俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

ゆ党

2010-05-21 16:43:19 | Weblog
 健全な「ゆ党」があって欲しいと多くの国民は願っているのではないだろうか。つまり「や党」でも「よ党」でもない、その中間の「ゆ党」だ。
 与党による専政は好ましくない。現在の鳩山政権が期待外れだと感じるのは、自民党政権と同様に数による横暴がまかり通っているからだろう。
 与党は多数派だから好き勝手なことをする。一方野党は反対のための反対しかせず議論は噛み合わない。個々に「これは民意に背く」と是々非々の立場で主張できる「ゆ党」があれば与党の暴走を少しは食い止められるのではないだろうか。これは理想論に過ぎないだろうか。
 民主党に専政をさせるために国民は民主党に投票した訳ではない。腐った自民党の専制政治を改めてくれることを国民は期待した。その期待に背いて自民党よりも酷い専政を行っている。これでは支持率が10%台に落ちて当然だ。空前絶後の1桁台という支持率を記録するのも時間の問題だろう。
 アメリカの民主党は与党になっても専制政治はしないしできない。国民の支持を得られないことを強行しようとすれば与党から造反者が出て否決してしまうからだ。また超党派で議決されることも少なくない。日本の民主主義はアメリカと比べて明らかに未熟だ。

学校教育

2010-05-21 16:31:16 | Weblog
 学校は知識を与える場所で良い。知識を知恵に高めることは自分でやるべきことであって、「自ら学ぶ意欲」など学校では教えられない。教えられるのはせいぜい「学ぶ面白さ」であり、意欲を教えることなどできない。そんな不可能なことをしようとして「ゆとり教育」のような間違った教育をやってしまった。
 教えることが可能なのはあくまで知識だ。進化論を学んでそれを単に知識として受け止めるか生き方の1つの指針とするかは各人が決めるべきことだ。
 金利を学んでそれを単に数学と考えるか生活に役立てるかは学んだ者が選べば良い。
 最初から知恵を教えることはできない。知識を与えられた者が知恵に昇華させねばならない。しかし知識が基礎にならなければ知恵は生まれない。知識と知恵は対立しない。それどころか知識は知恵を生む。口から摂取した食物が体を作るようなものだ。それを詰め込み教育と批判して知識の量を減らせばそれに正比例して知恵の量も減る。
 そもそも子供は教わったことを全部覚えられる訳ではない。せいぜい6割しか覚えていない。もしそれまでの7割しか教えなければその6割の42%しか覚えないことになってしまう。むしろ沢山教えて沢山忘れさせたほうが有益だろう。

負担の軽減

2010-05-21 16:18:12 | Weblog
 普天間の基地を辺野古と徳之島に移すことが負担の軽減になるのだろうか。とんでもない。これは負担の拡散であり、もっと厳しく言えば負担の拡大であり、民主党の得意のバラ撒きだ。これまで普天間が負担していた基地を辺野古と徳之島に負担させるのだから負担者は今よりも増える。「最低でも県外」という公約を一部でも実現してツジツマ合わせをするために徳之島は犠牲にされようとしている。
 もし誰か一人だけが重い荷物を持っていれば分担すれば良い。しかし誰かが蜂の群れに襲われている時にその蜂を他の人を襲うように仕向けるべきではない。これは被害の拡大にしかならない。
 蜂の群れに対しては追い払うか退治するよう努力すべきであり、皆で痛みを分かち合う必要は全く無い。皆が平等に不幸になることは悪平等でしかない。
 核兵器は危険物だが、アメリカに大量にあるのが危険だという理由で世界に分散しようと言っても誰も賛成しない。基地の拡散もこれと同じようなもので集約したほうがまだマシだ。
 重い荷物なら分け合えば良い。しかし沖縄県民の痛みを知るために痛みを感じさせられる側に回ろうとは思わない。