間の1位からダウンしての2位はWham!の"Wake Me Up Before You Go-Go"。年間チャートは1985年の第3位の大ヒット。まさにWham!時代、George Michael時代の幕開けを告げる曲となりました。

Wham!ですが、イギリス出身の同級生のジョージ・マイケルとアンドリュー・リッジリーで結成されたデュオグループ。
1982年に"Wham Rap! (Enjoy What You Do)"で、インディーズレーベルからデビュー。
彼らのルックスと、ポップで軽快な曲からアイドル的な人気を得て、次のシングル"Young Guns (Go for It!)"がイギリスをはじめとするヨーロッパで大ヒットします。

ファーストアルバムは『Fantastic』。イギリスではNo.1を記録、ヨーロッパ各国で大ヒットし、日本でもヒットしました。
アメリカでは残念ながらこのアルバムでは火が付きませんでした。

そして2枚目のアルバム『Make It Big』がリリースされ、そのアルバムからのファーストシングルがこの曲"Wake Me Up Before You Go-Go"です。邦題は「ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ」。うーん、いまいちな邦題でしょうか。
曲の作者はGeorge Michael。新人ながらプロデュースもGeorge Michaelです。

この歌こそWham!らしい、陽気なポップスです。George Michaelの才能を感じます。
この曲をファーストシングルに持ってきて、"Careless Whisper"をセカンドシングルに持ってくる、商業的にはこの順番が当たったのでしょう。
アルバム『Make It Big』はイギリスはもちろん、アメリカ、ヨーロッパ、日本と、全世界で大ヒットします。
日本でも洋楽としては異例の大ヒットアルバムになりました。


今週 先週 song / artist
1 2 OUT OF TOUCH / DARYL HALL & JOHN OATES
2 1 WAKE ME UP BEFORE YOU GO-GO / WHAM!
3 3 I FEEL FOR YOU / CHAKA KHAN
4 7 THE WILD BOYS / DURAN DURAN
5 6 ALL THROUGH THE NIGHT / CYNDI LAUPER
6 10 NO MORE LONELY NIGHTS / PAUL MCCARTNEY
7 11 SEA OF LOVE / HONEYDRIPPERS
8 8 PENNY LOVER / LIONEL RICHIE
9 13 COOL IT NOW / NEW EDITION
10 14 WE BELONG / PAT BENATAR
11 21 LIKE A VIRGIN / MADONNA
12 5 BETTER BE GOOD TO ME / TINA TURNER
13 15 I CAN'T HOLD BACK / SURVIVOR
14 9 STRUT / SHEENA EASTON
15 4 PURPLE RAIN / PRINCE & THE REVOLUTION
16 18 VALOTTE / JULIAN LENNON
17 17 IT AIN'T ENOUGH / COREY HART
18 19 WALKING ON A THIN LINE / HUEY LEWIS & THE NEWS
19 12 CARIBBEAN QUEEN / BILLY OCEAN
20 24 ALL I NEED / JACK WAGNER
21 27 BORN IN THE U.S.A. / BRUCE SPRINGSTEEN
22 25 DO WHAT YOU DO / JERMAINE JACKSON
23 29 RUN TO YOU / BRYAN ADAMS
24 26 HELLO AGAIN / CARS
25 16 I JUST CALLED TO SAY I LOVE YOU / STEVIE WONDER
26 28 WE ARE THE YOUNG / DAN HARTMAN
27 34 UNDERSTANDING / BOB SEGER & THE SILVER BULLET BAND
28 36 YOU'RE THE INSPIRATION / CHICAGO
29 31 I DO' WANNA KNOW / REO SPEEDWAGON
30 32 CENTIPEDE / REBBIE JACKSON
31 20 DESERT MOON / DENNIS DEYOUNG
32 35 STRANGER IN TOWN / TOTO
33 40 JAMIE / RAY PARKER JR.
34 42 THE BOYS OF SUMMER / DON HENLEY
35 39 (PRIDE) IN THE NAME OF LOVE / U2
36 33 WHAT ABOUT ME / JAMES INGRAM/KIM CARNES/KENNY ROGERS
37 45 EASY LOVER / PHILIP BAILEY & PHIL COLLINS
38 43 THE BELLE OF ST. MARK / SHEILA E.
39 46 TENDER YEARS / JOHN CAFFERTY & THE BEAVER BROWN BAND
40 56 LOVERBOY / BILLY OCEAN
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サミー・ヘイガー Sammy Hagar - I Can't Drive 55(1984年の洋楽 Part47)

2020-12-03 22:32:26 | '84年洋楽
1984年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart47はSammy Hagarの"I Can't Drive 55"。
最高位は11月24日付の第26位。年間チャートは圏外でした。

Sammy Hagar、ソロのギタリスト・ボーカリストというよりも、ヴァン・ヘイレンのボーカリストとして有名ですね。
ヴァン・ヘイレンの大ヒットアルバム『5150』や『OU812』は彼のボーカルです。

Sammy Hagarは私のブログでは2回目の登場、1度目は初めてのシングルTop40ヒット"Your Love Is Driving Me Crazy"です。
元々はモントローズのボーカリストとして1973年にデビューしました。それらのことは"Your Love Is Driving Me Crazy"の記事をご覧ください。

さてこの曲"I Can't Drive 55"です。
邦題は「非情のハイウェイ55号」。なかなか面白げな題ですね。
曲の作者はもちろんSammy Hagar、プロデューサーはTed Templeman。私のブログでも何度も登場している名プロデューサーです。The Doobie BrothersやVan Halenなどなど、数えきれないくらいの大ヒットアルバムを手掛けています。

Sammy Hagarの8枚目のアルバム『VOA』からのシングルカットなのですが、実はこのアルバムからのファーストシングルは"Two Sides of Love"で、この曲はこの年1984年の8月18日から3週間連続の38位を記録しています。紹介し忘れちゃいましたね。
そのアルバムからの2枚目のシングルがこの曲です。
実にSammy Hagarらしい、明るくワクワクするような楽しい曲ですね。

さてこの曲、邦題には「ハイウェイ55号」となっていますが、どうもスピードが55マイルということみたいです。シングルのジャケットを見ると、制限スピード?でしょうか。


さて、「55」で思い出すのは、Sammy Hagarとは全く関係ありませんが、イーグルスの"Ol' '55"。アルバム『On the Border』に納められた曲で、シングルにはなりませんでしたが、名曲中の名曲だと思います。私のイーグルスベストの中で、第4位に入れた大好きな曲です。
邦題は「アタマをフィフティファイブ」ではなく、「懐かしき '55年」。"Old 1955"のことで、1955年のこと、55年型シボレーのことでもあるようです。車が関係するのは"I Can't Drive 55"とも通じてますです。
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