手編みセーター
寒くなるとなぜかセーターを編みたくなりますが、今から編み始めてもどうせ暖かくなってからの完成だよな、なんてネガティブなことを思うともう始められません。
【ただいま読書中】『ゆび織りで作るマフラー&ショール』箕輪直子 著、 河出書房新社、2013年、1200円(税別)
「ゆび織り」というから、棒針の代わりに「指」を使ってチクチク編むのかな、それだと幅がえらい狭いまるでネクタイのようなマフラーしかできないよなあ、なんてことを思って本を開いてみました。
まったく違いました。大体、書名をよくよく見ると「編み」じゃなくて「織り」じゃないですか。
「織機」では、まず縦糸を張り、その間に横糸を通すことで「織」っていきます。ゆび織りはその織機を使わずに「手で織る」という独自性を主張しています。
まずは定規のようなものにたくさんの毛糸をずらりとぶら下げます。定規を持ち上げると縄のれんのように毛糸が垂れ下がりますが、それが「縦糸」です。
棒針編みだとまず作り目を作りますが、ここでは定規に引っかかっている部分がその「作り目」に相当するものです。では「横糸」はどうするのかといったら、一番左側の縦糸をそのまま右端まで縦糸を交互にくぐらせていきます。二番目の横糸は、最初は2番目にあった(現在は一番左側にある)縦糸を使います。
なるほど。こうするときっちり織れていきますね。で、縦糸の色を変えておくと、織るにつれてその色が少しずつ斜めにずれていくことになります。これだけだと単調な斜め縞しかできないのかと思っていたら、格子やアーガイルチェックも作れるそうです。
「指が40cmくらいある人だったら、両手の人差し指を使って“指編み"ができないだろうか」と未練たらしく考えていて、編んでいる最中にトイレに行きたくなったらどうするんだ、と思いつきました。編み目を全部棒針に移してから移動します? それだったら最初から棒針で編めば良いですよね。