芭蕉は深川から舟に乗って、上野の桜や浅草や、スカイツリーは当時無かったけど、江戸の景色を目に焼き付けながら隅田川を上り、千住大橋で舟を上がり、「行く春や鳥啼き魚の目は涙」と、矢立初めの句を詠んだ。芭蕉像の手に、筆に見立てて誰かが握らせた、蔦の蔓が見える。
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ここから日光街道をひだりへ、次の宿場草加まで歩いて約2時間16分(グーグルマップ調べ。)。ちょっと歩いてみるか、という気にならんほど暑い。橋の上は特に暑い。芭蕉さん達が出発した日は、弥生も末の七日だから、暑くはなかっただろう。舟で一緒に来て、手を振って見送る人々の、「二度と生きてお師匠にお会いできないかも。」と不安げな笑顔が思い浮かぶ。コロナ不安の中、こんな所をうろつく私達の笑顔もちょっと不安げかも。
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隅田川、隅田川、いつ見ても 土の色してかき曇り、黙して流る。 と、美人歌人与謝野晶子が詩った隅田川。美人漫画家中村光の『荒川アンダーザブリッジ』の舞台にもなった。
晶子と光に、二句を捧げる。
紫陽花や土の色して隅田川
暑き日の橋の下なる小橋かな
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