【ただいま読書中】

おかだ 外郎という乱読家です。mixiに書いている読書日記を、こちらにも出しています。

熱い論理

2013-12-22 07:42:56 | Weblog

 競馬でどの馬券を買うべきかについて、出走前に「血統」「実績」「騎手」などについて熱く語る人は多いのですが、で、結局、それらの内で何パーセントが“正しい意見"なんです?

【ただいま読書中】『小松左京全集完全版(12)御先祖様万歳・日本売ります』小松左京 著、 城西国際大学出版会、2007年、4572円(税別)

目次:紙か髪か、卑弥呼──邪馬台国始末記、三界の首枷、痩せがまんの系譜、ホムンよ故郷を見よ、女か怪物か、影が重なる時、御先祖様万歳、カマガサキ2013年、煙の花、ダブル三角、大阪の穴、愚行の輪、自然の呼ぶ声、物体O、日本売ります、召集令状、正午にいっせいに、石、日本脱出、Visit to a Green Star、拾われた男、SOS印の特製ワイン、わびしい時は立体テレビ、女のような悪魔、新趣向

 1963~65年に発表された作品が集められています。
 私にとっての“目玉"は「物体O」かな。高校の時だったと記憶していますが、最初に読んだときには発想のあまりの大きさとおおざっぱさにぶっ飛びましたもの。その時にはまさかこの作家が将来日本列島を物理的に沈めてしまうとまでは思いませんでしたが。
 作品の出来不出来・好き嫌いはありますが、全体として感じるのは「日本的な情緒」です。それも昭和30年代のもの。SFを読んで「3丁目の夕日」を感じるのは、ちょっと変な気もしますけれどね。