「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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この夏に「原発ゼロ」を言い出す小泉純一郎元総理の怖ろしさ。僕が気になる、軽井沢での天皇陛下の顔つき。

2013-08-26 23:45:27 | 福島第一原発と放射能

 政治の中心を掴むことに天才的な人物の小泉純一郎元総理という人物は、何が勝ち目なのかをよく知っていると僕は思います。流れや潮目というものをどのように考えるのかという観点でも、良くも悪くも。民主党の菅直人元総理とは、「悪人」としての出来が天と地ほど違います。

 今回、毎日新聞のコラム記事で、小泉氏が「原発ゼロ」の意志を示したかのように伝えられています。ここでのやりとりが、ほぼ事実であることを前提に考えたいと思います。まず当該記事をお読みください。引用は一部のみ、必ずリンク先で内容は確認下さい。

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http://mainichi.jp/opinion/news/20130826ddm003070155000c.html

風知草:小泉純一郎の「原発ゼロ」=山田孝男

毎日新聞 2013年08月26日 東京朝刊

脱原発、行って納得、見て確信−−。今月中旬、脱原発のドイツと原発推進のフィンランドを視察した小泉純一郎元首相(71)の感想はそれに尽きる。

 三菱重工業、東芝、日立製作所の原発担当幹部とゼネコン幹部、計5人が同行した。道中、ある社の幹部が小泉にささやいた。「あなたは影響力がある。考えを変えて我々の味方になってくれませんか」

 小泉が答えた。

 「オレの今までの人生経験から言うとね、重要な問題ってのは、10人いて3人が賛成すれば、2人は反対で、後の5人は『どっちでもいい』というようなケースが多いんだよ」

 「いま、オレが現役に戻って、態度未定の国会議員を説得するとしてね、『原発は必要』という線でまとめる自信はない。今回いろいろ見て、『原発ゼロ』という方向なら説得できると思ったな。ますますその自信が深まったよ」

 3・11以来、折に触れて脱原発を発信してきた自民党の元首相と、原発護持を求める産業界主流の、さりげなく見えて真剣な探り合いの一幕だった。 〈後略〉

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 非常に面白いのは、小泉氏に原発必要を最も言わせたかった中核企業というのは、やはり電力会社でなく、原発メーカー各社しかないのだなあと言う事です。つまり、三菱重工と東芝と日立が、自社の為に原発を維持したいと強く思うことにしか、原発を維持したい本質は、多分日本国内にはないのだろうというのも、この小泉元総理との珍道中が、彼らと行われていることで、よくよく確認ができます。

 そして現在、自民党で、結局最も影響力のある人間は誰なのかと言う事になると、それは現職総理でも、幹事長でもなく、国民に人気が一番強い小泉元総理しかいないと言う事です。フィクサーが暗躍して、全てが決まっていたような自民党政治のシステムも、この7年近い時間経過とともに(その前からでしょうが)、ほぼ存在しなくなっています。ですから、強固な意志で何かの方向性を出そうとするタイプの政治家が他に党内にも存在しないため、引退したはずの小泉元総理に、またしても焦点があたるし、実際にそのくらいしか自民党にわかる存在がいないのが現実です。

 おそらく東京で山本太郎氏が組織バックなしに当選した状況なども、自民党中枢、特に小泉氏の秘書官だった飯島参与などが警戒している話は、ふつうに伝わってきます。そういう点からも、小泉氏が、原発の話以外に、自民党政権が揺らぐ可能性を考えるほうが難しい状態だと思います。

 そして、自民党の強みは、これまでいくら原発を推進していても、この事故がおきた時には、政権は民主党政権で、事故の発生責任と、その直後の最も大切な時期の事故対応も、民主党にしか責任がないことなのです。何をどう言おうと、この責任は自民党は被らなくてよい構図です。

 としたなら、普通の自民党幹部の発想では全くあり得ない話ですが、小泉元総理のように、国民の求心力を高めることで、権力を維持するという手法に長けている人物であれば、原発推進したいという一部のメーカーや勢力との連携よりも、他の声なき国民の声を背景にして動いた方が、遥かに勝ち目があると考えるのは妥当な見解とも思えます。

 彼は現実に放射能に懸念し、原発を止めたいという国民が語らない中にかなり多いことを知っていて(特に首都圏に)、その意向を形の上でも自民党が受け入れるスタイルをとるというか、小泉氏を中心とした政治勢力がその主張を現実に行うかたちをとることで、圧倒的多数のヘゲモニーを手中にすることが、確実にできるのではないのかと考えていると僕には思えます。これは、たぶん衆議院、参議院と選挙に2勝しても、本質的に何を行うのかもはっきりとしない張りぼての安倍政権にも自民党にも、国民の求心力は乏しく、円安誘導で一時的に潤っている日本経済が長持ちしないという推測からも、思い切って次の手を打つしかないという判断もあるのではないかと思います。

 ただこうした判断に、実は機能不全が継続している自民党(民主よりはましですが、これも実は酷いです)内部が対応できるのか、否かはわかりません。

 さらに、放射能による健康被害の露呈という流れを考えた場合、選択肢も実は限られてくるという判断もそこにある可能性も考えられます。

 しかしながら、僕は小泉氏の状況想定をリアルは確実に凌駕すると思います。放射能被害による首都圏での健康被害が露呈した場合に、小泉氏のシナリオでさえ、有効に機能するのかどうかは、僕は分からないと考えます。

 ただしそうした状況になっても、小泉氏の方向性がマイナスで作用するよりも、彼を中心とした政治勢力の権力集中にプラスに反映することは間違いありません。その点では、小泉元総理が「原発ゼロ」言い出していることは、僕にはとても怖ろしいこととして、見えています。日本という国のリアルを、もっときちんと認識するためにも、この怖ろしさを、僕はまだまだ理解しないとならないと考えます。

 そこで、違う話でもありますし、もしかすると関連する話になるかもしれませんが、きのうの夜のニュースを見て気になっていることを付記しておきます。軽井沢で絵画展をご覧になっているという映像を見ましたが、天皇陛下の顔つきがとても気になります。
 傍から見ると、衰えというか、老化という外見的な印象がすすまれている状態と思えました。比較的健康状態は回復傾向という単語ばかり、最近聞いていたのですが、僕の印象はそれとずれる感じがします。

 今は、軽井沢で保養中らしいのですが、勿論、皇居より更に被爆する可能性もあります。軽井沢の汚染も酷いものがありますから。地場のモノは危険なものも当然にあります。少なくとも、被爆回避にはなりません。那須よりは、ましなだけです。

 僕には、陛下をこういう状態に置き続ける宮内庁は鬼畜だなあと思いますし、天皇陛下の守護を強く誓うような真の右翼は、いま日本には皆無なんだろうなあと思います。

 確かに「天皇」という存在は、戦国時代以降は、ただ時の勢力者に利用される存在でした。それが今も実は脈々と続いているだけで、権力側は、本質的に誰一人として、天皇崇拝などはしていないのだろうなとも思います。日本という国の実体がないというリアルを更に見せつけられている気がしています。

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 坂東三津五郎氏の膵腫瘍の報道も知ると、歌舞伎役者におきていることの頻度が多い気がします。何か思いつく理由がある人は教えて下さい。そんなに歌舞伎に僕は知見がないので。

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この土曜日は京都でスタートします。是非申し込みください。 

【8/31(土)木下黄太×野呂美加 放射能ぶっちゃけトーク IN 京都】 

申込受付⇒http://kokucheese.com/event/index/107258/


前売り:1000円  当日 :1200円 

※当日託児はありませんのでご了承ください。
※子供連れの方は膝上の場合無料、お席の必要な方は別途お申し込みください。
※1申込につき1席の予約になります。 
 2名以上でお越しの際はお手数をかけますが個々にお申し込みください。  
※つり銭が出ないようにご協力をお願いします。 
※講演会の31日(土)当日のキャンセルは出来ません。 
キャンセルは30日(金)午後9時までにお願いいたします。 
(期日以降のキャンセル、または無断欠席の際は、後日実費をご請求いたします。) 

8月31日(土曜日)  
13:30開場 14:00開演 16:30ごろ終了 定員280名 

ひとまち交流館・京都 (京都市下京区河原町五条下ル) 
大ホール   

尚、親睦会的な2次会はキャンセルが出ないと満員みたいです。これもこくちーずで、時々、確認して下さい。

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名古屋という防御の前線で話します。

【9/1(日)名古屋木下黄太×野呂美加 放射能ぶっちゃけトーク  

詳細・申込⇒http://kokucheese.com/event/index/105356/

  二人のトークセッションです。またこのイベントをきっかけに 放射能防御プロジェクト中部で 

情報交換、勉強会など交流も増やしていきたく思います。 

是非御参加下さい。(前売り1000円 当日1200円) 

※託児はありませんのでご了承ください。 
子供連れの方は膝上の場合無料、お席の必要な方は別途お申し込みください。 

 9月01日(日) 13:30開場 14:00開演

東別院会館 ホール (愛知県名古屋市中区橘2-8-45)

懇親会は夕刻に開催。講演会参加者限定ですが、
現在キャンセル待ち。⇒http://kokucheese.com/event/index/108865/