新川帆立の『元彼の遺言状』を読んだ。コミカルな展開のミステリー。
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弁護士の剣持麗子の元彼の栄治は大企業の御曹司だが、「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る。」という奇妙な遺言を残して亡くなった。麗子は犯人特定のための「犯人選考会」に代理人として参加するが、栄治の顧問弁護士の村山の事務所から遺言状の入った金庫が盗まれ、村山も何者かに殺害され・・・。
つっこみどころ満載ながら、突拍子もない遺言と、先の読めない展開と、コミカルな話しの運びでまずまず楽しく読める作品。終盤に待っているのは意外な真相と意外な犯人で・・・。
以下ネタバレを含むので未読の方は読まないように。
最終盤に明かされるのは、栄治と隣家の獣医の息子が親子であること。そして殺人を犯すのはその事実を知られたくない獣医。ちと強引な気もするが、もともとかなり強引なお話しなので・・・。