原田マハの作品「暗幕のゲルニカ」
文庫版で今読んでいるのですが、冒頭でパブロ・ピカソの言葉
「芸術は飾りではない。敵に立ち向かうための武器なのだ」
が紹介されます。
では「芸術」の部分をカタール・ワールドカップに伴い「サッカー」に変えてみてはどうでしょうか。
例えばブラジルは日本と比較した際、どう贔屓目にみても圧倒的に治安が悪いですし、医療体制がそろっているとは言い切れません。
だからこそブラジル・ワールドカップの開幕直前
「ワールドカップのスタジアム建設費用を、教育や看護に使うべきだ」
「ワールドカップはいらない」
と多くの方がデモ行進をしましたよね。
従ってブラジルではサッカーはどの競技よりも親しまれ、愛着を持たれていると僕たちは考えていますから
「ブラジルでワールドカップの開催が拒否され、危ぶまれている」
「ブラジルでもワールドカップのホストになることが疑問視されるのだ」
と不意をつかれたわけですよ。
ただ、日本の方が医療体制が治安に優れているかもしれませんが、ワールドカップの舞台ではそれらは勝利に向けての要素とはならず、過去優勝5度のブラジルがあらゆる面で有利となるわけです。
そう、ブラジルに限らず優勝を狙う国は、他の31か国を蹴散らすためにサッカーをしており、自国の名誉を示す手段がサッカーとワールドカップなのですね。