The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

ブルージュの会、2本の白ワイン

2016-11-13 12:14:56 | ワイン
まずは何が登場したかを最初にあきらかにしよう。

2004 シュヴァリエ・モンラッシェ ドメーヌ・ルフレーヴ

2004 オークセイ・デュレス ドメーヌ・ドーヴネ







この2本が出されて、しかもブラインドで、そしてなんとルフレーヴのシュヴァリエが先に登場したのだ。
思うに、恐らくこれは主宰の期待通りだったのだろうけれども、出されてすぐはドーヴネのオークセイ・デュレスの香り、果実の濃密さ、甘さ、奥行きにシュヴァリエは圧倒されていたのだ。

ヴィンテージは2004年、11年の熟成期間で、ブルゴーニュの白はそこそこの出来だと思う。
そして造り手はどちらにしても稀代の白ワインの名手といえるだろう。

一方はピリニーの最高のグランクリュであり、もう一方は並みと言っては申し訳ないが村名のワインである。
ワインの格から考えれば先にシュヴァリエが登場するのは、どうかと思うけれど、ドーヴネにかかってはこうなのだから、これでいいのだ。

ここで主宰はこの2本のうちどちらが好みか?と聞いた。
ワタクシは即座に先の方と言ったが、正直なハナシ、後はドーヴネの造りは類推もしたけれど、ひょっとしてもっと上のクラスもあるのか?とも思っていた。
それだけこのオークセイ・デュレスは衝撃的であり、魅惑的だったのだ。

ただし小一時間引っ張った結果、やはりシュヴァリエのフィネス、いわゆるグランクリュにのみ見られるエレガンスと調和を感じ、やはり最後はこのワインということだった。

それにしても、アペラシオンの格のこれだけの違いを、たといワインが開く前とはいえ、いとも簡単に超越してしまうドーヴネこそ恐るべし!と言うことだけは偽らざる気持ちだ。
おそらく主宰のチャレンジに拍手を送りたい気持ちになったのは、ワタクシだけではないのだろうと思う。

げにもワインとは恐ろしい飲み物なのである!

ブルージュの会、ラトゥール祭り♪

2016-11-07 22:48:33 | ワイン
おそらくメドックのビッグ4の中で、一番飲む機会が少なかったワインはと言えば『シャトー・ラトゥール』だったと思う。
それでも、あの二丁目飯店のワイン会の時代に、こんなこともあった。
実はそのラトゥールの垂直13ヴィンテージの会(80’~92’)を企てたのだ。
で、そのワイン会が、一水会スペシャルの始まりで、それをきっかけにロマコンをあれだけ飲めたのだから、決してその時のことを忘れてはいけないのだ。(笑)

今回、ブルージュの会で久しぶりにラトゥールを存分に楽しめた。



オールブラインドだったけど、最初に03’のラトゥールが登場して、そのあとは?となったのだが、続いたワインは、90’マグナム、そしてなんと当方のヴィンテージワインの53’が登場した。

驚くべきは、一本目の03’から、90’53’まで、その造りは聞くだけ野暮なくらい一貫していたこと。
ここでは、もちろん53’のラトゥールについて触れるが、最初に飲んだのは当方40歳のプティ歳祝いでのことだった。
思い出してみると、実はその時にメドックのビッグ4の53’を全て飲むという離れ業をやったのだが、ラトゥールが一番厳格で、骨格堅固、正に鎧をかぶった状態だったのだ。

今回それから23年の歳月が過ぎ、こうしてまたご相伴に預かったのだけれど、メドックのグランクリュクラッセのシリアスな香りといい、研ぎ澄まされた、そしてアル意味削ぎ落とされた、見事な酒躯といい、正しく完全に昇華されたボルドーの醍醐味を味わうことが出来たのだ。

細かいことは言うまい、されどこれだけは言える。
ラトゥールとは最も偉大で、見事なまでに心地の良いクラレットだ!と言うことだ!

2015 コトー・シャンプノワ ブラン アンリ・ジロー

2016-11-06 17:33:10 | ワイン
またしてもカレがやってくれたのですわ・・・
千円を切るメヒコの泡を持って来て、ドヤ顔をしていたカレが。
何ともスバラシイ代物を携えて、登場してくれたのですよ。



アイ村にてグランクリュのピノ・ノワールのみ扱う稀有なレコルタン・マニュピュランの『アンリ・ジロー』♪
そのドメーヌがシャルドネ100%で造り上げたスティル・ワインがこのワインなんですね。

輝く黄金色の液体は、甘く果実を語らせ、ミネラルの恩恵を一身にうけつつも、ゴージャスな蜂蜜様のニュアンスをも気付かせるのだ。
液体は壮麗な酸味に支えられており、エキスが濃密にそれを裏打ちする。

ともすれば、ラヴノーのヴァルミュールなどを連想させるも、最後の余韻がシャブリ以外の何物かを予見させるのだ!
スタイリッシュに研ぎ澄まされて、ゴージャスに花開く白い液体!
お見事以外の言葉をワタクシは見つけれないのだ。

2001 ロエロ ロッケ・ダンプセイ マテオ・コレッジア

2016-11-03 18:16:58 | ワイン
ロエロといえば、むしろロエロ・アルネイスと来るだろう。
それだけこの地方はアルネイスによる白ワインが有名だ。
しかしながら『マテオ・コレッジア』のロエロ・ルージュ、とりわけロッケ・ダンプセイという特別キュベを忘れてはいけない。
標高300m、南東から南南東のわずか2haの地所からこのワインは出来るとのことだ。
イタリアの最高のヴィンテージのものを、15年寝かせて、しかもかのマテオ・コレッジア存命の時代のロッケ・ダンプセイ!
これを『リストランテ・シカザワ』さんに持ち込ませてもらった。







完熟したネッビオーロからは、バローロをも見紛うばかりの重厚なタンニンを感じ。
香りはミネラリーに締まっており、そこへヴィオレット、黒胡椒、そしてブラックベリーにカシスの果実香が迫ってくる。
果実はスタイリッシュで滑らか、余韻は中庸だが、抑揚を感じさせる漣の様なエキスが待っている。





食事との相性は説明するまでもなく。
引き立てるための、アル意味最高のアシストに徹してくれるのだ。

ロエロを敢えて探しはしないが、マテオ・コレッジアの物は探すこと必死!
それだけの代物だということなのだ。

2011 サヴォワ アイーズ メトゥード トラディッショネール ブリュット・ゼロ ドミニク・ベリュアー

2016-11-01 22:21:34 | ワイン
何ともはや純粋無垢な微発泡、はてどんな品種か?と思ったけれど、グランジェというサヴォアの地場の白だった。
これをこんな感じで野菜料理に合わせたけれど、まあ言うだけ野暮なくらいにアッビナメントだったのです。(笑)



飲み慣れないこの品種だけど、変なクセも無く、すっすと飲めてしまう。
実に快適な微発泡・・・
しかも品良く、香り良く、味わいもそれなりの余韻あります。





アルプスよりの小さな村の小さなドメーヌゆえ、飲むチャンスは少ないけれど、こんなドメーヌもあるんだよ!と覚えて欲しいドメーヌ・ベリュアー♪
また機会が合ったら、探してみまひょ!(笑)
では・・・