ミセスローゼンの上人坂日記

緊張の緩む事なく初時雨

雨で寒くて人ばかり多い週末のクイーンズ。ミコの学校へ行き、通し練習を聞く。十分な殺気がある。自信無さそうな子供のミコはどこにもいない。どう、何か気づいたら言って、と言われ、ニックと比べてピアニシモのビブラートが足りないように思う、と正直に伝える。足りないと、ピアニシモはただの弱い音になる。全力を尽くせば、心が震える音になる。それは誰を見ても思う事。ボーイングがよくなければ言っても仕方ない事。ピアニストでさえそう思う。ピアノはどうやってるのかわからないが、ホロウィッツのピアニシモはめっちゃ感動する。他の人は普通に感動する。ニックのピアニシモはホロウィッツ級だと私は思う。
練習の帰りクイーンズのメイシーズへ行き、ミコのドレスを選ぶ。さんざん試着後、紫の薔薇のデザインにする。首飾り、髪飾り、ドレスシューズと全部揃えたらヘトヘトになる。今日から私は裾直し大作戦だ。時差ボケとかオペラとか、言ってられんよ。ほほ。アダムは平日早朝から次のリサイタルの練習、レッスンと授業、ピアノ教室のバイト、子供に個人レッスン、夜は伴奏のバイト、自分のレッスン、週末は教会のピアノ弾きと、朝から夜中まで働いて帰れない。生まれつき1型糖尿病という過酷な運命もあり、過労死しないか心配でたまらない。NYで親の援助なしにアパート家賃払うにはそれしかないのだ。
日本では、ニックもかぼちゃんもお利口に留守番、次のコンサートの練習、ボディコンディショニング、日本語も頑張っているらしい。一つだけ、姉の体調だけが心配だ。
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