ミコのチェロリサイタルが全部無事終了。昨夜はアーロンコープランド音楽院(クイーンズカレッジ音楽科)の生徒だけでなく、全学部の教授や生徒が来て大入り満員。ニックの息子とその母も来てくれた。第一楽章は完璧。ようやくチェロと一体になって自分の音楽ができたようだ。二楽章で指が滑ったか、二、三音飛ばしたので、あ、と思ったが集中切れず、冷静に弾き通した。と思ったら、後で聞いたらそこから死に物狂い、息が出来ず、四楽章弾き終わった後、失神寸前だったそうだ。カーテンコールの後袖に駆けつけると、椅子に座らされ、指揮者にぱたぱた扇がれ、ぐったりしてた。思うに、シフトの度に息つぎして、それを吐かずにまたシフトの繰り返しで、過呼吸になったんじゃないか。そんな事は観客席からは全くわからなかった。早いパートは勢いがあり、スローパートは心を込めて歌っていた。
アパートに帰る道々、風吹きすさぶなかで、彼女は繰り返し、私は心を込めて弾いたよ、私の全てを捧げたよ、と言った。まさにそれこそが、ナサニエル・ローゼンの教えの全てなのだ。
またミコが、”ロマンチック・ローゼン・スライド”を使うたび、ああこれはニックのスライドだ、ピアティゴルスキースライドだ、師系がここにも確かに息づいている、と感動した。
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