塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

ベッカム短期レンタルで再びミランへ

2009-11-04 21:29:02 | 日記
 ベッカムが昨シーズン同様短期レンタルでミランに加入します。昨シーズンはガットーゾの負傷欠場の穴を見事に埋め賞賛を集めましたが、今回はどうなるでしょうか。契約期間は2010年1月から6月までになります。
 ミラン首脳陣はベッカムの短期レンタルのヒントを、マンチェスター・ユナイテッドから得たのではないかと思います。2007年冬ユナイテッドは、ヘンリク・ラーションと契約します。彼はバルセロナを退団し母国スウェーデンのヘルシンボリでプレイしていましたが、この時期は冬季中断期間にあたり、契約可能だったのです。
 ラーションの在籍はわずか3ヶ月でしたが、ユナイテッドのリーグ制覇に大きく貢献します。また彼の短期レンタルを思いついた、ファーガソンの手腕が改めて見直されました。
 ベッカムのミラン移籍も両者の思惑が合致した結果でした。
 イングランド代表に召集され続けるため、欧州でのプレイを希望するベッカムと、独走する首位インテルを捕まえるため補強が急務だったミラン。結果は予想以上の効果を生み、ベッカムのミラン入団も噂されましたが、最終的には所属するLAギャラクシーに戻ります。
 かつてのミランならば、ベッカムの獲得に躊躇しなかったはずですが、やはり資金のメドがたたなかったのでしょうか。ご承知のようにカカの売却は借金穴埋めの為ですから、ベッカムのようなビッグネームに払うサラリーを、少しでもカットしたかったのかもしれません。 ミランの国際的な知名度は残っていても、競争力は間違いなく落ち目にあります。
 ただ今回のベッカム獲得は昨シーズンとは異なる状況を生み出すかもしれません。ロナウドとマルディーニが引退し、ロナウジーニョがかつての輝きを取り戻せない今、生え抜きでなくともミランの象徴となる選手にベッカムが起用される可能性はあるでしょう。
 ピルロやアンブロジーニ、ガットーゾという古参の選手たちも、メディア戦略をベッカムが引き受けてくれるなら、喜んで譲り渡すのではないでしょうか。
 しかし短期レンタルはクラブの弱点を補う特効薬ではありません。単なる延命処置であり綻びを繕うのはフロントの仕事になります。今回もベッカム獲得が成功しても、彼は再びアメリカに戻るでしょうし、長年叫ばれている世代交代も急務です。 
 最終ラインはチアゴ・シルバにメドがたち、FWではマルコ・ボッリエッロが再び輝きはじめました。またパルマに貸し出している若手FWパロスキを呼び戻すなら、エースのパトも含めベテランから若手への切り替えは、幾分スムーズになります。
 イタリアの地盤沈下が叫ばれる今、ミランがかつての輝きを取り戻すならば、セリエAがかつての競争力を取り戻すひとつの要因になると僕は思います。
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ボタフォゴ、クリスティアン・ヴィエリと契約間近

2009-11-04 17:27:23 | 日記
 既に盛りを過ぎたとはいえ、イタリア代表として2度のワールドカップを経験している選手が、本当に南米でプレイするなら、とても興味深い話です。実際ヴィエリはサッカー界からの引退を発表しポーカーの道に進むという声明が、先日出されたばかりでした。彼の心境の変化はどこから生まれたのでしょうか。でも欧州の選手が南米でプレイすることは本当に稀ですから、ボタフォゴのファンはヴィエリを歓迎することでしょう。
 今ブラジルやアルゼンチンでは、欧州で活躍し代表でも一時代を築いた選手が、舞い戻って活躍する例が目立ち始めています。ブラジルだとロナウド、アルゼンチンではヴェロンやリケルメがそうですね。でもボカ・ジュニオルスのように、近年最も成功しているクラブでも、若手で売却のメドがたつとすぐに欧州クラブに売却し、移籍金を運転資金に換えてしまいます。
 ですからファンは若手の成長を楽しめないまま、彼らとお別れしてしまいます。僕がファンならクラブに対して、「お金が必要な事もわかるが、安易に若手を売却して欲しくない。移籍は選手の実力や将来を吟味して考えるべき」と苦言を呈したいくらいです。
 一例を挙げますね。現在ラツイオに所属するマウロ・サラテが、20歳の時移籍先をカタールのアル・サードに決めると、周囲はあきれ返ったものです。サラテはカタールに半年滞在した後イングランドのバーミンガムへ移籍し、その後ラツイオの選手となりました。
 欧州への移籍ならまだしも、カタールリーグのレベルと現状を考えた際、サラテの選択は間違いだとアルゼンチンのファンは考えたのですね。しかし彼の所属するベレスに対し、提示された移籍金は27億円という破格なもので、これでは断れという方が無理な話しです。(この話はワールドサッカーダイジェストの2008年11月20日号に掲載されています。)
 僕がベテランと若手の例を交互に出したのは、ベテランが培ってきた経験を伝えようとしても、若手がいなければ伝えようが無いと思ったからです。確かに移籍先にも優れたベテランは存在するでしょう。しかし移籍した選手は語学や生活習慣など、プレイよりも優先すべき問題を解決しなければなりません。
 しかし自国のリーグでベテランからアドバイスを貰えたなら、その日の練習から参考にできます。環境に溶け込む心配よりも、自分の練習と試合に集中できるはずですから。
 ボタフォゴは知名度ではサントスやサンパウロより劣りますが、ブラジルでも名の通ったクラブです。ヴィエリの存在はクラブにとって大きなカンフル剤になるでしょう。ヴィエリには見所のある若手がいたなら、大いに助言を与えて欲しいと思います。イタリア語とポルトガル語はそれほど違いはありませんから、会話もスムーズに成立すると思います。
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オーウエン違う赤のユニフォームを着る

2009-11-04 13:01:52 | 日記
 先日リバプールのホーム「アンフィールド」に、かつての英雄マイケル・オーウエンが、赤い悪魔の一員として帰還しました。彼の立場を考慮してか、アレックス・ファーガソンは途中出場という形でオーウエンを起用しましたが、それはもうひどいブーイングだったそうです。
 ただオーウエンの場合、自身の希望でリバプールを去ったわけではありません。2005年の夏レアル・マドリーが当時の「銀河系選抜」の目玉補強としてオーウエンの獲得を希望。時同じくして新指揮官に招かれたラファエル・ベニテスも、彼の移籍を容認しオーウエンはレアルに移籍します。
 レアルでオーウエンは36試合に出場し13ゴールを奪います。しかしそのうち途中出場の数が16と、全幅の信頼は得られませんでした。何故ならレアルの前線にはロナウドが構えている上、よく2006年にはロビーニョとジュリオ・バチスタの加入が決定、前線は更に供給過多の状態になります。
 チームとの軋轢によりルイス・フィーゴがインテルに移籍すると、オーウエンもイングランドの戻る決断をします。しかし移籍先はニューカッスル・ユナイテッド。白と黒の縦縞のユニフォームが特徴のチームで、何より「タータンアーミー」と呼ばれる、熱心なファンの存在が有名なクラブです。
 しかしニューカッスル時代のオーウエンは相次ぐ故障に悩まされます。リバプール時代からハムストリングの故障に悩んできた彼ですが、ニューカッスルでもコンディション調整に悩まされます。
 スペインの暖かな陽射しとは異なり、寒さ厳しいイングランド北東部の気候が、体調管理を難しくしたのかもしれません。イングランドには今数多くの南米、南欧出身者がいますが、インタビューで「太陽が懐かしくないか?」と聞かれる事が多い事からも、イングランドの気候の厳しさが窺えます。
 そして2009シーズン、ニューカッスルは1部(他の国でいう2部)に降格します。行き場に困ったオーウエンを獲得したのがユナイテッドだったのです。当初オーウエン獲得は驚きを持って迎えられましたが、カルロス・テベスのマンチェスター・シティへの移籍で、ユナイテッドにはFWの空きがあったのです。ファーガソン監督はオーウエンの敏捷性と決定力は、まだまだ錆付いていないと判断したのでしょう。
 例えば自分の勝手な都合で移籍を志願した選手ならともかく、オーウエンのようにクラブの都合が移籍の多くを決めた場合では、ブーイングのありかたも違ってくるのではないかと思うのですが、理由はどうであれリバプールファンからしたら、宿敵のユニフォームを着ているだけで怒りを抑えられないのでしょうね。
 これは感情の問題であり、諭すことはできないと思います。正論で説き伏せようとしたならば、彼らの怒りは更に増幅するに違いありません。
 ベニテスが指揮を執る間オーウエンがリバプールに復帰することはないでしょう。ファンも全盛期と今の彼が違うことは理解しているはずですが、当分の間かつての英雄が宿敵の一員であることから、目をそらすことはできません。

 
 
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新型インフルエンザの脅威

2009-11-04 01:27:08 | 日記
 明日インテルはチャンピオンズリーグのグループリーグ、対ディナモ・キエフ戦を敵地で迎えます。しかしウクライナでは新型インフルエンザの前に、67名の尊い命が犠牲になったそうで、開催を危ぶむ声や無観客試合の可能性もあるようです。
 幻冬舎から「新型インフルエンザ予防ハンドブック」という文庫本が発売されています。そこで個人ができる対策として「人と接触しないこと」が挙げられています。そしてバスや電車は感染の危険性が極めて高いそうです。これではおいそれと贔屓チームの応援に出かけることすらできません。
 僕自身はうがいと手洗いを常時行い、水と食料をいくらか蓄えてありますが、予断を許さない気配が漂っています。来年のワールドカップは南半球での開催となるため、選手は比較的涼しい中でプレイができ、密度の濃い試合が多くなるとと予想されましたが、選手と観客、そしてワールドカップ実行委員会は、新型インフルエンザの対応を今のうちから考えなくてはいけませんね。
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