僕はメディアリテラシーと言う事のみならず、ネットリテラシーということが、実はとても重要だと思っています。マスコミが情報を流さない、信じられないという事はわかるのですが、ではネットで流通している情報をどう考えるのかと言う事です。
実は、こういう話で、注意すべき事案がいくつかありました。とりまとめてお伝えしますが、僕は騙されている人々にあきれています。
「深夜の震度5の地震で、何か決定的なことがおきているという情報がツイッターで流れているので確認してほしい」と電話できのう午後に言われました。僕は勿論、特に何も聞いていません。そもそも、震度5では、決定的な事になる確率はかなり低いですし、発生が午前2時半、半日が経過して、何も聞こえていませんから、ほぼ違うと思う話です。
一応、ツイッターで確認したところ、僕のタイムラインにはほとんど流れていなかったのですが、このような話が流通していました。
[1] 《福島震度5地震で外務省の逃げろ通達という虚偽事案》
「すぐに逃げてください。政府系知人より外務省から通達が午前3時にでた、九州か沖縄行きの早朝の飛行機に乗れとのこと 箝口令付き」「詳しくはわからない 政府系は逃げ始めた ソースは東大系」
この話は「外務省」「午前3時」「通達」「九州か沖縄行きの飛行機に乗れ」「箝口令」「政府系」「東大系」などがキーワードです。そして、ツイッターで拡散されていますが、Facebookのメッセージで伝えられたものを、ツイッターで複数の人が、拡散させているタイプの話です。「外務省」「政府系」「東大系」などの単語で権威づけされていて、至急の対応を促す構造です。しかも箝口令と書かれ裏付けが難しいことが示唆されています。
これで思い出したことがあります。
先月特にFacebookで流通した情報で、次の様なものがありました。これは、ある特定の人物が流していたものです。
[2] 《東電幹部リーク放射線強度強すぎて作業できないという虚偽事案》
「東電幹部からのリークです。 証拠はありません。 1号機~3号機の処置が出来なくなりました。 注水が出来ないのです。 放射線強度が強すぎて作業出来ないのです。」
この話は放射線強度という単語の使い方にも違和感があるのですが、さらに「東電幹部」という単語で権威づけして、福島第一原発が制御不能として、至急の対応を促す構造です。しかもリークとして、証拠はありません、と書かれ裏付けが無理な事も示唆されています。
ふたつとも、構造的にそっくりの話です。
この大元の情報発信が同一人物なのかどうかはわかりません。しかし、僕は、似た様な思考形態の人間が、この話を言い出していて、さらにそういう思考形態とシンクロしやすい人が拡散させ、そして不安な人が群がってリツイートし拡散させているものと思います。
ちなみに「東電幹部からの情報を流している人」=「被曝に効く石を販売している人」という情報が、その後に僕のところには、きています。その人物と僕は、直接やりとりをして、問い質していますが、非常に疑わしい返答しかきていません。
言いたいことがわかりますでしょうか。
まず、こういう「緊急事態」という情報が流れ、裏が取れない場合は、情報の流れをさかのぼって、大元で流している人を特定し(本当の情報源でなくても、最低限、ツイッターで拡散している中心の人間)、今回言っている内容確認は当然として、その人物の過去ツイート確認、ネット上のブログやメルマガの活動、どういうものとネットで関わっている人なのかを確認すれば、実は自ずと判別可能です。
このツイートは中身を分析しても、すぐにその情報の危うさもわかります。そもそも夜の2時半に地震がおきても、何があるのかの現地確認に催促し最低限の情報が早くて、10分から15分。その内容を確認して伝達するのに、数分。官邸に確実な情報が伝わっているのは、物凄く早くてその位ですよ。外務省は確実にその後です。米国から外務省にわざわざ流す話があるとしても、同程度かそれ以上にかかる。そして、その情報で、特定の人にだけ避難すべきという情報を、午前2時台に外務省幹部が決定できる迅速さがある可能性は皆無です。「外務省」「午前3時」「通達」だけでも、明らかに変ですし、虚偽と推測ができます。
よいでしょうか、「メディアリテラシー」のみならず、「ネットリテラシー」の方が、この時代には、遥かに大切な部分があります。
震度5の地震という恐怖に基づいて、実は偽情報を流し、それによって何らかの別の利益を獲得しようとする輩がいるのだという事をいい加減に分って下さい。
こんなこと位に騙されていると、「ネットは全部ウソ」「健康被害はない」などと言い張る輩が、正当性を得ることになるんです。いいですか、この「震度5で外務省から逃げろと通達があった」話を、リツイートしていたり、信じるようにコメントしている人たちに対して、「頭がおかしい」とあざ笑う人々が、ネットでは圧倒的に多数です。放射能被害を認めない人達の群だけでなく、そういうことに言及しない一般的なツイッターユーザーにあざ笑われています。
さらに細かい話ですが、別の事案でもおかしな話が流れ始めました。このことも書いておきます。
これは【琵琶湖周辺に高濃度放射能汚染木材チップ放置事件】に関してのやり取りで、被曝を懸念する関西エリアにいる関係者のメーリングリストでまわっている話に、この情報が付随して伝わってきました。流した人は、多分他の話に付随して、流していて、自分が何をしているのか認識がきちんとないようです(他の話はおかしなことはありません)。
まず、最初に断定しますが、これも虚偽の情報です。
[3] 《琵琶湖底土壌が、かなりの放射能汚染という虚偽事案》
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ご参考までに、以下、昨年夏の琵琶湖の湖底土壌検査の結果です。
TWからの情報です。(単位はBq/kg, n=10 ) 湖水は全てND
安曇川河口/Cs134 94 Cs137 386
愛知川河口/Cs134 74 Cs137 835
御在所岳 源流/Cs134 37 Cs137 902
真野口河口/Cs134 82 Cs137 415
比良駅沖/ Cs134 21 Cs137 47
蓬莱駅沖/ Cs134 14 Cs137 26
竹生島 西側/Cs134 ND Cs137 ND
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こうした琵琶湖に関しての極端な汚染が、去年から湖底にあるという情報や、3.11後に湖水が汚染されているという情報、琵琶湖周辺の線量が極端に高いという情報は、僕が知る限りで3回ほど流されています。全て虚偽です。
このうち2回は、流している関係者が何をしているのかは、その当時確認できましたが、高線量を旧式の機械で計測し、ブログで言いづけたのは、放射能検査を商売としているグループでした。もう一つツイッターなどで、琵琶湖の汚染を言い続けたグループは、放射能対策グッズの販売業者でした。このグループは大阪湾汚染、紀伊半島汚染などで、こうした情報を流し続けています。
言いたいことがわかりますでしょうか。なんのためにこの人たちがこういう事をしているのかも。
これもその数値、やっている方法、そのグループまわりにネット上に何があるのかを確認すれば、すぐにわかる話です。僕は見た瞬間から疑っていて、確認を数分から数十分したら分るから、どうして分からないのか悩みます。
今回流通している、琵琶湖の湖底土壌情報も、近畿で、通常の土壌調査の数字を知っていれば、一蹴される話です。
そんな当たり前のことくらい、頼むから確認して下さい。あまりにも、レベルが低い話に、騙されています。
ついでに、別件で、もうひとつだけあった事案は、次の話です。
[4] 《茨城沖でとれた魚に線量計をあてたら0.7μSvという虚偽事案》
これは、流通している動画が、どこが流しているかを確認しただけでわかりました。話になりません。前にも、人体に線量計をあてて高線量を示す動画が流通していました。その時と同じ手口をやっています。同じグループの動画ですから。名前でわかります。時間の無駄です。
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おそらく、まだ他にもあるかもしれません。これは最近、僕が気がついたものだけですから。頼みますから、皆さん、確認して下さい。こんな輩達が、何か別の目的で行っていることに手玉に取られないで下さい。あまりにも、ダメです。こんな馬鹿な話にやられているようだと、被曝は大丈夫と言っている連中や推進側には、更にいい様にされ、馬鹿にされて終わるだけです。頼むから、あなたの頭を使って下さい。
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【バンダジェフスキー博士講演DVDに関して】
予定通り、一次締切までに申し込んだ方全員にメールを送信しました。25日までに、入金しない方は、全員キャンセル致します。問答無用でキャンセルします。
再三再四言っても、入金する率は60%⇒65%にわずかな改善にとどまっています。
また、おかしなやり取りのある人は、問答無用でキャンセル致します。大量発注をしていたのに、やりとりがおかしく、こちらで懸念していたケースで、やはり、突然のキャンセルもありました。変な事を言ってくる人に、まともな人はほぼいません。
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【10/4(金)木下黄太講演会 IN 旭川】
18時開場 18時30分開演・終了21時
場所:旭川市建設労働者福祉センター(愛称/サン・アザレア)3F 座席数・・・156席
旭川市5条通り4丁目
★施設の有料駐車場あり
前売り/1000円 当日/1200円
*旭川講演の前売りチケットは、珈屋Lamp(旭川市末広東1条1丁目7-6)で購入するか、
住所・氏名・電話番号を明記の上、下記のメール宛にご予約いただくと、
当日受付にて「前売り」扱いで清算いただけます。
予約メールアドレス⇒⇒⇒ ezonokurohune@yahoo.co.jp
【10/5(土)木下黄太&野呂美加 ジョイント講演会IN 札幌 】
場所:佐藤水産文化ホール 座席数:140席
札幌市中央区北4条西3丁目 交洋ビル3階
*札幌駅南口、ロータリー正面(南口から2分)
時間:13時開場 13時30分開演・終了16時30分
*14時30分頃より野呂さんが入り、一時間程度は野呂さんがいる状態です。
前売り/1500円 当日/1700円
*札幌講演会の前売りチケットは、住所・氏名・電話番号を明記の上、
下記のメール宛にご予約いただくと、当日受付にて「前売り」扱いで
清算いただけます。
予約メールアドレス⇒⇒⇒ junko@concierge-junko.com
★両会場とも、託児室はご用意しておりません。両会場とも主催は『蝦夷の黒船』
【10/6(日)木下黄太講演会 IN 函館】
『放射能健康被害の現状と対策』
14:00~16:00
会場:北海道教育大学函館校7号館第14講義室(函館市八幡町1-2)
資料代:500円
※事前申込必要なし。主催「道南内部被曝を学ぶ会」 090-8265-4658
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