海外の旅をしていると、訪問した国の歴史や伝統文化に興味を持つのですが、なかなか身につきません。
また、海外旅行に行くたびに勉強不足を痛感しています。
今日は、しばらくパリのレポートをしてきましたので、フランス文学、特に、世界の名作とも言える「青い鳥」についてお話したいと思います。
作者は、モーリス・メーテルリンク(1,862~1949年)というベルギー生まれの方です。フランス語の詩人、劇作家として多くの作品で名声を博し、1911年には、ノーベル文学賞を受賞しています。
「青い鳥」は、皆さん、ご存じのように木こりの子供であるチルチルとミチルがチルチルとミチルの家と同様に貧しい隣のおばさん(ベルランゴーおばさん)に似ている妖女ベリリウンヌに頼まれて、幸福の「青い鳥」を探しに行く(旅)という物語ですね。
誰の幸福かといえば、妖女ベリリウンヌの娘(病気)の幸福ということになるのでしょうか?でも、自分たち(チルチルとミチル)の貧しさを克服したいと願う気持ちも多分にあるのではないでしょうか?
物語の趣旨は、本当の幸福(幸福の青い鳥)とは、毎日の生活の中にあるもので、しかも、幸福は自分自身のためにではなく、他人のために探すものである、ということのようです。
「幸福は他人のために探す」といわれてもなかなか出きるものではありませんね。毎日、毎日、自分の、そして、家族の幸福を求めているのが小生のような凡人の人生といったところです。
ところで、幸福の青い鳥を探す過程で二人が体験するものがどんなものか小生はまったく知りませんでした。貧しい弟妹が他人の幸福を見て、自分たちも幸福になりたいと願い、夢に出てきたのがこの物語だと言うことでしょうか?
夢の中でチルチルとミチルが訪れた場所とその体験が面白いですね。
妖女の家(ベリリウンヌ)から始まり、なくなった祖父母や弟妹たちがいる「想い出の国」、何千羽という青い鳥がいる「夜の御殿」、木の精たちが二人を殺そうとする「森」、さらには、沢山の墓がある「墓場」、幸福たちが住み、隣には不幸がいる「幸福の花園」、最後に、光が青い鳥を捕まえる「未来の宮殿」となっています。
物語は、貧しい木こりの子供であるチルチルとミチルという弟妹の体験を通じた童謡にという形になっていますが、人生のあり方を示唆しているようで大変面白いものだと思いました。
今日は、柄に合わないフランス文学のレポートでした。