「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

日本と世界のリアル状況確認と僕の思索を書き留めるブログ。
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東電も菅元総理も検察が捜査しない日本という国家の終焉。本日夜、野呂さんとの京都トーク受付開始。

2013-08-10 14:28:21 | 福島第一原発と放射能

 午前4時過ぎに関西を出て、先ほど午後1時半に、ようやく愛媛大学に到着しました。大渋滞を潜り抜けて、した道を走り続けていたので、この時間になりました。朝食を食べる時間は取れましたし、休み休み走ったのですが、体力限界です。この最低限のブログ更新を終わり次第、10分でも仮眠してから講演を行いたいのですが、時間は迫っています。お盆のUターンラッシュの初日開催はこういう感じなのでしょうね。朦朧としながら、タイピングしています。

本日、間もなく開始!

8/10(土)・松山 「放射能汚染を考える」

15時00分から17時30分
愛媛大学 城北キャンパス 南加記念ホール
特別分科会の会費は無料。直接おいで下さい。

1時間ちょっと話して、20分インターバル(その間も別の方のお話があります)、その後、1時間程度の質疑応答で終了いたします。きょうは、終了後、ただちに移動しますので、個別対応はできません。何かある方は、合間の時間か開始前にお願いします。

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 手短に書きますが、検察が、菅元総理も、東京電力も捜査をせず、不問に付すという方針だそうです。検察という組織が、本当に日本の国家を支えていた組織かどうかというのは、議論の分かれるところではありますが、戦後長い間、検察が巨悪を倒すというフィクションを喧伝することで、日本が、国家としての役割を維持するために、その国家の在り方を、適正な方向に導くための、ある種の道具立てとして、検察、特捜部が、機能していたことは事実です。いろんな案件で賞賛され、近年では、その妥当性は問われていたこともありました。また、検察が捜査をしないと表明したことが、国民の怒りを買う事態もあって、それで検察の対応が一変したケースもあります。

 それぞれの政治家を、犯罪行為として裁けるのかどうかということは、政治家のパワーに対して、検察が屈せず対応するのかどうかという点で、国家の後ろ骨を支える役割を、検察が、フィクションとして担ってきた経緯がありました。その個別の犯罪に比べると、今回のケースは故意性は薄く、法的に難しい案件であることは私は百も承知です。

 しかし、結果的にひきおこした社会の状況は、これまで検察が扱ってきたどのケースよりも、際立って深刻になりますし、最終的には生物としての日本民族の存続さえ、危ぶまれる状況だと、僕は思っています。こうした深刻な危機を、日本国家と日本国民にもたらしている状況について、圧倒的な捜査権限を持っている検察組織が、事実上なんにもしない結論を出したことは、日本国家が日本国民を護るというフィクションは言うまでもなく、さらに、その国家の倫理的正当性を高めるためのフィクションを紡いできた検察が、これまでの己の営みを放棄する行為に出たことに他ならないと僕は思います。

 何をどう言い訳をしても、ここまで深刻なことがおきたことを見て見ぬふりをすることを、日本の検察幹部たちは、総出で決めただけに過ぎません。彼らが、法の正義を言い、社会の是正を進めるフィクションは、これだけ大きな事態への積極的な放置という結論が確定したことで、僕らから見れば、根幹的に信じるに足らない情勢になったと言えます。

 リアルと比較すれば、法というのは、本質的なものではありません。それでも、この法を、国家という権能に置いて、実質的にそれを構成する重要なフィクションの機能不全が明確になってしまうと、法そのものの実質的な意味を喪失しつつあると僕は思います。法というものの意味合いは当然のこととして、さらにはその法が支える国家も、連鎖的に崩れる可能性も生じてきます。

 今回の検察の判断は、日本における法の本質的な終焉につながる可能性すらありますし、さらには、その法が支えていたはずの日本国家の終焉にも連なってくると僕は思うのです。

 

これはあまりにも深刻な判断です。深刻すぎる判断です。


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8/31(土)木下黄太×野呂美加 放射能ぶっちゃけトーク IN 京都

本日午後9時より申込受付開始http://kokucheese.com/event/index/107258/

【講師】 放射能防御プロジェクト 木下黄太 
     チェルノブイリへのかけはし 野呂美加氏 

【参加料金】 
前売り:1000円  
当日 :1200円 

※当日託児はありませんのでご了承ください。
※子供連れの方は膝上の場合無料、お席の必要な方は別途お申し込みください。
※1申込につき1席の予約になります。 
 2名以上でお越しの際はお手数をかけますが個々にお申し込みください。  

※受付をスムーズに行うため、つり銭が出ないように料金をご用意ください。 

※講演会の31日(土)当日のキャンセルは出来ません。 
キャンセルは30日(金)午後9時までにお願いいたします。 
(期日以降のキャンセル、または無断欠席の際は、後日実費をご請求いたします。) 


2013年8月31日(土曜日)  
13:30開場 14:00開演 16:30ごろ終了 定員280名 

ひとまち交流館・京都 (京都市下京区河原町五条下ル) 
大ホール  

尚、親睦会的な2次会の案内もこのこくちーず内で行っています。人数限定。併せてお申し込みください。