塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

ビッグクラブとその他のクラブ(2)

2009-11-11 22:30:03 | 日記
 選手がビッグクラブに移籍したいのは何故でしょうか。前回のブログでお伝えしたように、ビッグクラブには最新鋭の設備と優秀なスタッフ、そして世界有数のコーチ陣が控えています。そして優勝という美酒が味わえる可能性が一気に高まります。
 でもビッグクラブは選手にとっての桃源郷ではありません。
 並以下のクラブでは考えられないメディアからの注目と、半端ではないチーム内の競争に加え、選手ひとりひとりにそのクラブにふさわしい態度と品格が求めらるためです。
 例えばユヴェントスのアレッサンドロ・デルピエロがファンの支持をえているのは、彼が長年ユヴェントス一筋で活躍してきた事以上に、例のカルチョスキャンダルの際、逃げることなくチームのB降格の性分を共に味わったことにあると思います。
 ファンにはデルピエロの行動が、ユヴェントスにふさわしい品位ある、いい換えれば威厳のある行動に映ったのでしょうね。ですから降格後すぐさまレアル・マドリーに移籍し、今季再びユヴェントスの一員となったファビオ・カンナバーロへの印象は、大変不愉快なものになるわけです。
 確かにその他大勢のクラブでは、プレッシャーも比較的少なく、ビッグクラブとは異なる家族的な雰囲気で日々の練習に励む事ができるでしょうし、出番も数多く回ってくるでしょう。
 ただ選手がビッグクラブ移籍で一番得る大きな物。それはその他のクラブではプロとして最高級の振る舞いだと捉えていた事が、ビッグクラブでは日常の光景で、凡庸な選手が一流へと成長できる真の環境が存在するということです。
 チェコ代表のパヴェル・ネドベドは2004年の欧州最優秀選手に輝きましたが、在籍チームはユヴェントスでした。ラツイオが深刻な財政難に陥り、彼を売却する事で財政を健全なものにしたかった為です。
 しかしラツイオのような、嫌な言い方をすれば成金クラブ(90年台後半から2000年代ラツイオは、会長のクラニョッティが株式を上場し、市場から資金を集めるほどの勢いがあったのです。)では、ネドベドは欧州最優秀選手には成れなかったと思います。
 ユヴェントスというイタリアを代表とするクラブで、改めて切磋琢磨し己に磨きをかけたことが、この栄えある賞を彼に与えたのだと思います。インテルファンの僕ですが、当時のユヴェントスが組織として整備されていた事には文句がありません。
 つまりビッグクラブで一段高いレベルに到達するには、選手の考えと日常の過ごし方が如実に反映されます。でも自分が考えられる最大限の努力をしても試合に出らるとは限りません。 
 答えは簡単です。自分の今の身の丈にあったクラブに移籍したら良いのです。サッカーに移籍は付き物ですし、ビッグクラブのベンチよりも、芝生の上を走っている方が発見があります。例えばシェフチェンコがそうですよね。彼の決断は正しい選択だと僕は思います。
 
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ビッグクラブとその他のクラブ

2009-11-11 15:58:32 | 日記
 ビッグクラブとその他のクラブの違いを一言で言うと、「優勝を狙えるかそうでないか。」に尽きます。日本ではビッグクラブとそうでないクラブの棲み分けはできていません。出来つつあるというのが僕の印象です。セレッソのように優勝争いに絡んだ翌年のJ2降格や、レッズの選手と指揮官の軋轢など、J全てのクラブがまだ基盤を模索している最中だと思います。
 例えチーム状況が悪くても、毎年のように優勝争いをリードするしぶとさを持つクラブが日本にも誕生して欲しいものです。3年連続の優勝を狙うアントラーズだけが、新しい次元に進化しつつあるというところでしょうか。
 ビッグクラブには選手だけでなく、働くスタッフにも高度な技術と人間性が求められます。広報にしても医療にしても、全てが選手と密接な関係を持ちますから、スタッフの力量がチームの成績に与える影響は大きいと思います。
 同様に最新の設備を導入するには莫大な資金が必要ですが、優勝争いで手にした賞金を設備投資に費やす事もできます。(ちなみにJ1の優勝賞金は2億円、7位でも1千万円が貰えます。ナビスコカップやアジア・チャンピオンズリーグも制したならば、合計金額は4億3千5百万円にのぼります。)
 今プレミアリーグのマンチェスター・シティ、ポーツマスが外資に買収され凄まじいまでの札束攻勢で選手の引き抜きをしていますが、日本の風土に合わないと思いますし、何より外資が買収に名乗りを挙げるほど、日本を含むアジア市場に旨みはないでしょう。
 ビッグクラブを目指す日本のクラブは、マンチェスタ・ユナイテッドのように、長期政権を任せても良いという監督を招き、移籍市場で売り時と買いどきを逃さず、優勝を繰り返す事でチームの基盤と自信を備えていくやり方が似合っていると思います。
 サッカーに限らずプロスポーツというのは、優勝を狙えるチームとそうでないチームに分かれざるを得ません。ビッグクラブになれなくてもカップ戦に滅法強いチーム、育成に関してノウハウがあるチームなど、各クラブが独自色を出す方法は幾らでもあります。
 停滞感の漂う今のJリーグには、アジアと日本で絶大な強さを持つビッグクラブが必要な時期にきていると思います。そのクラブが内外で結果を残す事で、Jリーグに新しい価値観が生まれると思うのです。
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ジュビロ中山雅史を解雇する(2)

2009-11-11 12:52:33 | 日記
 恐らく中山の獲得を希望するJ1のチームは無いと思います。やはり42歳という年齢がネックでしょうね。ジュビロ同様若返りという旗印のもと、30半ばあたりの選手は契約更新が難しくなっていきますからね。今季J2のロアッソ熊本でプレイした藤田俊哉はその一例でしょうね。もちろんこの段階で引退を決意する選手もいるわけですから、彼らの徹底した体調管理に、僕らはもっと敬意を払わなくてはいけません。
 J2でプレイするならば、ザスパやホーリーホックなど、中位から下位のチームが、若手と中堅選手の手本として獲得する方法が考えられます。確かに支払う年俸には交渉の余地がありますが、中山の持つネームバリューと、カズや藤田といったかつての代表選手との一戦は、チケットの売上大幅増加が期待できますし、フロントもイベントの企画を練りやすいと思います。
 逆にサガンのように、自動昇格に限りなく近づいたチームが、最後の1ピースとして獲得する方法もありますが、チームケミストリーを考えた際、獲得は難しい気もします。来季の昇格を本気で狙うなら、新外国人選手かもっと若い選手を獲得するでしょうしね。
 その下JFLという選択肢は無いでしょうから、やはりJ2でプレイする形になるのでしょう。僕は自動昇格の3位に食い込むには、まだまだ自力が足りないと考えるチームが、中山を獲得すべきだと思います。
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ジュビロ中山雅史を解雇する

2009-11-11 01:40:36 | 日記
 とうとうこの日が来てしまいました。ジュビロは昨日中山雅史と鈴木秀人の両名と、来季の契約を結ばない事を発表しました。しばらくの間現役続行を求める中山の進退に注目が集まりますね。
 柳下監督は残りの3試合で、J1の最年長得点記録のかかる中山を、特別扱いしない事を述べています。僕は柳下監督の決断はプロとして当然の判断だと思いますし、中山自身も当然のこととして受け止めていると思います。
 中山は誰が見てもジュビロ最大の功労者と言っても言い過ぎではありません。チームを預かる者ならばわずかな時間でもいいから、試合で起用し長年の功労に報いたいと考えても不思議ではありません。しかしプロの世界では、義理と人情は足許を救う最大の要因であることを、ふたりは理解しているはずです。
 何よりプロは実力の世界。年功序列やネームバリューは除外しないといけません。ですから中山が残り3試合で起用されるには、コンディションを整えると同時に、練習の段階から前田とイ・グノという日韓の代表FWを凌ぐ情熱を見せないといけません。
 僕は中山が現役を続けたいと思う気持ちは当然だと思います。今は医療も発達していますし、何より敬愛するカズが引退する気配がありません。ちなみにカメルーン代表の英雄ロジェ・ミラは、42歳でワールドカップ米国大会にエントリーしていますし、年齢が問題になることもありますが、関係ないとも言えるのです。
 進退を決めるのは中山本人ですし、外野がとやかく言うことではありません。彼の情熱から判断すれば、来季もどこかで彼の元気な姿が見られることでしょう。
 また鈴木ですが35歳と老け込む年ではありません。下位に沈むチームや守備に不安を抱えるチームは獲得に名乗りを挙げるべきでしょう。例えばワールドカップシーズンを向かえ、中澤が不在となるFマリノス、アルディージャやヴィッセルなど下位のチームは、守備の達人の力が必要になると思います。
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