「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

日本と世界のリアル状況確認と僕の思索を書き留めるブログ。
重要なことはメルマガで展開していますので、ご購読下さい。

「プルトニウムファイル」で学ぶ、放射性物質は呼吸で吸うと最大の危険。今晩6時に原発の町、敦賀講演。

2012-09-21 01:21:14 | 福島第一原発と放射能

今夜六時開催! 敦賀も高浜もガレキ阻止! 京都府や滋賀県も注意。参集を!

!原発立地自治体に放射能ガレキも押し付けられる!☆福井・敦賀市で開催☆

本日【9/21(金)木下黄太講演 in 敦賀】

「子供たちの未来を守ろう。」

開場 午後五時半 開演 午後六時 「敦賀市福祉総合センター あいあいプラザ」 入場料500円  

予約。問い合わわせは。garekistopfukui@yahoo.co.jp に代表者名と参加人数を明記。

ホームページも立ち上がりました。「ガレキを考える会」⇒http://future.jpn.org/fukui/garekistop/

=======================================================================

 敦賀講演会は、原発立地自治体での講演会の為、いったい何人くらいの方が来られるのか、わからない中での開催です。ガレキの話がメインです。事前に、原子力発電所は見に行こうと思っています。

 アイリーン・ウェルサムという女性ジャーナリストが書いた「プルトニウムファイル」という本があります。翔泳社で翻訳も出ているので、一読をお勧めします。この本は、放射能、特にプルトニウム注射による人体実験がメインの話なのですが、実はそれよりも、通読すると、違うことがわかります。

 わかることは、アメリカが圧倒的に放射能の研究が進んでいて、これは被曝の問題に関しても同様である事。この点では、下手をすると日本の御用学者と比べても、50年くらいの情報感覚の差があるという事です。これは、放射能、放射性物質、さまざまな核種の影響を調べる事、そのものが軍事機密というベールの中に直ちに入ること。原子爆弾を使いたいという意識のあまり、原子爆弾を使った後に、兵士にどういう影響があるのかを調べていかなければならないこと。これは、外部線量の感覚ではなくて、放射性物質の危険そのものを確認していく作業をしないと話にならなかったことです。

 つまり、バンダジェフスキー博士が、ベラルーシで亡くなった人たちが、セシウムをどのように蓄積していたのかだけをこつこつと調べられていたのを、アメリカは、軍とそれに付随する研究者たちが、プルトニウムの注射という、怖ろしい人体実験までして、大掛かりに調べていた。それも、戦前からそうした研究をおこなっていて、放射性物質の危険性をこまかく確認することで、兵器としてより有効なアプローチを探していた時間が長かったという事です。しかも、さらに言うと、多少兵士が被曝して、後遺症が出る事さえ、仕方がない犠牲として、割り切って進められていたという事です。もちろん、注射対象の一般人は論外です。

 原子力発電所の平和利用などという単語がそらぞらしく聞こえるのは、当たり前ですし、アメリカでは、軍事として扱う以外に、放射能というものの本質はないことなど、はっきりわかります。機密しかないんです。

 例えば、本の冒頭に、誤ってプルトニウムを飲み込んだ若者がいて、それを吐き出させるのですが、一マイクログラムは回収できておらず、しかし消化管での吸収はないから、大丈夫ではないのかという話があります。1943年の話。肺にはいれば危ないが、幸い吸い込んでいないからよかった、というような話に普通になります。放射性物質を飲み込むことよりも吸気で吸うことが、はるかに危ないという認識を、戦前からアメリカの軍事的研究者は常識として持っていたことが普通に書かれています。

 また、ストロンチウムの実験を行っていた学者はこう話します。「骨に沈着するストロンチウムを、骨の腫瘍に試したんだ。なるほど腫瘍部位には行ってくれたが、正常な骨にも沈着した。そんな怖い経験が何度もあったね。」ストロンチウムがどうなるのかを、何十年も前から、人体実験的な医療行為として、ふつうに知っている。

 内部被ばくでも、1920年代の奇妙な事例報告も。初期症状は口内の感染症。見た目が健康な若い女性が奇病で次々と、死んでいく。口腔外科医が気づいたのが、あごの異常。女工たちがラジウムの入った塗料を微量なめ続け死んだ。急な貧血。体に挫傷。歯茎出血。口蓋と喉の崩れ。骨折。赤血球、白血球、血小板の異常。骨髄がやられていた。こうしたことがおきていて、突き止めた歴史があったことも書かれている。

 こういうことは、多様な放射性物質が存在するしかない、関東南東北の人たちに参考になる話と思います。

 広島・長崎の原爆に関しても、「日本の死者は、一部は放射線が原因だろうが、その筋の情報によればその数はそうとう少ない」とアメリカの科学記者たちを、原爆実験現場で、メディアツアーした軍人はうそぶいた話も出てくる。何十年前から、変わらない。そして、初期に長崎におもむいた米兵は「私たちは最初のモルモット」と語ります。今のフクシマと変わらない状態です。

 また、ビキニの核実験を担当した医学部門の軍人は、α線核種が「ごく微量でも毒性をもつ」とメモに記載していたり、1日あたり0.1レントゲンの「許容量」を超す作業員が多いと書いています。さらに人間ひとりの「致死量」についても次の記載がある。

 「致死量の1~2倍が船全体に散らばるなら問題ない。だが大型船舶でも、致死量をぐっと超す量が付着し、洗浄では落ちないくぼみ部位にたまったりすると、予期しない形で致死量を吸入してしまう恐れがある。」

 これは、ビキニ実験の話の、船の上でなくて、今の、東京市街地と考えてみても、そのままあてはまるような話でしょう。東京の吸気による内部被ばくが圧倒的に危険だという事を、船上のような人工環境下に放射性物質が降り注いだことと、アスファルトやコンクリート環境の東京に放射性物質が降り注いだことはおんなじ話。まずい核種もあるし、それを吸い込む危険が大きすぎるという事です。

この本を読んでいて、危険性が大きい順に考えると、

プルトニウムを吸う>プルトニウムを注射>プルトニウムを飲み込む、という感覚です。

これは、東京などでの危険の大きさとして考えると、

放射性物質を空気から吸う>放射性物質を血液に入れる>放射性物質を含んだものの飲食、ということです。

これは、僕には当たり前の話ですが、皆さんも、いい加減にわかってほしいと思います。

そして、1950年代、米国内の核実験に関しての会議でホットパーティクルの危険も案じていたことさえわかります。

「直径一~二ミクロン(一万分の一~二センチ)の粒子がいちばん心配だった。そんなサイズの粒子は、肺の中で酸素と二酸化炭素を交換する小袋(肺胞)に沈着するからだ。沈着した粒子は、長時間にわたって放射能を出すほか、胸骨の両側にあるリンパ節に入ったりする。そうなると、リンパ節を通過する白血球や、骨髄の赤血球がやられる。また、地位坂粒子は、気道の粘液につかまったあと一部が消化器官系に入って、そこを放射線にさらす。大きな粒子は体に入らない。」

これも、今の東京の危険に、そのまま当てはまる文言です。

 

放射性物質があたりまえにある場所に、人が居つづけることがどのくらい危険だし、どのくらいありえない話なのか、もう一度考え直せると思います。

貴女には、伝わるでしょうか。「プルトニウムファイル」、読んで下さいね。

 

 

======================================================

 

 

 甲状腺の検査、甲状腺のエコー検査、さらにふつうの血液検査のうち、血液像の検査(白血球、特に好中球)や異型リンパ球の確認、大人の女性はサイログロブリンの数値も確認した方が良いと思います。

 

 

 

健康被害と思われる症状が先月中ごろから急増、深刻化しています。

 

 

 

報告、相談はまずメールください。nagaikenji20070927@yahoo.co.jp                                           

 

 

 

事故発生当時の行動記録や数値データなどを細かく教えてください。問い合わせの内容も書いてください。健康被害の状態を皆で共有化し、事態の推移をあきらかにしていく作業が最も必要です。

 

 

 

「関東・南東北の被曝エリア(東京全域を含む大半のエリア)にいる皆さんは、放射性物質の少ないエリア、できれば愛知県から西のエリアに、移住するべきです。妊婦、子供、未成年、妊娠可能な女性は優先して移住すべきです。他の皆さんも極力移住してください。被曝から一年半近く経過しています。初期被曝は深刻で、慢性被曝の影響がさらに危険です。食物、飲料のみならず、吸気による被曝も軽視できません。回避する方法は限定的です。あなたやあなたの家族の命が何よりも大切です。一刻も早く移住してください。」