ミセスローゼンの上人坂日記

白シャツの自転車走る皇居の森


東京から帰る途中に見えた光。台風の去った後。

皇居を上から見ていると、森の中を自転車が走ったり、馬が歩いたりしている。宮内省の人が乗っているのだろうか。映画を見ているようだ。

東京で泊まるならパレスホテル、と私は外国人の友人に勧めている。おそらく一生一度の日本旅行だから、気分良く過ごして欲しい。ミシュランとか星幾つとかは全然チェックしてない。当てにならない。五つ星に泊まっても、豪華な設備をこれでもかと見せられ、所詮別世界なんよねここは、で終わる事が多い。歓迎されている気持ちが伝わって来ないというかね。泊まってみて満足してまた泊まりたくなり、また泊まってみてさらに満足して、もう他のホテルに行きたく無くなるホテルがあるとしたら、それはその人にとって一番居心地のいいホテルだから、人にも勧めたくなるのは当たり前だろう。海外で一番好きなホテルは、スイスのボー オー ラック(Baur au Lac)ホテル。ニックとピアティゴルスキー先生の思い出の宿だ。チューリッヒで催されるマスタークラスにニックはお供をして、ご病気の先生の為に先生のお側でチェロを弾いて生徒に見せた。食事やお茶の度にご一緒して貴重なお話を聞いた。先生から教わるのは音楽だけでは無い。
それはさておき、ボー オー ラックホテルに着いた瞬間から、歓迎されている雰囲気が伝わって来る。ロビーに居る人全員が私達を気にかけてくれて居る。チェックインしてないのに名前で呼んでくれる。マニュアルで統一した接客態度では無い。最近はマニュアルらしさを感じさせないように、フレンドリー感を醸し出すよう教えるマニュアルが多いが、それともまったく違う。まず全員が非常に美しい。顔だけでなく、物腰、所作、話す内容が完璧である。フロントの美女は全員がボンドガールかと思った。美しいだけでは無く賢い。どんなジョークにも上品に対応し、問題を鮮やかに解決し、無駄に待たせず、途中で上司にお伺いを立てに行ったりは絶対にしない。売店のお姉さんまでもコンシェルジュのように何でも知ってて、私達の為に何かをする事に心から喜びを感じているらしい空気がつたわる。そしてこれは間違いない基準と言っていいが、朝食のブッフェの果物の完璧な品揃いと熟れ具合を見ればボー オー ラックが五つ星ということは一目瞭然。さらに朝食にエッグズベネディクトを注文してみたら明らかになる。それ出来ませんというホテルは論外として、そのパンがまずければ四つ星ホテルとも言えない。ボー オー ラックは勿論だが、パレスホテルのブレッドはアメリカ人もヨーロピアンも満足すると思う。アメックスのカードの会員なら、クラブルームにグレードアップ出来、クラブでシャンパンなどを飲みながらチェックインでき、朝食つきで、チェックアウトもゆっくり、言うことなし。パレスホテルの宣伝みたいになったが、もっともっと高いお金を出してもこれほどの満足を味わえない五つ星ホテルがたくさんあるみたいなので、ちょっと書いてみた。レストランや部屋の贅沢はどこも五十歩百歩。いかに優れた人材を雇うかでホテルの格は決まると私は思う。ヒルトンコンラッドも同じく素晴らしいが、世界のどこでも味わえる素晴らしさであり、パレスホテルには日本でしか味わえない情緒がある為、外国人には勧めたくなるのだ。
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